今日は「おやつの日」だそうですよ
「お・や(8)つ(2)」と読む語呂合わせからだそうです。
よく考えたらなんで「おやつ」なんだろうと思い
少し調べてみたら
江戸時代に一日二食が一般的だったころ
「八つ時(やつどき)(午後2時から3時頃)」にとっていた
小腹を満たす間食のことなのだそうです。
なるほど~だから「3時のおやつ」なのですね!
さすがに私はあまり調子に乗って間食取ると
いろいろまずいのですが
午後3時前後に決まって缶コーヒーを飲んでいますねぇ
ブラックじゃなくてほんの少し甘いやつ
本当はこれもいけないのですが…(苦笑)
何も制限がなければ甘ーいケーキに
ブラックのコーヒーでブレイクしたいところですねぇ
さてさて
本日は「キヤノネットQL17 G-Ⅲ」のカメラ修理を行っています。
1961年から始まり一世を風靡した「キヤノネットシリーズ」の
最終モデルに当たり1972年に発売されました。
G-Ⅲの「G」はグレードアップを意味し
「Ⅲ」は初代、ニューキャノネット、そして「G-Ⅲ」と
三代目にあたることを意味するそうです。
…「Ⅲ」はちょっと無理があるかな…
基本的に「G-Ⅲ」はニューキャノネットとほぼ同じ仕様です。
バッテリーチェックが接眼レンズ横のランプになったくらいです。
実際には「Ver2.1」って感じだと思います。
モデル名の名前はさておき現在でも人気のある「G-Ⅲ」ですが
発売当時もかなりヒットしたモデルです。
生産期間も長く1972年春の発売から1982年の夏までの
なんと11年間にわたって生産販売された超ロングランのベストセラーです。
QL1.7G-Ⅲ1機種で約120万台がユーザーの手に渡ったのだそうです。
初代キヤノネットから「G-Ⅲ」登場までが11年で
それからまた11年「G-Ⅲ」だけで売り続けたのですね。
これだけ生産され続けたカメラなので
現存台数もそれなりに多いのですが
「G-Ⅲ」は今でも大人気でそれなりの価格で流通しています。
ただ個体によってかなり程度の差はありますし
レンズ(特に前玉のコーティング劣化)の状態が
悪いものも多いので要注意です。
お預かりしている「G-Ⅲ」は
ちょっと少数派でこれまた人気がある
「ブラック」の「QL17 G-Ⅲ」です。
ご依頼者様が入手してから
モルトこそ張り替えたものの
比較的調子よく数年使えていたそうなのですが
スローガバナの固着が起こってしまっているようです。
「G-Ⅲ」のスローシャッターは1/4までなのですが
1/4に設定してシャッターを切ると
シャッターが開きっぱなしになってしまいます。
そしてそのまま放置しておくと
たまに「ジ…ジジ…」とガバナが何とか作動しようとする
音が聞こえ数分後にパシャッとシャッターが切れる感じです。
完全にガバナの油切れのようです。
シャッター各部の整備も合わせて
全体の一通りの整備を行います。
まずは前からアクセスして
もう少しガバナの状態やシャッター各部の動きを確認しておきます。
それからシャッターユニットを分離して
シャッター周り、オート制御機構部、露出計周りの整備・調整を行います
それが終わってからファインダーや距離計の整備を行います。
大きさは非常にコンパクトに進化して
細かい仕様や使い勝手も格段に進歩しているのですが
基本的な考え方や設計思想は初代と変わらないのですよね
1961年発売の初代がそれほど先進的だったのが
最終モデルの「G-Ⅲ」を見ていてもよくわかります。
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