ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「うるしの日」だそうですよ。
うるしの器って赴きあっていいですよね。
私は全く大丈夫なのですが
うちのばあさんが「うるし」に弱く
(ウルシオールアレルギー)
うるしの木の下を歩くだけでかぶれてしまうほどでした。
漆器ではかぶれることはないそうですが
できあがったばかりの漆器だと
ウルシオールがまだ十分に揮発しておらず
まれにかぶれてしまうことがあるそうです。

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
軽量コンパクトな絞り優先AE専用機です。
使い心地もなかなか良く、軽快に撮影できるカメラです。
発売は1976年。アサヒペンタックスブランドとしては
最終のモデルとなります。

ME系といえば例のミラーアップトラブルが有名ですが
今回、お預かりしているMEは
軽快にシャッターは動作しておりミラー駆動部に今のところ
問題はないようです。
しかし、シャッターは切れているものの
露出計は全く動作していません。
電池を新しいものにしてシャッター半押しにしても
全くLEDが点灯しない状況です。

最初に疑うのはやはり電池室なのですが
電池室側から見ると特に問題はないようです。
何はともあれ。。。と電池室の裏が確認できることまで
まずは分解します。
あ、その前に上カバーを外したところで
電池室から基板にハンダ付けされている
リード線をあたって電圧がきているかどうかを確認します。
結果は。。。やは全く電圧がきていませんでした。

写真にも電池室に繋がる赤リード線が見えていますが
緑青がしっかり発生しています。
ピンセットで軽く触るだけでポロッと取れてしまいました。
さらに問題なのがミラーボックス下接点及び
基板ソケット部が緑青だらけです。
これでは電源が入ってもシャッター制御は
まともに働きそうにありません。
(実際、試しに仮組みして作動させてみたところ
露出計は動作しましたが
露出計の値に全く関係なく
全て1/1000で切れる現象が発生しました。
マグネットによるシャッター制御が全く働いていないようです)

接点及びソケット部、場合によっては基板交換が必要かもしれません。
それなりの重作業になりそうです。。。

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