ペンタックスSPFのカメラ修理

今日は「菌活の日」だそうですよ。
これ最初は腸内環境とか
ビフィズス菌とかにちなんでいるかと思ったのですが
ここでいう「菌」とは「キノコ」のことなのですね。
マツタケ、シイタケ、ホンシメジ、エリンギ、
マイタケ、エノキタケ。。。。ぱっと思い浮かぶだけでも
美味しいキノコが次々と浮かびますねぇ。。。
鍋に入れても良いし、焼いても炒めてもいいですね
子供の頃に近所で出前をよく頼んでいた蕎麦屋さんの
ざるそばに薬味としてシイタケが入っていて
これがかなり苦手だったのですが。。。
大人になる頃にはシイタケ大好物になりました。
味覚というか好みって年齢によって変わっていくのですねぇ。。。
キノコ類、一番好きなのはホンシメジかな。。。
マツタケほどではないにしてもちょっとお高いですが。。。

さてさて

今日は「ペンタックスSPF」のカメラ修理に取り掛かります。
大ヒット作となったSPの改良版で
SMCタクマーレンズとの組み合わせで
開放測光を実現したカメラです。
1973年の発売ですが
この頃は開放測光が当たり前になりつつある時代です。

ここでちょっとだけ開放測光と絞込み測光について
簡単に書いておきます。
現代だと当たり前なのですが
一眼レフでレンズの絞りを設定しても
基本的にファインダーは絞り開放で明るいままです。
シャッターを切った瞬間だけ設定された絞り値まで
絞り込んで撮影を行うわけですね。
それでもシャッターを押す前に絞りを操作すれば
その絞り値、さらにSS値に連動して
露出計は現在の設定が正しいかどうかを教えてくれます。
つまり絞りは実際には開放でも絞り値が
露出計に伝わるようになっているのですね。
これがいわゆる「開放測光」です。

それ以前の絞込み測光の場合は
レンズ側絞りリングが現在どこに設定されているかを
ボディ側に伝える機構が全くない場合に
実際に絞り込んでシャッターを押したときに
どのくらいの光量が入ってくるかを測光する方法です。
従来のSPのように露出計スイッチをonにすると
同時に絞り込む構造になっているものが多いですね。
実際に絞り込んで測光するので
絞り値にもよりますが
そのときのファインダーは絞られてかなり暗くなります。

SPやSPFに採用されているM42マウントレンズは
いわゆるユニバーサルマウントで
世界中のメーカーでいろんなレンズが作られていますが
当然シンプルな構造のため絞り値をカメラ側に伝える機構を持っていません。
そのM42レンズにペンタックス独自の
絞り伝達機能を追加したのがSMCタクマーレンズ群で
それに対応したボディがSPFやES、ES2といったカメラです。
SPFに従来のM42マウントレンズを装着する分には
開放測光でなく絞込み測光で露出計を使えば全く問題ないですが
SMCタクマーレンズを他メーカーのM42マウントカメラに使用する際には
絞り伝達機構が干渉する場合もあるようなので注意が必要です。

前置きが随分長くなってしまいました(苦笑)
お預かりしているSPFは
まず高速シャッターが開きません。
1/1000は全く開かない状態で1/500でも1/3くらいしか開きません。
1/250でやっと開きますが
両端でかなり露光差がある状況です。
シャッター幕軸の動きが悪いようです。
加えて、今のところ確認できてないのですが
たまに巻き上げてあるのにレリーズできないことがあるようです。
現象が再現しないので何ともいえない部分がありますが
おそらくチャージ不良ではないかと思われます。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。

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