ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は「リクエストの日」だそうですよ。
1936(昭和11)年のこの日に
ベルリンのドイツ放送で
世界初のラジオのリクエスト番組が始まったとされてるのだそうです。
ラジオのリクエスト番組…昔はたくさんありましたよねぇ
自分でリクエストしたことはありませんが
小~中学生の頃にはよくラジオ聴いていましたから
当時はかなりの数のリクエスト番組がありました。
ハガキによるものが多かったとは思いますが
電話リクエストの番組もありましたねぇ
「電リク」って言葉自体がかなり懐かしいですね!
それから一時期はファックスに移り変わり
今ではメールやラインだったりするのですかね…
そのあたりの通信手段は時代に応じて変わるでしょうが
それよりも「リクエスト番組」そのものが
もうほとんど残っていないみたいです…
これも時代の流れですかね

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
F2のボディに「フォトミックAファインダー」が
組み合わされたモデルです。
F2自体の発売は1971年ですが
「フォトミックA」の発売は1977年です。
F2発売当初からある「フォトミックファインダー」をベースに
いわゆる「Aiレンズ」に対応したファインダーです。
レンズの絞りとの連動にそれまでのニコンならではの
「カニの爪」を使うのではなく
Ai連動爪でボディ側と連動します。
それまでの非Aiレンズも装着は可能ですが
その場合、ファインダー側のAi連動爪が干渉してしまうので
引っ込めることができます。
ファインダー内絞り表示はそれまでの非Aiレンズ用の
フォトミックファインダーではファインダー内で
レンズと連動する絞り表示盤で表示していましたが
Ai対応となったことでレンズ側のファインダー表示用絞り値を
直読する方法に変更になっています。
これに関しては非Aiのフォトミックファインダのほうが
絞り値の字も大きく読み取りやすいような気がします。

お預かりしている「F2フォトミックA」は
シャッターが切れず巻き上げもできず…という状態で
お預かりしています。
シャッターが切れない(レリーズができない)のか
巻上ができないのかで原因箇所が変わってきますが
幕の位置から判断すると
どうやら巻上ができない状態のようです。
巻上ロック機構の動きを確認してみると
本来レリーズされた時点でロック解除となる爪が固着していて
巻上ロックが解除できない状態になっているようです。
強制的に一度解除してみると
とりあえず巻上はできますが
またレリーズした時点でロックがかかったままの状態になってしまい
元の状態に戻ってしまいます。
巻上ロック機構だけでなく
機械的な部分の動きがかなり粘っている部分が多く
シャッターが切れたとしても精度が出ていない状態です。

画像は分解整備に取り掛かる前の画像です。
まずは下から現在の状態や巻上位置等を確認している時点でのモノです。
これから本格的に分解の取り掛かり
巻上機構やシャッター幕軸、ミラー駆動部等の
ボディ側の機械的駆動部を一通り整備していき
電池室からの配線等の整備も行っていきます。
ボディ側がある程度整備が終わって組みあがったところで
ファインダー側の分解を行い
接点、摺動抵抗等の電気的部分の清掃整備
ファインダー清掃を行っていきます。

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