ペンタックスKのカメラ修理

今日は11月29日ということで
「いい服の日」で「いい肉の日」だそうですよ。
いい服を着て、いい肉を食べにいきなさい!ってことですね
そうしたいのはやまやまですが。。。(笑)

さてさて

本日は「アサヒペンタックスK」のカメラ修理を行っています。
正式には「アサヒペンタックスK」ですね。
1957年に「アサヒペンタックス」(AP)を初の一眼レフとして
発売した旭光学工業ですが
翌年(1958年)にさらに高級機として発売したのが
この「アサヒペンタックスK」です。
現在でもモデル名に「K」が使われるペンタックス機ですが
最初にKがついたのはこのカメラからですね。
Kは「King」の頭文字からきているそうです。

シャッタースピードは1/1000が搭載され
現在と同様の倍数系列が採用されました。
しかしまだ発展途上の部分もあり
シャッターダイヤルは当時のレンジファインダー機に多く見られた
2ダイヤル式(高速シャッターと低速シャッターで分離している)で
高速シャッターも上に引っ張って回すタイプのものです。
今となってはそこがまた良いところでもありますよね。
絞りも後に当たり前になった「全自動絞り」ではなく
「半自動絞り」です。
「K」の場合はシャッターレリーズに連動して絞り込みます。
同時期に発売された「オートタクマー」であれば
レリーズと同時に絞り込んで、レリーズ後に
レンズ側で開放絞りに戻す必要があります。
一般的なM42マウントレンズの場合で
いわゆる「オートモード」で使用すると
スローシャッター等で露光中にレリーズから
指を離してしまうと絞りが開放に戻ってしまうので
注意が必要です。

お預かりしてる「K」は精悍なブラック塗装です。
さすがにスレや剥げ、多少のキズこそございますが
年代を考えれば非常にキレイな個体だと思います。
ちょっと問題なのがシャッター幕で
硬化はほとんどなく破れ等ももちろんないのですが
カビ等による汚れが酷く
できる限りの清掃でキレイにしていきたいと考えています。

動きそのものはやはり長年整備されていないこともあって
全体的に油切れの兆候が出ています。
高速シャッターは走り始めと走り終わりで
かなり露光量に差がでており、スローシャッターも粘り気味です。
まれにミラーアップしたままにもなってしまいます。

とはいえ、基本的には機械制御で露出計もないカメラなので
致命的な破損箇所がない限り
普通に撮影できる状態には復活可能です。

後のSVやSPとはまた違った良さがありますね。
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

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