今日は9月6日ということで
「黒の日」だそうです。
当店に入ってくるカメラにも黒のものが多いですね。
カメラの色はもともとはシルバーが多かったのですが
1960年代あたりから黒のものも増え始め
現代のデジタル一眼だと黒のほうが圧倒的に多いですね。
私も昔は黒のボディに憧れましたが
今はどちらかといえばシルバーのほうが好みかな。。。
ところで、黒と言えばカメラの色、というより
「スズメバチが寄ってくる色」というイメージのほうが強いです(苦笑)
昔、黒い幌のオープンカーに乗っていた頃、
山に出かけてクルマを駐車場において撮影し戻ってきたら
10匹以上のスズメバチが黒い幌に集まっていて
クルマになかなか近寄れなかったことが
妙にトラウマになってしまっています(汗)
さてさて
本日は「コニカFP」のカメラ修理を行っています。
今(現在はコニカミノルタ)は2003年を最後に
カメラ事業から撤退していますが
かつてのコニカ(前身の小西六写真工業を含む)は
国産初のカラーフィルムを発売し
国産初の商品名を持ったカメラを発売した
歴史のあるメーカーでした。
あ、そうだ、日本初のCMソング(ボクはアマチュアカメラマン)も
コニカのCMでしたね。
今回ご紹介するコニカFPは1962年に発売されたカメラです。
当時の高級一眼レフ、コニカFシリーズの一員です。
シャッターユニットは金属羽根縦走りのコパルスクエアです
露出計は標準装備せずCdS露出計を外付けで
装着することができました。
お預かりしているFPはレリーズボタンを押しても
無反応で巻上もできません。
裏蓋を開けてみるとシャッターはチャージ状態のようです。
(ちなみにコニカFPはリリース状態だと
シャッター部に誇らしげに「Copal Square」の文字が
見えるのでわかりやすいですね)
レリーズボタンはしっかり最後まで押せるようです。
この状況からみておそらく
シャッターはチャージされているものの
ミラーがチャージされていないものと思われます。
ミラーがチャージされていないから
レリーズボタンを押しても
ミラーは動くことができず当然シャッターも動かないわけですね。
まずはミラーボックスを外してみて
現状を確認します。
やはりミラーはチャージされていない状態でした。
チャージを行う巻上部には問題なさそうで
改めてミラーボックス側で直接チャージしてみると
チャージはできるのですが
チャージロック部品の動きが少し悪いことと
その周りにたくさんのスレ跡が見られます。
チャージロック部品の変形が少しあるようで
そのために稀にチャージロックしないものと思われます。
シャッターが切れるようになったので
シャッター側の動きを見てみると
羽根に汚れがだいぶあるようで
高速シャッターの精度はあまりよろしくおりません。
ミラー駆動部、巻上部、シャッターユニット
それぞれ清掃と必要な部分には注油をしていきます。
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