ミノルタハイマチックFのカメラ修理

今日は「おいもほりの日」だそうですよ。
日付は二十四節気の「霜降」の頃である10月23日とし
「おいもほり」の主役であるサツマイモは
霜が降り始めるまで太り続けるとされており
この頃が「おいもほり」のピークを迎えることからだそうです。
ただ今年の「霜降」は明日24日なのです。
二十四節気は年によって日付が前後しますからね。
いもほり…幼稚園年長の遠足で一度だけ体験した記憶が…
でもこのときのことは割と鮮明に覚えていて
さすがにどこの畑だったかは覚えていませんが
幼稚園児が歩いていけるほどの場所だったので
園からたいして遠くはなかったのでしょうね
園児なのでろくにほれはしないのですが
それでも一生懸命ほって小さくても何とか掘り出すことができて
何だかめちゃくちゃ楽しかった記憶が残っています。
意外と幼少期の記憶って断片的ながら
鮮やかに覚えているのですよねぇ…
いもほりはともかくとして
本格的に焼き芋が美味しい季節になってきましたねぇ
近所のスーパーでもそろそろ店頭で焼く頃かな…
今度見かけたら焼きたて熱々を買って帰りましょう!

さてさて

本日は「ミノルタハイマチックF」のカメラ修理を行っています。
1972年発売のカメラです。
前年に発売された「ハイマチックE」の
下位機種としての位置づけですが
それよりも大ヒットした「コニカC35」の対抗馬としての意味が
大きいカメラだったと思われます。
レンズスペックも「C35」に近いロッコール38mmF2.7を搭載し
露出もC35同様プログラムオート専用です。
何といってもC35同様、どこにでも持っていけるような
軽量コンパクトなボディで操作も簡単というところが
セールスポイントなカメラです。
ただC35と大きく異なるところはハイマチックFは
セイコーESL電子シャッターを搭載し
露出精度特に低輝度時にスローシャッターで対応できるという
強みを持っています。
レリーズのストロークの深さとそのフィールが独特なカメラで
「ジャキン」と切れる感じは他のカメラにはない感触です。
好みは分かれるかもしれませんが
個人的にはいい感触だと思っています。

お預かりしている「ハイマチックF」は
まず距離計がどうにもおかしなことになっているようで
ファインダー内二重像で1m弱のものにピントを合わせると
レンズ側指標ではすでに無限遠を指しているような状態です。
実際にはレンズ上の指標のほうが正しく
ファインダー内の二重像がおかしなことになっている状態です。
シャッターは一応は動作していますが
露出制御が妙にアンダーよりです。
ASA100・LV15(屋外晴天時)で測定機にかけてみると
3段近くアンダーに露出してしまうようです。
さすがにこれではネガでも影響が出るかと思います。
現在のネガは性能が良いので写らないことはないですが
さすがに写真はかなり暗めになるかと思います。

距離計の動作不良の原因は
鏡胴を抑えているネジが緩んでいて
距離計のピンを必要なところまで
押し込めていないことが原因でした。
明らかに位置関係がおかしかったので
そのあたりかとは思っていましたが
ここが緩んでも意外と鏡胴は大きくぐらつかないので
ちょっと気づきにくいかもしれません。
露出精度の問題は各接点の清掃、
マグネットの吸着部の清掃整備を入念に行った上で
最終的には電気的な微調整で何とかなりそうです。
直接の原因はやはり接点の汚れかと思われます。
他機械的駆動部分も含めて
一通りの整備を行い安定した動きを確保していきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。