今日は「春の睡眠の日」だそうです。
世界睡眠デーが3月の第三金曜日(今年は3/15)なのですが
日本独自の睡眠の日として3月18日を「春の睡眠の日」に
「ぐっ(9)すり(three=3)」と読む語呂合わせから
9月3日を「秋の睡眠の日」に制定しているのだそうです。
睡眠は大事ですねぇ~
若い頃は少々の寝不足だろうと徹夜明けだろうと
気合で乗り切れましたがもうそんなことはできません。
少し睡眠が足りないだけで昼間は異様に眠いですし
集中力が全く続かなくなります。
逆に十分に質の良い睡眠を取っている翌日は
気持ちよく頭の中がすっきりして何にでも集中して取り組めます。
その差が近年より顕著になってきたような気がします。
だから翌日普通に起きなくてはいけないときは
極力夜更かしのないように気を付けています。
…とはいえいつもの私は朝ゆっくり目なので
それなりに就寝時間は遅いのですが…
毎日を効率よく過ごすためにも規則正しい
充分な睡眠は本当に必須ですね!
ただ夜中になると妙に目がさえて
ついつい予定より夜更かしすることも多いので気をつけます…(苦笑)
さてさて
本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
ニコン初の一眼レフモデルであり
「ニコンFマウント」を初採用したカメラでもありますね。
その優れた堅牢性と豊富な交換レンズ・アクセサリー群で
あらゆる撮影現場に対応し
発売後の「東京オリンピック」でも多く使用されたことにより
世界中にその名を轟かせた伝説のカメラでもありますね。
発売から65年が経過する現在からみても
内部の精度は非常に高く使われている部品も非常に丈夫です。
過酷な状況で使われたり保管状況の悪い個体も多く見かけますが
大きな破損がない限りは致命的なトラブルを抱えた個体は少なく
しっかり整備を行ってやれば本来の動きを取り戻すものが多いです。
そうはいっても生産から60年以上経っているカメラなので
さすがに整備もせずにほったらかしでは
各部の動きが悪くなるのは当然で
そのためにシャッターの精度が出ていない個体は多いと思われます。
それでもとりあえずは何とか動作しているものがほとんどなだけでも
やはり非常に丈夫なカメラだと思います。
お預かりしている「F」もかなり長い間
使われずにしまいこまれていたものだと思われます。
これもとりあえずはシャッターは動作しますが
巻上に明らかに油切れの兆候があって感触も良くありません。
当然ながらシャッターは動作していても精度は出ておらず
特に高速シャッターの精度は写真に充分影響が出るほど
バランスを崩した状態です。
低速シャッターもスローガバナの粘りが出ていて
今にもシャッターが止まってしまいそうな状態です。
装着されているファインダーはアイレベルで
プリズムの腐食が多いことで有名ですが
今回の個体はそれほど大きな腐食はない状態です。
ただよく見ると蒸着面は荒れていますし
やはりうっすらと縦方向に腐食が出ています。
腐食自体は改善できませんが
これ以上なるべく腐食が進まないように
できる限りの対策を施します。
内部もかなり汚れていてこの汚れと
古い油脂が各部の動きを妨げている状態です。
それでも各部品はさすがのオーバークオリティさで
しっかり洗浄清掃して最小限の注油を行えば
非常に精度高くスムーズに動作します。
分解するたびにその各部の精度の高さに
ほれぼれしてしまいます。
それに加えて整備性の高さも非常に良い点で
定期的に整備調整を行って長く使うということを
前提に造られているカメラです。
この時代ならではの良い機械の使い心地を
ご依頼者様にも存分にお楽しみいただければと思います。
↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。