ミノルタXEのカメラ修理

今日は「人口調査記念日」だそうですよ。
1872年(明治5年)のこの日に
日本初の全国戸籍調査が行われたそうです。
今から150年近く前のお話ですが
当時の日本の人口は3311万825人だったそうです。
現在の日本の人口が少し減少したとはいえ
1億2千万あまり。。。ちなみに東京都の人口が約1370万人
150年で全く異なる環境になったというのがよくわかりますね。

さてさて

本日はミノルタXEのカメラ修理を行います。
1974年発売のミドルクラスのモデルです。
この頃はまだSRシリーズも併売されていて
(SR101、SR505、共に1975年発売)
ミノルタには機械制御機、電子制御機、両方存在したのですが
1974年のX-1発売以降、リソースを全て
Xシリーズ(電子制御機)に集中することになります。
X-1とXEはその先駆けとなるモデルです。
操作感が素晴らしいことで定評のあるXEですが
当時はともかく、初期の電子制御機なので
現在ではトラブルも正直多い部類に入ると思います。

XEといえばプリズム腐食が定番ですが
今回、お預かりのXEはそこは大丈夫のようです。
現存しているXEの8割は
プリズム腐食を起こしているのではないかと考えますが
プリズムがキレイに残っている時点で貴重だと思います。

ただし、これも定番ですが
露出計がほぼ上に振り切ってしまう状況です。
加えてXEの最大の魅力である巻上が
スムーズではなく巻き上がった位置でひっかかってしまうようです。

巻上の件は清掃・注油で復活すると思われます。
露出計の件は過去にも書きましたが
巻き戻しクランク下の摺動抵抗の
汚れ・劣化により起こります。
クランク下の基板の表裏に摺動抵抗が付いていますが
上面はASA感度に対応する抵抗で
下面が絞りと連動する抵抗です。
大抵の場合が下面の絞り連動の抵抗がダメになっています。
とはいえ基板ごと交換するしかないのですが
この抵抗板も最近、調子の良いのを入手するのが難しくなりました。

※レンズは当店のテストレンズです
XEには黒とシルバーの2色があり
中古市場的にはやはり黒の人気が高いと思いますが
個人的には最近、シルバーに妙に惹かれます。
XEだけに限ったことではないのですが。。。

現状を一通りチェックしたので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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