オリンパスペンEES-2のカメラ修理

今日は「ザリガニの日」だそうですよ。
ここでいうザリガニはいわゆる「アメリカザリガニ」で
1927(昭和2)年のこの日に
神奈川県の養殖業者により
アメリカ・ニューオーリンズから
アメリカザリガニが持ち込まれたことが由来になっているようです。
もともとは食用カエル(ウシガエル)の餌として持ち帰ったものですが
養殖池から逃げ出し、その後、爆発的に広まったとされている
いまや日本で一般的にザリガニと言えば
「アメリカザリガニ」ですものね
アメリカザリガニもそうですがウシガエルも同様に爆発的に
日本中に広がりました。
私も子供の頃によく池にアメリカザリガニ釣りに出かけました。
タコ糸と煮干しで簡単に釣れるのですよね。
そしてウシガエルのオタマジャクシも捕まえて家で飼ったりしていました
でかいのですよねぇ。。。オタマジャクシといえども
手のひら大くらいあるのですよね
立派なカエルに育ったので池に戻しにいったものです。
ウシガエルはその鳴き声がまたすごいのですよねぇ
少し前に厚木の田舎に住んでいた時には
ウシガエルが住んでいる田んぼまで数百m離れているのに
その「ブオー、ブオー」という鳴き声が家の中まで聞こえてくるのです
まぁ意外と不快ではないのですが。。。(苦笑)
アメリカザリガニもウシガエルも
いろいろ問題の多い外来種ではあるのですが
子供の頃にはちょうど良い遊び相手ではありましたね。。。

さてさて

本日は「オリンパスペンEESー2」のカメラ修理を行っています。
やはりハーフカメラといえばペンを思い浮かべる方が
圧倒的に多いと思います。
それほど大ヒットしたカメラです。
一口に「オリンパスペン」と言っても
最初のフルマニュアルでシンプルなノーマルペンに始まり
高級モデルのペンS、さらに大口径レンズを搭載したペンD
はたまた、レンズ交換可能な一眼レフのペンFと
いろいろな種類が存在します。
今回のEES-2は「誰でも簡単に撮れるように」と
セレン光電池を使用した露出計を装備し
露出をオートにした「ペンEEシリーズ」の派生モデルで
「ペンEE」では固定焦点だったピント調整を
「ゾーンフォーカス」に変更したモデルです。
「EES-2」は1968年発売のモデルで
前身の「EES」に比べると
ホットシューが装備され
裏蓋が取り外し式から蝶番式に変更となり
対応フィルムの上限もASA200から400に拡大され
フィルムカウンターも自動復元式となりました。
より実用的に進化したモデルと言えると思います。
搭載されるレンズは30mmF2.8で
シャッタスピードは1/30・1/250の2速を
自動切替でオート制御されます。(フラッシュ使用時には1/30固定)

お預かりしているEES-2は
シャッター羽根が開いたままで固着してしまっています。
最も心配されるのはセレンの状態で
全く起電しないような状態だと修理不可能な場合もございます。
今回はシャッターが開いたままで動作しないのですが
どうやら明るさに応じて絞り制御しようとはしている様子なので
精度はともかくとしても露出計は動作しているようです。
つまりセレンは起電しているということですね。
シャッターはレンズシャッター特有の
油や汚れが羽根に付着したことによる固着だと思われます。
シャッターユニットを全分解して
羽根清掃が必要だと思われます。
当然ながら絞り羽根にも汚れがあることが予想されますので
こちらも同様に清掃いたします。
ペンEE系のシャッター・絞りは2枚羽根のシンプルなものなので
比較的、分解・清掃は楽なほうです。
これがシャッターも5枚羽根、絞りも9枚羽根またはそれ以上となると
かなり今期の必要な作業になるのですが。。。

画像は一通りの整備・修理が完了した後のものです。
少し時間をおいて様子見をしている段階で
この後で最終的なテストを行い問題なければ完成となります。
ペンEE系と言えばやはりこの緑色がかった張り革が何ともレトロでいいですね
EE-3になると黒になってしまうので
個人的にはEE-2・EES-2が好みではあります
気軽にどこにでも持っていける大きさで
撮影も気軽に素早く行うことができ
常に携帯するカメラとして非常にお勧めできるモデルです。
やはり当時も現在でも人気なのは納得できますね

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