キヤノンTLbのカメラ修理

今日は「テレビCMの日」だそうですよ。
日本初のテレビCMが
1953年のこの日に放映されたことが由来となっています。
初のCMは初のCMは「精工舎の時計が正午をお知らせします」という
服部時計店の時報だったそうです。
精工舎(現セイコーホールディング株式会社)は
セイコーブランドの時計で誰もが知るメーカーですが
古いカメラのレンズシャッターでもお馴染みの時計メーカーですね。

さてさて

本日は「キヤノンTLb」のカメラ修理を行っています。
1976年の発売でFTbをベースに
機能簡略化を施したモデルです。
基本的な構造はFTbと同様の作りです。
機械制御シャッターでシンプルで使いやすいカメラですね。
お預かりしているTLbはまずファインダーを覗くと
一目瞭然なのですが視野内縦方向に
何か液体が流れた跡のような
大きなプリズム腐食が左右に2本見えています。
キヤノンFシリーズではよく見かけるタイプのプリズム腐食です。
少し話が逸れますがFTbやTLbだと
交換するための腐食のない中古プリズムが
比較的入手しやすいのですが
微妙にサイズの異なるFTbより前のFシリーズ
(FTやFP、FX等々)は腐食のない
プリズムの入手がかなり困難です。

お預かりしているTLbに話を戻しますが
今回のTLbはご依頼者さまの親御さんが
高校生の頃に入手されたカメラなのだそうです。
大切に保管してあったようで
外装も非常にキレイです。
動作も一通りは動作するのですが
さすがに各所に油切れの兆候があり
高速シャッターは精度不良、
低速シャッターはスローガバナに粘りがあり
1秒に設定すると最初の1回目は5秒近く
開きっぱなしになってしまいます。
再び切ると2回目以降はほぼ1秒で作動するのですが
また少し放置しておくとやはり1回目は5秒くらいかかってしまいます。
露出計も動作していますが
電池室にはほぼ新品のヴァルタ電池
(水銀電池と同じ大きさのアルカリ電池1.5V)が入っており
そのまま使用すると水銀電池より0.2V電圧が高いため
露出計は振り過ぎてしまい1.5段ほどアンダーになってしまいます。
今回は1.5Vで適正の値になるように調整いたします。

FTbでもお馴染みの露出計連動のノコギリ歯が見えていますね。
FTbとは異なり受光体(CdS)は
接眼レンズの上部に取り付けられています。
このため中央部部分測光ではなく
TLbの場合は中央部重点平均測光となっています。
まだ取り掛かかり始めですが
これから本格的に分解整備を行います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。