ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は「カクテルの日」だそうですよ。
美味しいですよねぇ
比較的アルコール度数の高いものが多い
ショートカクテルをクイッと飲むのも良し
甘めのロングカクテルをゆっくり飲むのも良し。。。
若い頃は女の子ウケが良いこともあって
ショットバーにもよく行ったし
カクテルもそれなりに詳しかったのですが
今や日本酒に和食が最強だと思っているので
カクテルなんてずいぶんご無沙汰です(苦笑)
そういえば映画の「カクテル」も
一時期ハマって何度も見たなぁ
トム・クルーズ何やってもカッコ良いですよねぇ
あ、そういえば今日は「トップガンの日」でもあるらしいです。
カクテルの話に戻りますが
たまには口当たりの良いカクテルも飲んでみたいですねぇ
気分的にはフレッシュなオレンジのミモザあたりがいいかなぁ
あ、いけんいけん
ツイッターとかでは書きましたが
私、GW中は入院する羽目になりまして
まだアルコール摂取しちゃダメなのでした
今月末くらいまではガマンです(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
ミノルタSRシリーズを代表するカメラであり
ミノルタ機械制御シャッター機を代表するカメラでもありますね。
ミノルタ初のTTL開放測光を実現したカメラでもあり
交換レンズ群もタイミングを同じくして
開放測光を実現するために絞り情報伝達機構を備えた
MCロッコールにモデルチェンジされました。
ちょっと変わっているのはプリズムにCdS(受光体)が二個付いていて
それが画面の上半分・下半分をそれぞれ測光し
露出計に反映します。
現在の分割測光の走りともいえる機構です。
ミノルタではこれを「CLC」
(コントラスト・ライト・コンペンセーターの頭文字)と呼び
SRシリーズのみならずレンズ一体式のハイマチック等にも搭載します。
まぁでも結局、半分ずつで輝度差が激しいと
平均することになってしまうのであまり平均測光と変わりないと
個人的には思いますが…(苦笑)
測光方式はともかくとしても非常に丈夫且つ使いやすいカメラで
SRシリーズ最大のヒット作&ロングセラー機となります。
特にシャッター周りの堅牢さは特筆もので
保存環境がそこそこ良ければ製造後50年以上経過した個体でも
元気に動作しているものが見受けられます。
ただしさすがに経年劣化の影響は確実にあり
動きにくい状態で無理して動いているだけの個体が多く
精度は出ていませんし、その状態で長く使うと確実に壊れます。
健気に動作している個体は必ず一度は
きちんと整備を行って必要最小限の力で
軽やかに動けるようにしてあげてほしいものです。

お預かりしているSR-T101は
丈夫なSR-Tらしく何とかシャッターは動作してはいるのですが
高速シャッターの精度は全く出ておらず
低速シャッターだと後幕の走行不良でミラーアップしたままになってしまい
露出計はたまに動きますが非常に不安定で
電池室は緑青だらけ
ファインダー内SS表示は「B」の位置から動かず
装着されている28mmレンズはカビだらけ・・・と
長い間仕舞い込まれたままのカメラにありがちなトラブルが
すべて出てしまっています。
それでも致命的なものがないのはさすがSR-Tといったところでしょうか…
ファインダー内SS表示が全く動かず
露出計〇指針も全く動かなかったので
連動糸の断線も疑われたのですが
単純に内部で絡まっていただけで
断線ではありませんでした。
ここが切れているとかなり手間がかかるのでホッとしました(苦笑)

とにかく駆動するところは古い汚れや油をいったん落とし
キレイにしてから注油を行います。
電気的な部分は接点を磨き、腐った一部配線は張り替えます。
ミノルタ機はハンダ付けの劣化も比較的多いので
怪しいハンダ付けも全てやり直します。
画像には写っていませんが
レンズ側も分解清掃を一通り行います。
上の画像は一通り整備がある程度終わって
途中まで組み上げて動作チェックを行っている段階です。
これからシャッタスピードや露出計の調整を行っていきます。
さすがSR-Tでこの時点でも巻上のフィーリング等は
かなり軽やかで「使い心地のミノルタ」を実感します。
おそらくかなり長い間、ご依頼者様の自宅で
眠っていた個体かと思われますが
再び今度は現在の最新の景色をご入り者様と共に
切り取っていっていただきたいものです。
良い相棒になりそうな個体だと思います。

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