今日は「リサイクルの日」だそうですよ。
私のお店にも件数はそれほど多くないですが
不要になったカメラやアクセサリーの
引き取り依頼があります。
もちろんお値段の付けられるものは買取させていただいていますが
どちらにせよ、再販できるものは再販し
できないものでも部品取りとして有効活用させていただいています。
これも確かにリサイクルですよね。
使われなくなってしまったカメラでも
ちょっと手を入れれば
まだまだ元気に使えるものはたくさんあると思います。
さてさて
本日は「オリンパスペンEED」のカメラ修理を行っています。
最高級シリーズである「ペンDシリーズ」の
オート露出専用機といった位置づけになるカメラです。
搭載レンズは32mmF1.7のペンDシリーズならではの大口径ですが
EEDの2年前に発売されたペンD3の32mmF1.7とは
また別設計のレンズを搭載しています。
シャッターはシャッター羽が絞りを兼用する
プログラムシャッターを搭載しています。
少しスローになると「カシャーン」という
独特のシャッター音を奏でます。
オート露出のプログラムシャッターということで
電池を入れなければ始まらないカメラなのですが
今回、お預かりしたEEDは電池を入れても
常に赤ベロが出てしまいシャッターが切れません。
フラッシュモードでは普通に切れるので
露出計が全く動いていない状態だと思われます。
電池室は一見キレイなのですが
端子の根元にほんのわずかに緑青が見られます。
電池室裏は腐食しているかな。。。と思い
電池室を外すと案の定、ハンダ付け部分が腐食して
断線してしまっています。
とりあえずリード線を張り替えれば大丈夫かな。。。と思い
試してみたのですが、それでもまだ全く動きません。
今回は露出計(電流計)内部も断線のため
露出計は中古良品と載せかえることになりました。
まずは露出計の状態を確認するために
露出計を降ろしたところです。
原因は把握できたため、
載せ換えて調整を行うのは後回しにして
ここからシャッターユニットの整備を先に行います。
ところでこのEEDというモデル
ペンEEシリーズとも他のペンDシリーズとも
デザインが異なっていて
ちょっと独特の雰囲気を出していますよね。
なんと言ったら良いのか
当時のちょっと近未来的な感覚というか。。。
レトロな雰囲気満載の他のペンももちろん良いですが
これはこれでなかなかカッコ良いと思います。
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