今日は「雷記念日」だそうですよ。
930(延長8)年のこの日(旧暦)に
平安京の清涼殿に落雷があり
大納言の藤原清貫が亡くなったことが由来となっています。
平安京では長い間日照りが続き
公卿たちが清涼殿に集まり雨乞いを行っていた時の出来事だったそうです。
この落雷は政治的な策略によって
京の都から太宰府に左遷され
そこで亡くなった菅原道真の祟りであると信じられ
道真の学者としての名誉を回復したとも言われています。
梅雨時から夏にかけては突然の落雷も多いですものねぇ
過去に目視で確認できる近さで落雷したことが2回あって
一度は海に出かけているときで
急に薄暗くなってきてゴロゴロ鳴り始めたので
急いで海からあがったのですが
さっきまで自分たちが泳いでいた場所の少し沖合に
ものすごい爆音とともに落雷し
身体の芯から縮み上がりました…
もう一度は八ヶ岳で予定通りに下山できずに
やむを得ずビバークしたことがあったのですが
その深夜に見事に落雷と豪雨に遭遇し
1時間少々ほどだったのですが
そこら辺中で(とはいえ少し離れたところで)
バンバン落雷しているのがわかり
生きた心地がしませんでした…
比較的近くで落ちるのを見ると実感しますが
あんなの自分に向かって落ちてきたら
もうどうしようもなく一瞬で終わりだと実感します。
ほんと雷って怖いですね…
今年の梅雨はそれほどひどい雷雨や豪雨は今のところ
都内ではありませんが
このまま何事もなく梅雨明けすることを祈ります。
(雨があまりに降らないとまた困るのですが…)
さてさて
本日は「リコー35デラックス」のカメラ修理を行っています。
1956年発売の35mm判レンズシャッター機です。
少し大柄でずっしり重いカメラですが
50年代のカメラらしいメッキ仕上げが非常に美しいカメラです。
特に鏡胴周りのすっきりしたデザインに
ピカピカのメッキ仕上げは何とも見惚れてしまいますね。
巻上は底部にトリガータイプの巻上レバーが配置されます。
レンジファインダーを装備し
シャッターはセイコーシャMXで1/500~1s・Bをカバーします。
レンズはリコマット4.5cmF2.8です。
上カバー上面の「Ricoh ”35” De Luxe」の書体が
またなんともこの時代らしくていいですね。
撮影に使うのはもちろん楽しいですが
眺めているだけでもなんとも楽しくなってくるカメラです。
お預かりしている「35デラックス」は
かなり長い間使われずに眠っていた個体だと思われます。
ただ、保管環境自体はそれほど悪くなかったものと思われ
外装の状態は上カバーの一部に少し凹みがあるものの
悪くない状態です。
レンズ・ファインダーにも多少の汚れやカビはありますが
経過年月を考えればかなりキレイなほうだと思います。
ただ全体的に動きには問題はあるようで
まず距離計がピントリングを回しても全く動きません。
ファインダーとのリンク部が固着しているものと思われます。
加えてフィルムカウンターが空回りしているような状態です。
ギアの緩み等が原因と思われます。
シャッターは動作しているものの
やはり羽根には若干の粘りがあるようです。
湿度の低い場所で保管されていたものと思われますが
そのためレンズやファインダーにダメージが少なく
油切れや固着が全体的に多いようです。
いずれにしても快適に使うには一通りの整備が必要です。
画像は一通りの整備が完了した時点でのものです。
清掃注油を行っているため各部の動きが落ち着くまで
少し動作を繰り返しながら様子見をしている段階です。
全体的に非常にスムーズに動作するようになっています。
レンズ・ファインダーも清掃を行い非常にクリアです。
もちろん距離計二重像の動きも精度も問題ございません。
これで思う存分、撮影を楽しんでいただける状態になったと思います。
これから最終的なテストを行って
問題なければ完成となります。
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