キヤノンFPのカメラ修理

今日は「頭髪の日」で
「ヘアブラシの日」だそうです。
どちらも「とう(10)はつ(20)」(頭髪)と読む語呂合わせが
由来となっています。
もう髪型もへったくれもない歳になってしましたが(苦笑)
まだ何とか毛髪量が確保できているのが救いですね…
ただここ数年で随分白髪が目立つようになりました…
白髪が目立つと老けて見えるのですよねぇ…
まぁあまり問題ないですが…
10代…とくに中高生の頃はむちゃくちゃ髪型気にしていましたねぇ
整髪料も髪型にもよるのですが
懐かしのデップやチックに始まり
髪を立てる必要があるとムースやスプレーだったかなぁ
ワックスなんてもう社会人になってからここ近年の話ですものねぇ
で、制服の胸ポケットには常に手鏡を入れていて
ヒマさえあればチェックして(笑
上着のポケットにはヘアブラシも常に入っていたかも…
懐かし過ぎる…
高校生の頃はヘアカタログもやたらチェックして
バイト代で美容院に通ってました…
髪立てるための根元パーマやヘアマニキュアも流行ってましたね。
その頃に比べると今はめちゃくちゃ無頓着です…
少しは気にしないといけないかな…いや今更どうでもいっか…(笑

さてさて

本日は「キヤノンFP」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラです。
「キャノンFシリーズ」第一号機である「FX」から
外光式内蔵露出計を取り除いたモデルです。
当時は内蔵の露出計はまだまだ装備され始めたばかりで
保守的なハイアマチュアには今ひとつ信頼されていない部分も多く
それに加え「FX」のように外光式だとシビアな測光に使いにくいという
部分も確かにありました。
そのためこの時代の一眼レフにはメインの機種には露出計内蔵でも
そういうこだわったユーザーのために
露出計レスのもでるというものも結構ラインナップされていました。
キヤノンだと「FX」に対する「FP」ですが
例えばニコンだと「ニコマートFT」に対する「FS」
ペンタックスだと「SP」に対する「SL」といった感じですね。
製造から50年以上経った現在でも
トラブルの原因となりやすく精度もあまり期待できない
当時の露出計は思い切ってないほうがいい…という考え方もあって
露出計レスモデルというのはそれなりに人気があるようです。
…といっても「FP」は意外と現存数も多くはなく
少しマイナーな存在かと思います。

「FP」に限らず初期の「Fシリーズ」は仕舞い込まれたままだと
まともに動かなくなっている個体が多いような気がします。
どこかが破損しているわけではなく固着等で動けなくなるのですね。
今回の「FP」も巻上できずシャッター切れず…という状態です。
幕位置から判断するとチャージはされておらず
巻上がロックされたままできない状態のようです。
まずは底板側から巻上部の様子を見てみると
かなり錆びついている箇所も多くこれはまずまともに動かすだけでも
かなり苦労しそうです。
後からわかりましたが巻上だけではなくシャッター幕軸
スローガバナー、ミラー駆動部等々
あちこちで固着が起こっておりなかなか大変な状況でした。

露出計がないせいもあり造り自体は非常にシンプルなカメラです。
とはいえ、フォーカルプレーンの一眼レフですから
それなりの構造ではありますが…
特に巻き戻し側の露出計や表示板が鎮座するスペースに
なにもいないのでちょっと寂しいような気もします。
プリズム周りにはまだモルトプレーンが使われている時代ではなく
加水分解を起こさないコルクが緩衝材として使われていますが
この時代になるとモルト云々ではなく
プリズムの蒸着自体が脆いので
残念ながらやはりプリズムは腐食しています。
FX/FP/FT系のキレイなプリズムは入手が非常に困難なのですが
今回は何とか確保できているので交換で対処します。
あとはひたすら各部の動きがスムーズになるように
洗浄・清掃・錆落としに最小限の注油です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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