キヤノンFTbのカメラ修理

いろいろ土俵の外での話題が多いですが
昨日で「大相撲九州場所」も千秋楽でしたね。
相撲といえば1988年の今日、11月27日に
千代の富士の連勝記録(53連勝)が
千秋楽の大乃国戦で止まった日でもあります。
もっと子供の頃はじいさんと一緒によくテレビ観戦していましたが
この頃はもうあまり見ていなかったかな。。。
でも千代の富士は本当に当時圧倒的に強かった。。。
私は個人的には隆の里や北天佑が好きだったなぁ。。。
それにしても。。。もうみんなお亡くなりになっています。。。
お相撲さんってなかなか長生きできないですよね

さてさて

本日はキヤノンFTbのカメラ修理を行っています。
当時のフラッグシップF-1の技術を使って作られた中級機です。
シャッターの最高速こそ1/1000までですが
構造的にはF-1と共通している部分も多く
非常によくできた機械式カメラですね。
発売はF-1と同じく1971年です。

お預かりしているFTbはシャッターは切れるのですが
明らかに幕軸やミラー駆動部に油切れしている音がしています。
スローシャッターで切ってみると
ガバナも粘り気味ですがやはりシャッター後幕がキレイに走りきらず
ミラーアップしたままになってしまうという症状も出ています。
シャッターテスターで計測してみると
やはり後幕の幕速が随分遅く
例えば1/1000の場合だと走り始めは何とか1/750くらいの
スリットは作り出せているのですが
後幕が遅いため走っている最中にどんどんスリットが大きくなり
走り終わり付近だと1/250くらいのスリットになってしまっています。
これで実際に写真を撮ると写真の両端で露出が変わってしまうことになります。

分解前あるいは分解途中でブログ用の写真を
撮っておこうと思ったのですがすっかり忘れていて
写真は一通り整備が終わって組みあがったところです。
本来のこの時期のキヤノン機らしい
シャキッとしたシャッター音になりました。
シャッタースピードも整備後の調整でしっかり精度も出せました。
露出計もかなり不安定だったのですが
SW部の清掃及び調整で実用十分な状態に復活しました。

少し油脂類が馴染むまで様子を見てから
最終調整を行って完成です。

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