今日は「時刻表記念日」だそうですよ。
1894年のこの日に日本初の本格的時刻表が
出版されたそうです。
今は何でもネット。。。というかスマホで調べちゃうので
時刻表をじっくり見ることはなくなってしまいましたが
子供の頃は時刻表をよく見ていました。
旅行に行くわけではないのですが
呉を何時に出て広島で乗り換えて。。。大阪に何時に着いて。。。
とかシミュレーションしているのが好きだったのですね。
それから夜中や早朝に広島駅に通過する
ブルートレインの時刻表を一生懸命見ていた記憶があります。
結局、実際に見ることは叶わなかったなぁ。。。
さてさて
本日は「ミノルタSR-1」のカメラ修理を行っています。
1959年発売開始のカメラです。
前年の1958年秋にミノルタ初の一眼レフである
「SR-2」が発売され翌年夏に
1/1000のSSが省略された他はSR-2と共通である
SR-1が発売されました。
順番とモデル名が逆でわかりにくいですが
数の大きいほうが上位機種。。。ということだったのですね。
このSR-1、モデル名は同じSR-1でも
毎年のようにマイナーチェンジが行われ、
ボディ形状だけでも4種類の「SR-1」が存在します。
加えて「SR-1s」(ほぼ中身はSRT101)もありますから
なかなかこの辺の機種は区別がわかりくいですね。
最初のSR-1は露出計用のソケットもなく
フィルムカウンターが巻き戻しクランク側にあります。
おそらく今回、お預かりしているのは1963年のタイプで
比較的、モデル後半のものだと思われます。
それにしても随分、汚れてますね。
サビはなかなか落とせないですが
極力外装もキレイに清掃します。
随分、長い間、眠っていたと思われるカメラで
シャッターは切れたり切れなかったりで
切れたとしても後幕はキレイに走りきらず
ミラーアップしたままになってしまうことも多々あります。
プリズムは残念ながら腐食が始まっており
これは中古良品と交換することで対応します。
巻上も油切れで少々重い状況です。
SS最高速が1/500であること以外は上級モデルである
SR-2とほぼ同一です。当然非常に良い造りで
中身にも安っぽさは全く感じられません。
ただ、流通台数が多いせいか程度の悪いカメラが多いことも事実です。
またSR系は基本的に非常に丈夫だから
油切れであちこちの可動部に問題があるはずなのに
とりあえず動いてしまうものが多いのですよね。
何だか体中の関節が痛いのに
文句ひとつ言わずに健気に頑張っているような感じを受けてしまって
未整備でとりあえず動いているSRを見るとちょっと切なくなります。。。
もちろん今回は分解を進め
シャッター幕軸、ミラー駆動部、巻上部。。。等々
可動部分をくまなく清掃し注油を行っていきます。
ところで。。。。
写真ではちょっとわかりにくいのですが
(クリックすると大きくなります)
SR-1・2・3はフィルム室にモルトがありません。
蝶番部分に植毛紙が貼られているだけです。
よくみると裏蓋側の溝が二重構造になっていて
モルトや毛糸がなくても遮光されるようになっています。
コストはかかるのでしょうけどこうすればモルトは不要なのですね。
オリンパスペンFも同じような構造ですね。
(ペンFはファインダー内部にモルトがたっぷり貼られていますが。。。)
写真は一通り整備が完了した状態です。
シャッター音もSRらしいシャキッとした感じの音になりました。
巻上も預かり時よりは随分滑らかになりました。
もちろん、ファインダーは腐食もなく
非常にキレイになりました
もう少し時間をおいてから
シャッタースピードの最終チェック+最終調整を行い完成となります。
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