今日は「UFOの日・空飛ぶ円盤の日」だそうですよ。
1947(昭和22)年のこの日に
アメリカの実業家ケネス・アーノルドが自家用機で飛行中に
コーヒー皿のような謎の飛行物体を目撃したそうです。
これが「UFO」の最初の目撃例と言われていて
記念日の由来となっています。
正直なところ見間違いや勘違いが大半だとは思いますが
全てが全て科学で説明できるモノばかりでもないかもしれませんね…
まぁ「宇宙人が乗っている」ということはないとは思いますが…(笑
私も忘れもしない小学校3年生の頃の
銭湯の帰り道の歩道橋の上で、大きな葉巻型の緑色に光る物体を見て
怖くて歩道橋を駆け下りて家に帰ったことがあったのですよねぇ
あれは一体なんだかったのか…
今ならもっと入念に観察するのにな…
ちなみにこの記念日に関連して
今日は「UFOキャッチャーの日」でもあるそうです(笑
さてさて
本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
1964年に登場した「キヤノンFシリーズ」の第一号機でもあり
同時に「キヤノンFLマウント」の初代機でもあります。
独創的な絞り連動を持った意欲作だった
前作の「R(フレックス)シリーズ+Rマウント」が
商業的には決して成功とは言えなかったことを踏まえて
一新して生まれた新しいシリーズの初号機となります。
FXもかなりヒットしたカメラですが
後のFTやFTb、そして名機F-1も含めて
キヤノンはこのFシリーズでようやく一眼レフの分野で
ニコンと並び業界トップに躍り出たと言えると思います。
そして歴代Fシリーズ(EXも含むEFは除く)の
シャッターやミラー・巻上機構等の
基本的な部分の構造は全てこのFXがベースとなっています。
今回お預かりしている「FX」は
まずシャッターを巻き上げてもレリーズが
何か引っかかっているような感じで
なかなかシャッターを切ることができません。
やっとシャッターが切れたと思ったら
今度はかなり高い確率でミラーアップしたままになってしまいます。
シャッタースピードの精度も全く出ていません。
外光式の露出計は何とか動作はしていますが
かなり不安定です。
巻上やシャッターも含めて動作が悪く粘っていることが
根本的な原因かと思われます。
やはり一通りの整備が必要な状態です。
画像にも写っていますがプリズム抑えと
プリズム本体の間にはコルクが挟まれており
ここにモルトを挟むFTやFTbのように
モルト由来のプリズム腐食は起こりませんが
さすがに蒸着そのものの劣化でプリズム腐食が
多少見受けられます。
それほど深刻なものではないため
プリズムは現状のままといたします。
少々余談ですがFX,FP,FTのプリズムは共通ですが
もはやどれも腐食のないものを探すことは非常に困難です。
露出計は外光式でミノルタSR-7とかと同様に
SSダイヤルに連動して絞り指示盤が動き
指定された絞りを手動で合わせる方式です。
今回は大丈夫なのですが
この指示盤を引っ張っている銅の帯と指示盤の端が
経年劣化で非常に切れやすいので作業の際には
細心の注意が必要です。
通常にダイヤル側から操作しているだけでは
なかなか切れることはないと思われますが
作業中に引っ掛けたりとか
上カバー装着の際に撮り回しを誤って
斜めに力が加わると簡単に切れてしまいます。
修行中の頃に何度か痛い目にあいました(苦笑)
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
本来の動きになればキヤノンらしい
アタックの効いた歯切れの良いシャッター音を聴かせてくれると思います。
しっかり入念に作業を行っていきます。
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