オリンパスペンDのカメラ修理

今日は「紙飛行機の日」だそうですよ。
紙飛行機…まだ幼い時にじいさんに作り方を教わって
やたらと作っては飛ばしていた時期がありました。
材料は折り紙とか上等なものではなく
もっぱら新聞の折り込みチラシでしたねぇ…(笑
でも正方形より長方形の紙のほうが作りやすかったりもします。
何種類も教えてもらいましたが
飛ばすとくるんと宙返りするタイプのものがお気に入りでした。
今でも折り方まだ覚えてますねぇ…
紙飛行機とは少し話がそれますが
当時、新聞の折り込みチラシって最高の遊び道具で
紙飛行機や折り紙の材料にするのはもちろん
切ったり貼ったりでいろんなものを作って遊んでいました
そしてボロボロになったチラシはぎゅうぎゅうに丸めて固めて
さらにテープでぐるんぐるん巻きにして
最後はボールにして今度は外でそれで遊びます。
手元にあるもので楽しく遊んでいましたねぇ…(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンD」のカメラ修理を行っています。
「D」はデラックスの「D」ですね。
ペンシリーズの最高級版として登場したカメラです。
ペンDシリーズには「D」「D2」「D3」「EED」がありますが
今回は最初に登場した「D」です。
1962年発売のカメラです。
Fズイコー3.2cmF1.9にお大口径レンズを搭載します。
シャッターも最高速1/500から1/8・Bまでカバーする
コパルXを搭載します。
さらにセレン光電池式の露出計も内蔵します。
露出計は内蔵しますがボディ側との連携は全くなく
単体露出計がボディに組み込まれているイメージです。
当時一般的だった「LV値」を表示し
それを鏡胴側絞り・SSを設定して合わせる方法です。
鏡胴側にも絞りSS設定によってLV値が表示されています。
露出計絡みのトラブルが多くなりがちですし
セレンの劣化もありますから
露出計が非連動なのは現在となっては便利なことの方が多いかと思います。
SS・絞りリングと摺動抵抗等で連動するタイプは
露出計本体が問題なくても抵抗体の劣化とかもありますし…

お預かりしている「ペンD」はシャッタと巻上に
問題を抱えています。
シャッターにはレンズシャッターお馴染みの
シャッター羽根の粘りが見られ正常に動作しない状態です。
明らかに羽根の動きが緩慢です。
巻上も一コマではとまらず頻繁に二コマ分進んでしまいます。
これも突き詰めると羽根粘りが原因だったりします。
内部の汚れや古い油脂をいったん除去して
スムーズに本来の動きができるような整備が必要です。

画像はすでに整備が一通り完成した時点のモノです。
巻上は軽くスムーズになりしっかりひとコマ分で止まります。
シャッター羽根も明らかにスムーズに
「パシャっ」と歯切れよく動くようになりました。
劣化すると修理不可能になってしまう
セレン式露出計も問題ない値を示しています。
安心して存分にお楽しみいただける状態になりました。
新たに最小限の注油も行っていいるので
動きが落ち着くまで少し様子見をしている状態です。
これから最終テストを行って
問題なければ完成となります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。