今日はこれといった記念日がないので
過去の10/16の出来事を調べてみると…
1986年に登山家ラインホルト・メスナーが
史上初の8000メートル峰全14座完全登頂を達成しています。
世界一標高の高いエベレストは有名ですが
標高8000mを超える山頂は世界に14座あり
そのすべてが広義のヒマラヤ山脈に存在します。
そのすべてを世界で初めて登りつくしたのが
メスナーさんなのですね。
それも全て無酸素だそうです。凄すぎます。
8000m峰全てを登った人のことを「14サミッター」と呼びますが
メスナーさん以降、現在では
44人の14サミッターがいらっしゃいます。
日本人では竹内洋岳さんが
2012年に29人目の14サミッターになっています。
8000m超えなんて想像を絶する世界ですよね
富士山の3776mだって頂上近くになると
明らかに酸素が薄いのがわかるのに…
「デスゾーン」とも呼ばれる標高8000m超えのエリアでは
酸素は通常の地上の約1/3となるそうです。
通常の人では高所順応できず
体内で酸素が補充されるよりも早く
酸素の蓄えを消費するのだそうです。
やはり想像を絶する世界ですね…
さてさて
本日は「コニカS」のカメラ修理を行っています。
1959年発売のカメラです。
「Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」と続いていた
それまでのレンズ固定式レンジファインダー機の
後継となるカメラです。
外観のデザインは大きく変更され
直線的なデザインとなりました。
「ⅢM」で折り畳み式セレン露出計が
搭載されるようになっていましたが
「S」ではスマートにボディ内に組み込まれ
SS・絞りリングと連動し定点合致式となっています。
搭載されるレンズは「Ⅲ」と同様の
ヘキサノン48mmF2レンズとなります。
シャッターユニットはコパルSVで
B・1s~1/500をカバーします。
お預かりしている「S」は
かなり長い間しまい込まれていたものかと思われます。
まずシャッターが全く切れません。
これはレンズシャッター機では定番の羽根固着かと思われます。
そしてレンズ・ファインダーには盛大にカビが発生しています。
多少のカビ跡が残る可能性もありますが
実用上問題のないレベルにまではクリアにできるかと思います。
そして露出計は残念ながら全く動きません。
後で取り外して見てわかりましたが
全く起電しないというほどではないのですが
セレンがかなり劣化してしまっているようで
光に対してわずかしか起電できないようです。
今回は何とか代わりとなる比較的状態の良い
セレンが確保できたのでそれと交換することで対応します。
画像は取り掛かり始めの段階でのモノです。
ここからシャッターユニットを分離して
シャッター周り、巻上関連から整備を行っていきます。
その後、セレン、露出計を取り外して修理を行い
できる限りの調整を行っていきます。
この時代のレンズシャッター機は少し大柄なこともあり
整備性は非常に良好です。
内部機構も非常にしっかり造れているカメラです。
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