ニコンFMのカメラ修理

今日はまたなかなかピンとくる記念日がない日ですねぇ
過去の出来事もこれといったものが…(苦笑)
そういえば今年もいよいよプロ野球開幕ですね!
基本的には明日ですが新球場エスコンフィールドの
こけら落としとなる日ハムー楽天戦のみ
一足早く今日開幕です!
それはともかく今年のカープはどうでしょうねぇ
オープン戦最下位でシーズン予想も厳しい見方が多いようですが…
それに加えて今日はお休みですが
現在開催中の春の高校野球もいよいよベスト4が出そろい
ここにも我が広島代表広陵高校が勝ち進んでいます。
明日がいよいよ準決勝…山梨学院戦です。
山梨県勢はまだ春夏通じて決勝進出したことがないのですよね
山梨学院にもがんばってほしいですが
やはり2003年以来4回目の広陵の春優勝が見たいですねぇ…
ええ、もちろん仕事中なので
リアルタイムでは見られませんが…(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
ニコマートFT系を前身とする
機械制御縦走り金属羽根シャッター搭載の中級機です。
1977年発売開始のカメラです。
ニコマート時代とは打って変わって
コンパクトで端正なスタイリングにもなり
非常に70~80年代のニコンらしいカメラと言えると思います。
F一桁機ほどの強靭な堅牢性はさすがに持ち合わせてはいませんが
基本的には丈夫で安定sした動きの信頼性の高いカメラです。
兄弟機で電子制御機のFEが指針式のアナログな露出計を採用するのとは
対照的にFMではLED式の「+〇ー」表示の露出計を採用しています。
このあたりの違いも対照的でなかなか面白いですね。

先述した通り基本的には丈夫なカメラなのですが
今回、お預かりしている「FM」は
シャッターが切れない状態でお預かりしました。
まずは現状の確認を行ってみると
どうやら後幕(羽根)の動きに粘りがあって
最後まできちんと走り切らないためにスタックしてしまう状態のようです。
シャッター羽根にも油滲みや汚れが付着しており
その状態でまだ動作していたうちも結構使っていたと思われ
羽根にはだいぶスレも付いていしまっています。
加えてFM/FE系でたまに同じようなものを見ることがありますが
プリズムに大きな腐食が出てしまっています。
ファインダー視野内中央に二重の縦線が出ている状態で
このパターンはFM2やFE2も含めてこの系列の機種で
比較的よくあるトラブルです。
他のカメラでよくある遮光や干渉材用のモルトが原因ではなく
頂点部の蒸着が個体差で少し弱いものがあるのではないかと思われます。
保管環境等にもよるのかもしれないので一概には言えないのですが…

巻上、ミラー駆動にも少し動きが悪いところが見られ
フィルム室のモルトも全滅で光漏れも起こしているようです。
全体的に整備が必要な状態ですが
個人的には最も心配となる露出計は大きな問題はなさそうです。
FMのLED式露出計はもし何らかのトラブルがあると
修理不可能なことが多いのです。
ここは皮肉なことに電子制御のFEの露出計のほうが
修理しやすかったりします。

画像はまだ取り掛かったばかりの状態で
まずは腐食したプリズムを降ろしたところです。
少し見辛いですが縦に二重線が入っている腐食も確認できます。
さすがにこれほど濃くど真ん中に腐食があると
撮影に支障がありますね。
今回は中古良品のプリズムと交換で対応いたします。
シャッター羽根の状態は思っていたよりも悪いのですが
羽根清掃を入念に行って
ユニット内のごみや汚れを除去することによって
問題ない精度が出る状態に整備していきます。
羽根自体にスレ跡はある程度残りますが
強度や動きには全く問題ないレベルかと思います。
他、各部の駆動部分を入念に整備して
安心して使える状態に仕上げていきます。

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