ニコンFのカメラ修理

今日は12月1日ということもあって
たくさんの記念日が制定されています。
何と言っても「映画の日」ですよね
今は映画の通常料金は1,900円ですが
今日は多くの映画館で1,000円です!
先日、ひさしぶりに新宿のミニシアターで
観たかったドキュメンタリー映画を鑑賞したのですが
やはり映画館で観る映画はいいですよねぇ
私が行くのは平日の昼間なので
それほど混むこともないですし
じっくり集中して鑑賞できます!
都内には小さなミニシアターがいくつもあるので
大手配給の映画ではなくて
また何かあまり知られていないようなものの中から
何か見にいってみようと思います。
他にも「一万円発行の日」「カイロの日」「いのちの日」
「手帳の日」「鉄の記念日」等々たくさんの記念日がありますが
そんな中に「着信メロディの日」なんてのもありますね。
今や携帯に電話がかかってくることなんて
滅多にないのですが
私の携帯の着信はもう長らくドリフの「盆回り」ですねぇ(笑
何せかかってこないのでめったに聞くことはないのですが…(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
ニコン初の一眼レフカメラであり
伝統のFマウント初採用のカメラであり
今や伝説のカメラでもありますね。
一眼レフカメラ及びいわゆるシステムカメラを
世に知らしめたカメラであると思います。
約100%のファインダー視野率、
ファインダー交換機能、ミラーアップ機構搭載、
自動絞りなど非常に機能的なカメラで
また豊富な交換レンズ群、アタッチメントやアクセサリーなど周辺機器を
システム体系として供給し、それらから選択し活用することで
いろいろな撮影場面に対応することができたカメラです。
これらはその後の世流れでは当たり前になっても行くのですが
やはり最初に大きく1歩を踏み出したのは
ニコンFだと思います。
さらにその優れた堅牢性も当時としてはずば抜けていて
報道分野等のプロユースでも非常に多く活躍しました。
ニコンの…というより日本製カメラを大きく世界に広げたという意味でも
記念碑的なカメラだと思います。
先述したように基本構造が非常に丈夫なカメラで
よほど無茶なことをしない限り
シャッターや巻上に致命的な故障を抱えていることは
少ないと思われます。
ただこのカメラの性格上
非常にハードな使い方をされている個体も少なからず見かけることがあり
そういう個体だとシャッター周りや巻上等に
大きなトラブルを持っているものもあります。
あまりにも外観の傷みの多いモノは気をつけた方が良いかと思います。

お預かりしている「F」はアイレベルファインダーを装着しています。
機械的な構造は非常に堅牢にできていますが
さすがにファインダープリズムは腐食しているものが多いです。
今回のアイレベルファインダーは内部モルトも当時のままで
かなり劣化してボロボロな割にはプリズムへの影響は少なく
それほど大きな目立つ腐食はない状態です。
よくこれでこのくらいですんでいるな…と感心するレベルです。
フィルム室にはモルトを使用していないのに
プリズム接眼レンズ周りにはモルトを使っているのですよねぇ…(苦笑)

シャッターは動作していますがさすがに高速シャッターでの
精度は今一つといったところです。
そして「F」では比較的定番ですが
スローガバナが固着してしまっており
1/8以上のスローシャッターではシャッターが開いたままになってしまいます。
さすがにここは寄る年波は勝てないですね。
でもしっかり整備を行えば問題なく動作する状態かと思われます。

全体的に油切れの兆候も見えますので
キチンと一通り整備を行っていきます。
毎度「F」の整備時には書いてしまいますが
各部の部品の強靭さとその精度の高さには
いつも感嘆させられます。
ちゃんと整備してスムーズに各部の部品が動く状態にし
ゆっくりラチェットの音を味わいながら
巻き上げているとその精密感に心奪われます。
もおうこの素晴らしいカメラの台数が増えることはありえませんが
世の中に存在する「F」ができる限り長く
撮影に使われ続けることを
祈ってしまいたくなるようなカメラです。

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