8月11日…例年なら「山の日」なのですよね。
でも今年はオリンピック関係で
移動してしまったので今日は祝日ではありません。
ただ「山の日」関連で
「きのこの山の日」だったりします!
「きのこの山」と「たけのこの里」いわゆる姉妹商品ですが
どっちも美味しいですよねぇ…食べ始めると止まりません
どっちかというと私は「きのこの山」派かな(笑
ちなみに「たけのこの里の日」は3月10日です。
ところで…
HP上では告知済みですが
明日12日(木)~17日(火)までは
夏季休業とさせていただきます。
ご迷惑おかけいたしますが
ご容赦くださいませ。
さてさて
本日は「リコーオートハーフS」のカメラ修理を行っています。
初代のオートハーフから大幅に設計を見直して
登場したカメラです。1965年発売です。
この3年前の1962年に初代のオートハーフが発売され
その翌年には異端児的な
「オートハーフゾーンフォーカス」が発売されています。
このモデルでオートハーフシリーズのデザイン上の特徴ともいえる
前面のアルマイト板による装飾が行われるようになりました
で、「S」はオートハーフとしては3機種目にあたるモデルですが
このモデルからシャッターボタンが
それまでのボディ前面から上面に移動となりました。
このモデル以降に最大ヒットとなった「E」や
「SE」、「E2」、「SE2」が登場しますが
小変更や機能追加だけで
大きな変更は行われていません。
最後のモデルとなる「EF/EF2」はフラッシュ装備となったので
外観は随分変わりましたがこれも基本構造は同一です。
要はこの「S」でオートハーフの
基本構造が最終的に固定されたわけですね
それにしてもいつも思うのですが
ボディにある「S」の筆記体の刻印は
やっぱり「S」に見えないですよねぇ
「S」の筆記体の形は私も昔学校で習いましたが
全然違う形だと思うのですが…
正直いうと私、一番最初にこれみたときに
「Y」だと思って
「へぇ、オートハーフYってあるのかぁ」なんて思いましたもの(笑
お預かりしている「S」は
レリーズが押せない状態でシャッターが切れず
巻上もできない状態になっています。
シャッターはチャージされた状態で
レリーズが不可なのかと最初は思ったのですが
いろいろ調べていくと
どうやらレリーズ後にレリーズロックが戻らなくなっていて
それでにっちもさっちもいかず固まっているようです。
バネの動作がかなり弱くなってしまっています。
シャッター自体の動作にもかなり粘りがあるようです。
それに加えてファインダー内のハーフミラーの蒸着が
かなり剥がれていてボロボロです。
ハーフミラーは交換で対処していきます。
一通りの整備が終わった状態です。
少し時間をおいて様子見をしている段階です。
オートハーフは自動巻上のゼンマイこそ
それなりに強力なバネですが
それ以外の巻上機構やシャッター駆動部分等は
どれも非常に小さなバネで小さな力で動いています
そのためちょっとした汚れや余計な油分で
すぐに固着してしまい動きが固まってしまいます。
基本的に中身は汚れがない状態で
注油もほんのわずかで必要最小限でないと
ズムーズに動く状態にはなりません
ただ構造自体はシンプルなので
セレン光電池こそ劣化して起電しなくなれば
どうにもなりませんが
機械的部分はきちんと整備さえ行えば
今でもほとんどの個体が正常に動くでないかと思います。
ただし、水没品や落下品・ショック品
無茶な分解品はさすがに修理不可能となりますが…
今回も非常にスムーズに動く状態となっています。
この後、最終チェックを行い
問題がなければ完成となります。
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