ヤシカフレックスのカメラ修理

今日は「ちらし寿司の日」だそうです。
ちらし寿司って関東では
いわゆるすしネタ(生魚)を酢飯の上に
置いたもののことを言うのですね(江戸前ちらし)
私が思う「ちらし寿司」はいわゆる「五目ちらし」で
酢飯にいろいろな具
(干し椎茸やかんぴょう、茹でニンジン、
酢蓮根、タケノコ、チクワ、
かまぼこ、油揚げ等々)を混ぜ込んで
さらに刻んだ茹でたコやエビ、焼きアナゴ、
錦糸卵を乗せるって感じですかね
バラ寿司なんて呼ぶ場合もあります。
昔から家でのちょっとしたごちそうでしたよねぇ
子供の頃から好きだったなぁ
まぁ今ではたまにスーパーで出来合いのものを
買うくらいですが、それもまた美味しいのですよねぇ
混ぜご飯・炊き込みご飯系は昔から好きですが
うちの実家でたまに出されていた
「豆ごはん」(エンドウ豆を混ぜ込んで
塩と酒のみで味付けする)は
ちょっと苦手だったかな。。。(苦笑)
大人になってから食べたことがないのですが
今食べると素朴な味で美味しいのかな。。。

さてさて

本日は「ヤシカフレックス」のカメラ修理を行っています。
当時、バカ売れしていた「リコーフレックス」に
ある程度ストップをかけたヒット作です。
「ヤシカフレックス」の登場の影響を受けて
リコーは従来のリコフレにダイキャストボディの
「ダイヤ」を追加することになったという話もあるようです。
もともとOEM製品として「ピジョンフレックス」の名前で
製造・販売していたものが「ヤシカフレックス」の前身です。
1953年から「ヤシカフレックス」として製造・販売されますが
多種多様なモデルが存在するのにも関わらず
全てモデル名は「ヤシカフレックス」で
これがまたどのタイプか判別に苦労するカメラです。
私は修理屋なのでモデル名云々は
本当はあまり気にしていなくて
搭載シャッターのメーカーがコパルだとかシチズンだとか
セイコーシャでその中でまたどのタイプか…くらいが
わかっていれば二眼レフの場合、あまり問題ないのですが
中古カメラ屋さんとかはモデル判別できないといけないし
場合によってはパッと見ただけで
わからないと困る場面もあるでしょうから
それは大変だと思います。
キヤノンのバルナック機なんかもそうですが
50年代のカメラのそういうところはややこしいですね

今回、お預かりしている「ヤシカフレックス」は
1955年発売の「C型」かと思われます。
(これも調べてわかりました。
パッと見で判別できるほど仕様を覚えてはいません(苦笑))
シャッターはコパル製で最高速は1/300
レンズは3枚玉のヤシコール80mmF3.5です。
セルフコッキングは非搭載で
シャッターチャージ、レリーズは
レンズユニット脇のレバー・ボタンで
独立して行いますが
フィルム装填はスタートマーク合わせの
セミオートマットで、巻き止め機構もあります。
比較的現存台数の多いタイプかと思われます。

この「ヤシカフレックスC型」。。。
まずシャッターが切れません。
チャージレバーでシャッターチャージし
レリーズボタンでチャージしたシャッターを
リリースしますが
チャージレバーが工程の半分くらいで止まって
そのまま固まってしまいます。
ちょうどシャッターが開く直前あたりです。
そこからチャージレバーはびくとも動きません
(もちろん無理に動かそうとすることは厳禁です)
羽根がガッチリ固着かな。。。と思ったのですが
羽根に粘りはありそうですが
これほどガッチリ固まるほどでもなさそうな気がします。
少し眺めていると、
セルフタイマーレバーが
引き起こされている状態であることに気が付きました。
おそらく原因はこれですかね。
セルフタイマーが固着していて
セルフ作動後にシャッターが作動するはずなのですが
セルフが動かないからシャッターもそれ以上動けないのですね
それにしてもセルフタイマーは強烈に固着しているようです。
これまた少し押してみてはみましたが
びくとも動きません。
(もちろんこれも無理に動かそうとするのは厳禁です)

原因の予想もある程度掴めたので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
シャッター以外にもレンズはカビだらけで
ファインダーは汚れが相当酷く
ミラーは曇りまくっているので要交換です。
やはり一通りの整備が必要な状態です。
「ヤシカフレックス」は比較的当時としては
まだお求めやすい価格帯のカメラだったのですが
それもカメラ自体が当時は高級品ということもあり
非常に質感は高いです。
いつもいいますが50年代の二眼レフは
数えきれないほどの種類がありますが
どれも個性的で
中には例外もありますが質感も非常に高いです。
ヤシカフレックスも眺めているだけでも
楽しくなってくるカメラですね。

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