オリンパスペンD3のカメラ修理

今日は7月8日ということで
「質屋(7・8)の日」だそうです。
買取や金貸しとは一味違う昔ながらの金融屋さんですね。
少し昔だと
いわゆる「質流れ品」のカメラとかが中古市場に
よく出てくることもありました。
お金を借りる担保にできるほど
当時は「カメラ」いうと高級品・嗜好品だったのですよね。
現在の質屋さんのサイトをちょっと覗いてみたのですが
担保になるもののメインはブランドのバッグや貴金属、
そして高級時計みたいですね。
高級時計のステイタスは今も昔も変わりませんね。

さてさて

本日は「オリンパスペンD3」のカメラ修理を行っています。
通常のペンシリーズのデラックス版として登場したのが
「ペンD」シリーズです。
「D3」はその3代目にあたります。
32mmF1.7の大口径レンズに
最高速1/500のシャッターを装備します。
(ちなみにシャッターユニットはコパル製)
他のペンと同じくピントは目測なので
F1.7開放付近だとなかなか手強いカメラだと思います。
使いこなす楽しさもありますね!

露出計はCDSを利用したもので
露出計の指示するLV値を見て
シャッター・絞りを設定するようにできています。
発売開始は1965年。
現在でも非常に人気の高いカメラですね。

今回、お預かりした「ペンD3」は
まずシャッター羽根が開きかけ(閉まりかけ)の
中途半端な位置で止まってしまっています。
その状況なので当然、シャッターを切ることもできず
巻き上げることもできません。
レンズシャッターお決まりの油・汚れによる
羽根固着のようです。
露出計は一応動作していたのですが
CDS使用ということでもちろん電池を必要とします。
念のため、電池室裏をチェックしてみたところ
リード線腐食のため、ピンセットで軽く触っただけで
ぽろっと断線してしまいました。
リード線は張替えが必要ですね。

まずはシャッターユニット及び
シャッター羽根・絞り羽根の洗浄・整備から取り掛かります。
その後、電池室~露出計基板までのリード線張替えを行い
各部の調整を行います。

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