ミノルタSRT101のカメラ修理

今日は「そろばんの日」だそうですよ。
今は少ないかもしれませんが
私が子供の頃は「そろばん塾」がたくさんあって
小学生の間に多くの子供達が
そろばん塾に通っていました。
私も小学校3年生から小学校卒業まで
せっせと通ったなぁ。。。
学年関係なく近所の子供達がみんな通ってたので
学校とはまた違った意味で楽しかったのを思い出します。
いや、遊んでいたわけではなくてちゃんとやってましたよ
2級までは合格しましたし、今でも3桁くらいまでの加減算は
頭の中にそろばんを思い浮かべて暗算しています。
あの頃、習ったものって忘れないですよね。

さてさて

本日は「ミノルタSRT101」のカメラ修理を行っています。
このブログでの登場回数もトップクラスで多いSRTですが
ちょっと久しぶりですね。
ミノルタの機械制御シャッター機の代表的なモデルです。
発売は1966年、SRT101もロングセラーとなりましたが
後継のSRTスーパーや
SRシリーズ最終モデルのSR505/SR101まで
基本的な構造はSRT101とほぼ共通です。
このSRT101からTTL開放測光となり
それに対応したMCロッコールレンズも発売されました。
露出計もCLCと呼ばれるファインダー視野を二分した
簡単な分割測光を採用しています。

SRT101は非常に売れたカメラで
その生産時期も長かったので
たくさんの個体が現在も流通しています。
お値段もお手ごろです。
しかしながら発売開始から50年以上が経過し
全く整備されていないものは
とりあえず動作していても
ちゃんと写真の撮れないものも多々あるようです。
SRT101だけではなくミノルタSRシリーズは
シャッター機構そのものは
非常に丈夫なためとりあえずは動作するものが多いですが
油切れで動きにくくなっているところを
無理矢理何とか動作している。。。といったものも多いです。
体中の関節があちこち痛いのに
何とか動かしている状態です。。。
そんなSRシリーズを見かけるとちょっと切なくなってきますね。

お預かりしているSRT101もシャッターは動作しています。
しかしながらやはり全体的に油切れで
後幕がきちんと走りきらないため
低速時にはミラーアップしたままになってしまい
1/8以上のシャッターだとスローガバナが止まってしまい
シャッターが開きっぱなしになってしまいます。
一見、普通に切れている高速シャッターにも影響は出ており
1/1000の場合で、走り始めは1/750、
走り終わりは1/400なんていう状態です。
加えてモルトは全てボロボロです。
さらにレンズロックが上手く噛み合わず
レンズをキチンと装着してもロックがかかりません。

まだプリズムやファインダー部分を降ろしただけですが
これから本格的に分解を進めて
シャッター周りの整備を行います。
あちこちに張られた連動糸には多少気を使いますが
さすがに何度も何度もやっている作業なので
比較的気は楽ですね。
今回のSRTはご依頼者様が昔から使っているものなので
そんなことはないのですが
流通台数が多いため中古の個体等では
かなり手荒く扱われた個体も多く見かけます。
非常に良くできたカメラなので
手に入れた方は優しく接していただければと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。