ペンタックスS2のカメラ修理

今日は「冷凍食品の日」だそうですよ。
便利ですよねぇ…
いつもいつも冷凍食品のお世話になっているわけではありませんが
ちょっとしたときに冷凍食品と電子レンジで
簡単に済ませることができるのは助かります。
ハンバーグやギョーザとかのおかず系から
チャーハンやパスタ等の主食系まで
今はなんでもありますよねぇ~
晩酌のお供に何か簡単にできるものってときにも助かります。
ちなみに日付は10月は食欲の秋であり
また「れいとう(10)」(冷凍)と読む語呂合わせ
18日は冷凍食品を保存するのに適した温度が
マイナス18℃以下であることからだそうです。
保存温度のマイナス18℃は0℉(華氏0度:ファーレンハイト度0は
セルシウス度-18)に由来するのだそうです。
さらに温度を下げれば、魚に寄生するアニサキスのような
寄生虫を殺すこともできます。
また、マイナス18℃以下の温度は
長期保存においてビタミンCなどの栄養素を保つ役割もあるのだそうです。
利点はいろいろ多いわけですね!

さてさて

本日は「ペンタックスS2」のカメラ修理を行っています。
1959年発売のカメラです。
ペンタックスカメラ1号機である「アサヒペンタックス(AP)」や
フラッグシップの「K」に続いて
普及機クラスとして登場したカメラです。
生産ライン・工程の効率化が大幅に進められ
価格も比較的お求めやすく設定され大ヒットしたカメラです。
普及機ではありますがスクリーンにはマイクロプリズムが使われ
シャッターダイヤルも後に主流となる「一軸不回転式」となり
低速~高速までひとつのダイヤルで設定できるようになりました。
シャッター最高速こそ1/500までですが(後に1/1000も搭載)
機能的には当時のフラッグシップの「K」を超えた部分も多く
非常に使いやすいカメラとなりました。

「SV」以前の「アサヒペンタックス系」のカメラは
全てそうなのですがそれまでに未整備の個体の場合
ほぼ間違いなくシャッター幕交換が必須となります。
今回お預かりした「S2」もシャッター幕が開いたまま
レリーズしても何も動かず
もちろん巻上もできないという状態でした。
予想はしていましたが分解してみると
既に幕を引っ張るリボンは劣化でバラバラに千切れていて
引っ込んだまま出てこない後幕も
硬化してボロボロに裂けている状態でした。
先幕も一部がすでに完全に切れていました。
幕をそのままの形で取り出すことすらままならない状態で
これまでにやったことない機種であれば
幕の寸法採りもできずに苦労するパターンですが
「アサヒペンタックス系」の幕交換はこれまでも
何度も行ってきているので
寸法データもありそこは問題にならずにすみました。

強烈にクルクル巻き癖が付いているので
撮影のためにテープで留めていますが
幕はご覧の通りなかなか悲惨な状態でした。
いずれにしても交換なのでどんな状態でも一緒ではありますが…
幕は新たに切り出して作成し
慎重に位置合わせをしながら幕軸に貼っていきます。
先日の他機種の幕交換のブログでも書きましたが
取付位置次第で後からどんなに調整しても
シャッタースピードの精度が出なくなるので
そのあたりは慎重に行います。
それでも貼った後でうまく精度が出せずに
貼り直しになることも多々あります。
そのへんは根気よく取り組んでいくしかありません。
幕交換はもちろん重作業ですが
定期的に入ってくる作業でもあるので
慣れた部分もありますが油断せずに細心の注意を払って行っていきます。

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