今日は二十四節気でいうところの
「小雪(しょうせつ)」です。
この頃から寒くなり雨が雪へと変わることがあり
わずかながら雪が降る頃なので「小雪」とされています。
江戸時代の暦の解説書『こよみ便覧(べんらん)』では
「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説明しています。
実際に雪がちらつくのは北の地方や標高の高い山間部ですかね…
とはいえ、今年もここ1週間くらいで一気に寒くなってきました。
SNSでも少し書きましたが身体が冷えて縮こまると
ロクなことにならないことが多いので
しっかり暖かくして過ごすように心がけます。
そしてこういうときこそ適度な水分補給も大事ですね。
ほんと、年取ってくるといろいろなことに気を使うことが多くて
面倒くさいです…(苦笑)
色んな意味で身体に共用範囲の幅というか「しなやかさ」がないのですねぇ…
困ったものですがしかたありません。
カメラも人間も経年劣化に対抗するのはなかなか難しいです。
さてさて
本日は「コニカⅢ」のカメラ修理を行っております。
コニカブランド初のカメラ「スタンダード」や「Ⅰ」からの
流れを汲むカメラです。
1956年発売でフロントレバーによる独特の巻上が
特徴的なモデルです。ダブルストロークです。
この「Ⅲ」からセルフコッキングも搭載され
非常に使いやすくなりました。
搭載されるレンズはヘキサノン48mmF2です。
シャッターはセイコーシャMX系が採用されています。
B・1s~1/500をカバーします。
高級シャッターの定番のセイコーシャMX系ですが
いつも書きますが1/500は通常とは別の強力なバネを使って
出していますので1/500へのセットはチャージ前に行います。
チャージ後には重くて入らないとは思いますが
無理に力任せに入れるとトラブルの元です。
「コニカⅢ」に限らずこのシャッターユニットの搭載の
カメラには共通の注意項目です。
コニカⅢにもいくつか細かいヴァージョンが存在します。
主に露出設定に関する部分、特に絞りリング周りの違いですが
最初に出た通常の「Ⅲ」、LV対応となった「Ⅲ L-1]
LV対応のまま絞りセットが改善された「Ⅲ L-2」が存在します。
見かけることが多いのは「L-1」と「L-2」です。
今回、お預かりしてるのも「L-1」です。
お預かりしている「Ⅲ L-1」はシャッターが切れません。
シャッターが切れないので巻上レバーも動かすことができません。
セルフタイマーがセットされた状態になっており
ここの固着もシャッターが切れない原因となっているようです。
加えてセルフは無視してシャッターユニットで緒季節レリーズしても
やはりシャッターは切れません。
これに関しては羽根の固着が原因かと思われます。
巻上は現状では動かすことができませんが
この状況だとレバーの動きも悪いかと思われます。
本来の「Ⅲ」は非常に軽快にダブルストロークして
撮るのが楽しいカメラですが
未整備品の多くはレバーの動きが鈍重なものが多く
本来の気持ちよさが味わえないものが多いと思います。
まだ取り掛かり始めの段階ですが
これから本格的に分解修理に取り掛かっていきます。
まずは各部の動きを正常に戻して
さらにスムーズに動くように整備を行っていきます。
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