ミノルタXDのカメラ修理

今日は2月20日でキリの良い日付だから
たくさん記念日が制定されているのですが…
何だかお固いものばかりでちょっとネタにしづらいかも…
そんな中に化粧品販売会社が制定している
「アイラブミー記念日」なんてものがありました。
「自分をもっと好きになり、
すべての人ももっと好きになってほしい」というメッセージが
多くの人に広がり、自分を愛することの素晴らしさを
改めて思い出す日にとの願いが込められているのだそうです。
私は言われなくても自分大好きなタイプだと思います(笑
まぁ、こんないいかげんで
行き当たりばったりに生きている私を
私自身が見捨てるわけにはいかないじゃないですか(苦笑)
自分のことは確かに大好きですが
同時に意外と信頼できないのも自分自身なのですよねぇ
「あのときあんなにちゃんとするって言ったじゃない???」と
何度これまで自分自身に思ってきたことか…(汗)
人生の2/3いや4/5以上はもう終わってしまっていると思いますが
あまり自分にいいわけしないですむ毎日にしたいですねぇ

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
1977年発売のカメラで
世界初の両優先オート(絞り優先AE、SS優先AE)搭載機として
当時は最先端のカメラでした。
この翌年にはライバルのキヤノンA-1が発売され
いわゆるマルチモード機全盛期へと時代は進んでいきます。
今となってはそんな多機能な部分より
ミノルタらしい使い心地の良さや端正なデザインが評価され
現代でも非常に人気の高いカメラです。
特にアキュートマットスクリーンを採用した
明るくキレの良いファインダーは高評価です。
ただし、現行モデルだった頃から電気関連のトラブルが
多いことが有名だったカメラでもあります。
他メーカに先んじて最先端な機能を詰め込んだ分
なかなか難しい部分があったのかもしれません。
現存している個体でそれなりに使われているものは
そういう電気的問題もクリアとなっている個体が多いと思いますが
ほとんど使われずに眠っていた個体は
何かしらの大きなトラブルを抱えている可能性もあるので
油断できないカメラだと思っています。

ただ、今回お預かりしているXDは
そういう電気的な部分のトラブルは全く心配なさそうです。
露出計・オートのみならず
XDならではのサイバーネーションシステムも
問題なく制御できている様子です。
しかしながら機械的な動きの部分で
いくつか問題が出ているようです。
まずご依頼者様からもご指摘いただいているのですが
お預かり時にはシャッターが切れない状態でした。
言葉で書くと非常に伝わりづらいのですが
巻き上げた時に見かけ上は巻上レバーが戻ってきているのですが
連動する巻上軸がめいっぱい巻き上げた状態で
固着して戻ってこないような状態になっていました。
そのためレリーズすることはできず
巻上レバーも回るものの手ごたえはスカスカな状態です。
この症状、XDに限らず縦走りシャッター機に
比較的良く見られるトラブルです。
巻上軸の汚れや油切れによる動作不良が原因です。
巻上機構部の分解清掃調整で対応していきます。
加えてシャッター羽根の動きもあまり良くない状態で
特に高速シャッターの精度が切るたびに不安定です。
縦走り金属羽根のシャッターは
非常に薄い金属羽根を比較的小さなバネの力で
非常に素早く正確に動作させます。
その構造上、羽根の駆動部にわずかにでも汚れやゴミ等があると
精度に影響してしまいます。
おそらく既に壊滅状態のモルトの屑等が入り込んいるものと思われます。
これもシャッターユニットの清掃整備で対応していきます。

まだ取り掛かったばかりの状態ですが
これから本格的に整備を行っていきます。
シルバーも良いですが
XDはこのネオブラックの人気が高いですね
もともと端正な佇まいのXDをより引き立てるような気がします。
艶消しのブラックっていうところが明らかに
他機種と異なるのですよねぇ
これも当時提携していたライツからの影響と思われます。
純国産万歳の私としてはちょっと悔しいですが…(苦笑)

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