ヤシカエレクトロ35GSのカメラ修理

今日は「道の駅の日」だそうですよ。
103ヵ所の「道の駅」が第1回登録された
1993(平成5)年4月22日が由来となっています。
「道の駅」ができ始めてからもう30年以上になるのですね。
その施設の性格上、郊外やドライブコース上に
あることが多く駐車場も余裕があって
特産品等が気軽に入手できるということもあって
クルマやバイクで遠出しているときに見かければ
休憩がてらに立ち寄ってしまうスポットですねぇ
今はクルマも持ってないので機会が少ないですが
クルマでアプロ―チして奥秩父や南アルプスに
登山に頻繁に行っていた頃は
山梨県内や長野県内の道の駅に本当にお世話になりました。
帰りに季節の果物や野菜をたくさん買って帰ることも多かったです。
先日も山梨県丹波山村の「道の駅たばやま」に立ち寄る機会がありましたが
設備も整っていて景色も良くって
ちょっとした軽食も美味しくって最高の居心地でした。
103ヶ所でスタートした「道の駅」も
2024年2月16日現在で1,213ヶ所あるのだそうです。

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35GS」のカメラ修理を行っています。
毎度書きますが「ろうそく1本の光でも写る」カメラを目指して
造られたカメラです。1966年に発売された初代から
そのコンセプトは一貫していて
長時間露出性能の高い電子シャッター使用の絞り優先オートに
暗所に有利な大口径レンズを搭載したカメラです。
今回の「GS」は1970年発売のモデルですが
基本的な構造・機構は初代から変わらず受け継ぎ
搭載するヤシノンDXレンズを新コーティング採用の
カラーヤシノンDXレンズに換装したモデルです。
スペック的には変わらず45mmF1.7です。
基本が60年代の電子制御シャッター機なので
なかなか修理整備が難しい部分もありますが
当店では比較的修理依頼の多いカメラです。
この時代のこの分野といえばキヤノネットが大ヒット作と思いますが
エレクトロシリーズもかなりのヒット作で
多くの台数が生産されています。
絞りオート専用機ではありますが使い勝手も良く
写りも非常に良いカメラです。

お預かりしている「エレクトロ35GS」が外観の状態も良く
かなり長い間使われていない個体と思われますが
保管状況も非常の良いものかと思われます。
ただ電池室には昔のHM-4N水源電池が入ったままで
やはり電池室や配線にはそれなりにダメージがあるようです。
それでも入っていたHM-4Nが比較的新しいモノ
(それでも確実に30年以上前のモノですが)だったせいか
液漏れ等もなく入っていた年月を考えると
まだダメージは少ないほうかと思われます。
電池を入れ替えてみると何とかバッテリーチェックは点灯するのですが
かなり通電は不安定で当然ながらオート制御も不安定です。
接点の清掃、配線の交換等がやはり必要です。
ハンダもかなり劣化していると思われますので
導通の悪いハンダ部はすべてやり直しの必要があります。
レンズ・ファインダーにもそれなりにカビ・汚れがありますが
これも一通りの清掃でかなりクリアになりそうな程度です。
大切に保管されていたことがよくわかります。

この時代の電子制御機はとにかく配線が多く
分解時にはかなり神経を使います。
ただエレクトロはハンダ付けや結線はかなりしっかりしていて
この時代の電子回路としても
回路内のトラブルはかなり少ないカメラです。
接点や比較的弱い部分のハンダをやりなおせば
オート制御もかなりの精度が出せる場合も多いです。
今回も一通りの整備修理を行った後でのテストでは
かなり良好な露出精度が出ていて
赤・黄の警告灯制御も含めて
実用上全く問題のないレベルに収めることができています。
ところでエレクトロにはブラックボディもありますが
やはりエレクトロと言えばこのギラギラしたシルバーですよね。
このギラギラシルバーが好きで個人的に使うエレクトロを
1台手に入れようかな…と修理をするたびに思ってしまいます。

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