ミノルタXDのカメラ修理

今日は「親子の日」だそうですよ。
日付は5月の第2日曜日が「母の日」、
6月の第3日曜日が「父の日」であることから
翌月の7月の第4日曜日としたものだそうです。
私はわけあって1歳にもならない頃から
じいさんばあさんの家で育てられたので
親と言えばじいさんばあさんなのですが
じいさんが亡くなって27年
ばあさんが亡くなって7年
いつのまにか結構な時間が経ってしまいました
3人で暮らしていた頃が懐かしいですねぇ
今日の「親子の日」は親と子の関係を見つめて
生をうけたことを感謝できる社会を築くことが目的なのだそうです。
もう感謝しようにも残念ながら親孝行もできないですねぇ
私が10代の頃なんて苦労ばかり掛けてしまったような気がします。
とりあえずお盆には墓掃除にでも行ってきましょう

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
1977年発売の世界初の両優先AE搭載機です。
(絞り優先AE、シャッタースピード優先AE)
もちろんマニュアル露出も可能です。
当時の最大のセールスポイントはその両優先AEだったと思いますが
今となっては「XD」はミノルタらしい質感の高さと使い心地
そしてその端正なスタイリングで
現在でも非常に人気の高いカメラです。
ただし、現行モデルだった頃から
電気関係にトラブルの多いカメラとしても有名です。
現存している個体では比較的電気関係のトラブルは
既に少ないとは思いますが
それでもやはり修理不能なほどの
電気トラブルを抱えている個体もそれなりに存在します。
トラブルもなく本来の姿の「XD」であれば
滑らかな巻上、上品なシャッター音はもちろん
ミノルタお得意のアキュートマットスクリーン使用の
明るくてキレの良いファインダーで
快適なマニュアルフォーカスを楽しめると思います。

お預かりしている「XD」は致命的な大きなトラブルはないものの
いろいろチェックしていくと
それなりに定番於トラブルを抱え込んでいます。
まず露出計が少々不安定です。
それにともなってオート露出も不安定になっています。
そしてシャッター速度の精度も出ておらず
1/1000に至っては全く開かない状態です。
さらにレンズと連動する絞込レバー及び
ミラー駆動の動きも少々粘っていて
場合によってはシャッターレスポンスが悪いと感じると思います。
当然のようにモルトも全滅で
ファインダー内にも汚れが多いので
気持ちよく使うためにはやはり一通りの整備が必要な状態です。

まだ現状のチェックのみを行った段階です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
「XD」にはシルバーとブラック2色が存在します。
涼し気なシルバーも個人的には魅力的に感じますが
この艶消しの独特のブラックが
中古市場ではかなり人気のようです。
初期のモデルは貼り革が本革でその柔らかい手触りも
魅力でしたが経年劣化で縮んでしまったり
粘りが出てしまったりと現在では本来の魅力は味わえないと思います。
耐久性にあまりに問題があったため
途中で通常の固い貼り革に変更されてしまいます。
今回のXDもいわゆる後期モデルの為
貼り革は通常の固く薄いものです。

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