オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「3/21」だから
「カウントダウンの日」とか
「321starsの日」とかがあるかと思えば
そんな記念日はなかったですね(笑)
えっと…今日は「ランドセルの日」なのだそうです。
今はランドセルも色も含め
いろいろバリエーションがあって
楽しそうですよねぇ
私の頃は男子は黒、女子は赤って決まっていましたものねぇ
で、1年生だけは黄色のビニールカバーを付けるのですよねぇ
でもなんだかんだでランドセルを使ったのは4年生までだったかな
5年生になると手提げタイプのカバンを
それぞれが自由に用意して使ってました。
今もきっとそうかもしれないけど
小学生の通学って意外と荷物多いのですよ
教科書はもちろん、体操服とか図工の道具とか
書道の時間があれば習字用具一式
家庭科があれば裁縫箱とか
で、基本的に学校に置きっぱなしにはできないから
毎回きちんと持って帰らされる…
荷物がやたらと多かったことはよく覚えています。
まぁ私はたまたま小学校まで近くて
徒歩5分だったからまだいいのですが…
山の上のほうから通ってくる子は大変だったと思います
中学校なると今度は学校指定のたすき掛けの白いカバンになります
(これを使った…という人はもうみんな良い歳でしょうねぇ)
このたすき掛けのカバン、今でも当時と同じものが売っているのですよ
少し前に思わず買いそうになりました(笑)
でもこの頃になると教科書はほとんど
学校に置きっぱなしになってたなぁ(汗)
で、高校になるとカバンは何でも自由になり
この頃になるともう授業なんて真面目に受ける気もなく
基本的に弁当箱だけを小さな巾着に入れて通学していました(笑)
よくこんなので許されてたな‥‥(汗)

さてさて

本日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
いつも書きますが孤高の「ハーフ判一眼レフ」です。
ハーフ判専用の一眼レフ機としてはおそらく唯一の存在です。
(私が知っている限り…ですが)
フルサイズとの切替であればコニカあたりがありますが
ペンFはハーフ判専用ということもあり
非常にコンパクトな一眼レフです。
さらにただ普通の一眼レフの機構をハーフ判にしたわけではなく
縦長なハーフ判サイズを考慮し
ミラーは横方向に開閉するようにし
それにともないファインダー経路やプリズムも工夫され
さらにはロータリシャッターの採用により
通常の一眼レフとは全く異なったメカニズムを持つカメラとして
ペンFは誕生しました。
単純にハーフ判の一眼レフというわけではなく
機構的にも他に類を見ないカメラなわけです。

最初に今回のダブルストローク巻上の「ペンF」が発売され
シングルストローク巻上、
露出計及びセルフタイマー装備となった「ペンFT」が発売されます。
さらに「ペンFT」から露出計を省略した「ペンFV」が発売され
ペンFシリーズは3機種が存在することになりました。
個人的には巻上角が少なく感触も軽快で
ファインダーも比較的見やすい「ペンF」が好みです。

お預かりしている「ペンF」はミラーアップしたまま
固着した状態でお預かりしました。
ミラー駆動関係のトラブルもペンF系は多いですね
ただ困るのは通常の一眼レフであれば
手で押さえればミラーがダウンできたり
そうでなくても簡単にとりあえず
ミラーを降ろす方法があったりするのですが
ペンFはミラーアップの状態でがっちりロックしている場合が多いので
こうなるとファインダー内の様子が全く分からないのですね
で、ペンFはプリズム腐食も多いので
交換が必要か否か前もって本当は知りたいのが本音ですが
これでは確かめようがありません
まぁ分解時にどうせ発覚するのでいいのですが…(苦笑)

で、早速とにかく分解していきます。
心配していたプリズムは第二反射面の大きいほうのプリズムには
全く腐食はなく第四反射面の小さなプリズムの方に
わずかにシミが何か所か見られますが
ファインダーを覗いた感じではほぼ気が付かないレベルで
全く問題ありません。
第二反射面のプリズムが腐食だらけになっているパターンが多いのですが
予想とは反してキレイな状態で安心しました。
問題のミラー駆動部のトラブルは
バネの掛かりが外れかかっており
少々おかしなことになっていて駆動部に
干渉してしまっていることが原因でした。
正しく組みなおして
汚れや古い油を落として動きやすい状態に戻します。
ちなみにペンFはミラー駆動部(前板部)を分離すると
駆動バネのテンションがゼロになってしまいます。
この状態のままで組むと巻上チャージだけでは
ミラー駆動するためのテンションが足らず
正常にミラー駆動ができなくなります。
そのため再組立てしたときに
一度チャージしたときにミラー駆動させず
シャッターだけ切ってテンションを少し余分にかけてやる作業が必要です。
昔、一番最初にペンFを分解したときに
これがよくわからずに苦労したことを思い出しました(笑)
シャッタユニットも隅々までしっかり清掃整備して
これから再組立てしていきます。
ミラー駆動部以外には大きなトラブルはありませんでしたが
やはりあちこちの動きが悪い状態でした。
元々ペンFは非常に軽快な操作感が魅力のカメラです。
本来の動きを取り戻した状態で
ご依頼者様にも撮影をお楽しみいただきたいと思います。

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