ミノルタX-700のカメラ修理

今日は10月4日、
「と(10)four(4)」(徒歩)の語呂合わせで
「徒歩の日」だそうです。
毎日ある程度歩くことって健康の基本ですよねぇ
若い頃は「走る」ことが全ての運動の基本だと思っていて
もちろんその通りで絶大な効果もありました。
でもさすがに年齢を重ねると走ることは
負荷がかかりすぎになってしまいます。
…となるとせめて歩くことくらいは…と思いますよねぇ
年齢や体力にもよるとは思いますが
経験上、本当に単なるお散歩で
ダラダラゆるゆると歩いているだけでは
全く運動としての効果はなく
ある程度負荷のかかる早歩きで歩くことに集中して
1時間程度歩くと運動としての効果が期待できそうです。
私も例の頭が壊れて以降はリハビリとして
ウォーキングを行っていますが
なかなか運動として効果が出るほどの早歩きが
まだ難しいですねぇ…体力は戻ってきているのですがバランスが…(苦笑)
それでも1年半前は外を歩くには杖が必要だったのが
今では何とか2時間弱のウォーキングができるくらいにはなりました。
何事も「継続は力なり」ですよね。

さてさて

本日は「ミノルタX-700」のカメラ修理を行っています。
1981年に発売されたモデルで
スペック的には中級機ですが
長らくミノルタのマニュアルフォーカス機のトップに君臨したモデルです。
オートフォーカスの「αシリーズ」登場後も生産が続けられ
途中から生産拠点は中国に移されますが
1999年まで18年間も生産が続けられました。
それまでXG系フレームとは異なり完全新設計のフレームを採用し
X3桁機の中では最上級のモデルでもあります。
これ以降に出てきたミノルタMF機は全てX-700の派生モデルですので
実質的にミノルタの最後のマニュアルフォーカス機と言えると思います。
ミノルタお得意のユニット化された横走りシャッターユニットを搭載し
ミノルタらしい明るい切れの良いファインダーは
これもお得意のアキュートマットスクリーンえお搭載しています。
以前のXDやXEあたりに比べると
プラスチックも多用されており巻上フィールもそれなりではありますが
それでもミノルタらしい使い心地の良さは感じられます。
露出モードはマニュアル・絞り優先AE・プログラムAEで
組み合わせるレンズはMDレンズです。
目新しい機能やスペックが搭載されたわけではないのですが
これまでのミノルタXシリーズの集大成ともいえるカメラだと思います。
初期の国内向けモデルにはAEロックがなく
1982年末に海外向けと同様にAEロックが搭載され
これ以降のモデルをニューX-700と呼ぶ場合もあります。
ニューX-700はブラックボディのみの設定となったため
たまに見るシルバーボディはAEロックのない初期モデルとなります。

お預かりしているX-700は
シャッターや露出計・オートに大きな問題はないのですが
フィルムカウンターが全く動きません。
かみ合わせがかからなくてロックされないのか
ギアに問題があるのだと予想されます。
他は一通りは動いているのですが
巻上には油切れの兆候があり
高速シャッターも少々不安定です。
オート・露出計は1段ほどオーバーに働いているようです。
モルトはフィルム室も内部モルトも全滅のようです。
それに関連してファインダー内にもモルト屑が
多く混入しています。
カウンター以外は大きなトラブルではないのですが
それなりに動きが悪いところも多いといった感じです。
今度のことおを考えれば一通りの整備が必要な状態です。

装着しているレンズは当店のテスト用レンズで
現状チェックを一通り行って問題点を粗出している段階です。
これから本格的に分解し
修理・整備に取り掛かっていきます。

とびぬけた部分があるカメラではないのですが
非常に高い次元でバランスの取れたカメラだと思います。
当店のツイッターをご覧になっている方なら
ご存じかもしれませんが
私が現在、普段使いしている一眼レフがこのX-700です。
使いやすいですし色んな意味で
「ちょうどよい」カメラなのです。

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