カテゴリー別アーカイブ: カメラ修理

オリンパスOM-1Nのカメラ修理

今日と明日はさすがに記念日の制定は少ないですね。
でもそんな中でも今日は
「ゆめぴりかの日」だったり
「ブルボン・プチの日」だったりします。
「ゆめぴりか」はたまに買いますし
「ブルボン・プチシリーズ」はついつい
買い物かごに入れてしまいますね(笑)
「うす焼き」や「えびせん」が多いかな…
で、今夜は「クリスマス・イヴ」ですね。
「eve」は「夜・晩」を意味する古語「even」から来たもので
「クリスマスの夜」という意味になります。
キリスト教会暦では日没が一日の始まりであり
クリスマスは24日の日没から25日の日没までとなるので
その間の夜である24日の夜のことを「クリスマス・イヴ」と呼ぶのですね。
日本では「クリスマス(12月25日)の前夜」と認識されることが多いですが
正しくはその言葉通り「クリスマス当日の夜」となり
「クリスマス・イヴ」は既に「クリスマス」に含まれているのだそうです。
ということで、今日の日没からクリスマスのスタートです!
皆さま、良い夜を!

さてさて

今日は「オリンパスOM-1N」のカメラ修理を行っています。
1972年に「M-1」が登場し翌年に「OM-1」に改名され
さらに1979年に登場した改良版が「OM-1N」となります。
機能的には専用シューとフラッシュ使用時に
フラッシュ充電完了確認ができるようになったくらいで
他の機能には変更ありません。
内部の構造も基本的な部分はほぼ変更はありませんが
「N」でない「OM-1」の中期あたりから
細かい部分に関してはかなりの数の改良や部品変更が行われています。
内部的に「1N」で特徴的なのは露出計電源SWの構造変更ですが
これも「1」の後期には同様に変更されていたりします。
他、ファインダースクリーン及びプリズム枠の形状変更だったり
露出計のアース方法の変更等も行われています。
電源SWもそうなのですが変更された部分は
旧モデルで確かにトラブルの多い部分なのですね。
でも「1N」になってもその変更された部分で
意外にトラブルが多かったりします(苦笑)
特に電源SW部と露出計アース部です。
なかなかこういう部分の改善は難しいのでしょうね…

お預かりしている「1N」も電源SW部に問題を抱えていて
露出計オン時に頻繁に指針が不安定になり
上下に激しく踊りだしてしまいます。
「1」でも「1N」でもこういう症状の原因の多くは
電源SW部の接触不良が原因です。
接点で接触不良が起こるのは経年変化もあって
致し方ない部分でもありますので
やはり定期的にメンテンナスが必要ということだと思います。
加えてこれも経年的に仕方ないのですが
幕軸の動きがイマイチ悪いようで
先幕・後幕のバランスが崩れていて
高速シャッターで精度不良が出てしまっています。
そしてこれも経年劣化と言えますが
プリズムの腐食です。
これはプリズムそのものの蒸着の劣化というよりも
プリズム接眼部に貼ってあるモルトプレーンの加水分解が原因で
モルトが加水分解して変質することがプリズムの蒸着にも
影響し蒸着を剥離してしまいます。
プリズムは中古良品と交換で対処して
他は一通りの清掃整備の上で調整を行っていきます。

電源SWの構造が変更されているので
それに伴って露出計回路の形状も変更されています。
もちろん回路構造自体はほとんど変わってはいないので
難しいものではありません。
メーターアース部分にトラブルが多いのは
「1」も「1N」も変更されても同様ですが
アース部のメンテは「1N」のほうが少々面倒な位置になりました。
シャッターやミラー、巻上等の機械的駆動部は
部品の材質等に変更はあるものの構造に変更はありません。
依頼数の非常に多いカメラなので
内部も見慣れた風景ではありますが
小さく軽量に造られているが故の繊細さがあるカメラなので
集中して細心の注意を払って作業に取り掛かります。

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オリンパスペンEE-2のカメラ修理

今日は「テレホンカードの日」だそうですよ。
1982(昭和57)年のこの日に
日本電信電話公社(電電公社、現:NTT)により
東京・数寄屋橋公園に磁気テレホンカード対応の
公衆電話の1号機が設置されたことに由来しています。
また、同月にテレホンカードが同社により発行・発売が開始されています。
懐かしいですねぇ…テレフォンカード…
いろいろな図柄のモノが発売されているので
ちょっと珍しいものはオークション等でそれなりの値段で
売られていたりもします。
テレフォンカード登場の10年前には
100円硬貨の利用できる黄色の公衆電話機が設置され始めていて
これが近所の電話ボックスにあったので馴染み深いかな…
ただ、この100円対応の公衆電話、おつりは出ないのですね。
だから中学生の頃、10円玉1枚と100円玉1枚握りしめて
この公衆電話によく電話を掛けにいってました(笑
もちろん家で話しにくいことも話せるから公衆電話使うのですが
相手方の本人が出れなくて電話がすぐに終わった場合を想定して
まず10円玉でかけるのですね。
そして本人が出て長く話せそうだったら100円投入!
電話1本になかなか苦労してましたねぇ(笑)楽しかったですが…

さてさて

本日は「オリンパスペンEE-2」のカメラ修理を行っています。
フルマニュアルの無印ペンやペンS、ペンDも
人気が高く修理依頼も多いですが
やはりペンといえばEEシリーズが一番人気ですね。
小さく気軽に持ち歩けるハーフカメラだからこそ
より気軽に簡単に撮影できるほうが良い…という考えもあると思われます。
「ペンEEシリーズ」はセレン光電池使用の露出計を搭載し
連動してプログラムオートで露出を制御します。
ピントは2.5mの固定焦点です。
昨日のブログのオートハーフのように自動巻上まではありませんが
それでもフィルム装填して巻き上げたら
あとは構えてレリーズするだけの簡単操作です。
今回の「EE-2」は1968年発売の「EE」としては2代目のモデルで
初代EEと比べるとホットシューが追加になり
フィルムカウンターは自動復元式、
裏ブタは取り外し式から丁番式に変更されています。
基本的スペックはそのままによる使い勝手の良さが進化しています。

お預かりしている「ペンEE-2」は
ご依頼者様が入手されてから既に10年以上使い続けられているものです。
動き自体はそれほど悪くないと思われますが
露出が不安定な気がすることと光漏れが起こることがあるとのことで
点検整備一式でお預かりしています。

セレン光電池の状態は非常に良く
光の強さに応じてしっかり起電します。
ただし露出計の動きが少し悪い部分があることと
指針挟み込み部分との干渉部に少々問題があり
ここが光の強さの場合によっては
露出計挙動不安定の原因になっているのかと思われます。
詳しく書くと非常に長くなるので割愛しますが
構造上、多少は出るものと思われますができる限りの調整で対処します。
加えて精度的にも多少ズレがあるのでそこも調整を行います。
モルトは劣化までには達してはいませんが
さすがにかなりくたびれている状態で
交換には良いタイミングかと思われます。
あまりこの状態で使い続けると光線漏れの頻度は上がるでしょうし
今度は劣化が始まって余計なトラブルを招く可能性もでてきます。
モルトを使用しているカメラは
やはりより定期的に点検交換が必要です。
他、レンズ、ファインダー清掃等も含め一通りの整備を行います。

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リコーオートハーフSのカメラ修理

今日は「冬至」ですね。
二十四節気のひとつでもあります。
北半球では太陽の南中高度が最も低くなる日で
そのため、一年中で最も昼(日の出から日没まで)が短くなり
夜が最も長くなります。季節の変わり目であり
寒さがますます厳しくなる時期でもありますね。
でも実際に寒さが最も厳しいのは冬至から1ヶ月後あたりでしょうか…
夏も夏至から1ヶ月後あたりが一番暑い時期ですものね。
冬至がくるといよいよ年末が近いと実感します。
この日に柚子湯(ゆずゆ)に入り
カボチャを食べると風邪を引かないと言われています。
柚子湯もいいですがこの日は冬至に関連して
「酒風呂の日」でもあるのです。
日本酒をお風呂に入れる「酒風呂」は
体がよく温まる、お肌がつるつるになる、リラックスできる、
ぐっすり眠れるなどの効果があると言われています。
実は試したことあるのですが…まぁ香りは楽しめました(笑
でも日本酒はやはり飲むほうがいいですね!
寒くなってくると熱燗でいただくのがたまりませんね
冷酒や常温より燗に向いているお酒を最近入手しているので
今夜もきっちり温度を測って55℃あたりで
いただきたいと思います!

さてさて

本日は「リコーオートハーフS」のカメラ修理を行っています。
1965年発売のハーフカメラです。
モデル名の「S」はセルフタイマーの頭文字で
その名の通りセルフタイマーが装備されています。
そしてそれに伴って構造の大幅な変更が行われ
このモデルからレリーズボタンがボディ上部に移設され
これ以降のオートハーフは全てレリーズボタンは
ボディ上部に配置されます。
いわゆるよく見る「オートハーフの形」は
このモデルからということですね。
基本的なコンセプトは初代から変わらず
タバコ箱サイズを目標に開発され(実際は少しタバコよりは大きいですが)
誰でも簡単に撮影できるようにできる限りの自動化を
推し進めたカメラです。
自動化と言っても80年代以降のように電子制御があるわけではないので
全て機械的な自動化です。
露出計はセレン光電池で駆動し
指針に連動させて露出を自動設定します。
ピントは2.5mの固定焦点で被写界深度でパンフォーカスとして撮影します。
そしてオートハーフと言えばゼンマイ仕掛けの自動巻上ですね。
これらの機能のおかげでフィルムさせ装填してしまえば
あとは構えてレリーズボタンを押すだけです。

お預かりしている「オートハーフS」は
巻上周りにいくつかの問題を抱えています。
まず自慢の自動巻上が1枚分で止まらずに2コマ分進んでしまいます。
それ以外にも巻上が上手く動かないことが頻繁に起こります。
さらに巻き戻し側のクランクのギアもおかしいようで
空転してしまうようです。
それ以外にも細かいトラブルをいろいろ抱えており
とても現状では撮影に使えない状態です。
巻上ゼンマイ自体にトラブルを抱えていて
交換が必要になる個体とか
セレンが劣化していてこちらも交換が必要となる個体も割と多いのですが
今回はそこまでではないことが不幸中の幸いです、

いつ見てもコロンと四角い独特のフォルムが何とも魅力的です。
画像は既に一通りの整備が終わった状態のもので
巻上も快調に動作し当然キチンと一コマで止まります。
トラブルの原因は巻上ユニットのみならず
レリーズ機構の動作不良も関連していました。
露出計及びオート制御の精度も問題なく
全体的に非常にスムーズに動作するようになりました。
大きさの割にズッシリしていることもあって
丈夫に見られることも多いかと思いますが
オートハーフは非常に繊細なカメラです。
レンズシャッター機はもともと小さなバネの力で
シャッターを駆動しますが
オートハーフのシャッターは非常に小さな2枚羽根を
ほんのわずかなバネの力で駆動します。
そのためわずかな汚れや油分で簡単に粘ったり固着してしまいます。
それでもシャッター駆動部や
他の機械部分にはわずかながら油分も必要なので
そのあたりの整備に非常に神経を使うカメラでもあります。
構造自体はシンプルによく考えられて造られていますが
なかなか奥の深いカメラです。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

これといった記念日がない日ですねぇ…
…というわけで過去の12/21の出来事を調べてみると…
1971年12月21日に首都高3号線が全線開通し
首都高速と東名高速が接続されるようになりました。
もう50年以上前なのですねぇ
私は今はクルマ持っていないので
それほど高速道路に縁はありませんが
C1及び3号線や4号線はやはりよく通りました。
東名や中央道に連絡しますものね。
首都高は既に完成から50年以上経つ古い中心部分と
その周辺にできた新しい部分も混ざり合って
非常に複雑になっています。
私も慣れるまで随分かかりましたが
今でもたまに通るとどこで分岐するのだったかわからなくなります。
特に郊外に繋がる路線は次々と新しくなっていくので
ある程度頻繁に通ってないとわからなくなりますね!
首都高でも中心部でもないですが少し前に
横浜青葉インターを通ることがあって
ちょっと見ない間にあんなに複雑になっていてびっくりしました。
でも横浜方面へのアクセスは非常に便利になったのですよねぇ
いつも渋滞なのは困りますが慣れてくると
首都高の複雑さも何だか楽しくなってくるのですよねぇ
都内やその周辺部、どこにでも繋がります。
素人考えですがあとは首都高から関越へ
直接繋がればもっと便利なような気もしますが…

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
ここ最近、F2フォトミック系の修理は多いですね。
やはり露出計の不調が多かったりしますが
本体側も50年超え選手なので
機械的な動作不良を抱えている個体が多いです。
当店ではLED式露出計を搭載するフォトミックS系は
修理不可な場合もかなり多く
お断りせざるを得ないこともよくあるのですが
指針式の無印フォトミックやフォトミックAであれば
それでも場合によりますが大抵の場合は修理可能です。
(酷い分解品やショック品・水没品は除きます)
そんな背景もありここで登場するF2フォトミックは
最初にアイレベルと同時発売された
ノーマルなフォトミックが圧倒的に多くなっています。
後に出るAi対応のフォトミックAも良いですが
ファインダー内表示の見やすい無印フォトミックが良いですね。
ただレンズ装着時のガチャガチャは忘れないようにしないといけません。

お預かりしている「F2フォトミック」は
いくつか問題を抱えてしまっています。
F2で露出計関連と言えばフォトミックファインダー側よりも
ボディ側の電池室に問題があることが多いのですが
今回のF2はそこには大きな問題はないようです。
ただし、電池を入れて露出計の動作確認をしてみると
露出計の指針がやたらと不安定で安定しません。
ボディ側SW部の問題も疑いましたが
そこはそれほど問題はなくどうやらフォトミックファインダー側の
摺動抵抗に問題がありそうです。
抵抗そのものに問題があると修理不可能の可能性もでてくるのですが
Fフォトミックの時代と異なりF2フォトミックの場合は
抵抗体も丈夫なのでおそらく単純に抵抗体への
汚れの付着等が原因かと思われます。
ただ実際に確認してみないと判断できないですし
かなり気になるので今回はボディよりも先に
ファインダー側の整備から取り掛かります。

ボディ側はボディ側で
シャッタ幕軸に汚れがたまっている模様で
先幕の後幕の幕速バランスはかなり崩れていて
先幕の動きがかなり悪い状態です。
当然ながら高速シャッターの精度は出ておらず
1/2000に関しては全く開かない状態です。
まずはファインダー側の問題をクリアしてから
ボディ側の整備に取り掛かっていきます。

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ミノルタX-700のカメラ修理

今日は「ブリの日」だそうですよ。
日付の由来は12月(師走)は「鰤」(ブリ)が
魚へんに「師」と書くことからで
20日は「ぶ(2)り(輪=0)」と読む語呂合わせからだそうです。
刺身、たたき、ブリしゃぶ、味噌漬け、照り焼き、塩焼き、ぶり大根
ブリを美味しく食べる料理はたくさんありますよね!
実は私の昨晩の酒の肴もブリの刺身でした。
もう最近はあまり脂の乗った刺身はあまり食べられないのですが
ブリのお刺身はたまに無性に食べたくなるのですよねぇ
といってもほんの少しで良いのですが…
「ブリ」の語源については諸説あり
脂の多い魚なので「あぶら」の「ぶら」が転じたという説や
古くは火にあぶって食べたので
「あぶり」が略されて「ぶり」になったという説などがあるそうです。
そして出世魚としてもよく知られていますね。
関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリなどの順で呼ばれます。
こんなこと書いてたら今度はシンプルな塩焼か
ブリ大根でいただきたくなってきました…(笑

さてさて

本日は「ミノルタX-700」のカメラ修理を行っています。
1981年発売のカメラです。
スペックとしては中級機にあたりますが
登場以降、長らくミノルタのMF一眼レフの頂点に
君臨したカメラです。
新設計のフレームとミノルタならではの
ユニット構造の横走りシャッターユニットを組み合わせる構造です。
ミノルタでは昔から節目節目で試行錯誤してきた構造ですが
他社モデルで同様の構造を見ることはありません。
それに過去のトップモデルほどではないものの
ミノルタらしい感触の良い巻上と
ミノルタらしい明るくキレの良いファインダーが組み合わされます。
総合的にミノルタらしい非常に使い心地の良いカメラにまとめられています。
オートフォーカス機の「αシリーズ」登場後も
生産が続けられ1999年まで発売が継続され
18年もの間、存在し続けたカメラです。
ここまでのロングセラー機になるということは
それだけ基本設計も含めて優れたカメラの証であるとも思います。
現存している個体数も多いのですが
長期間発売されていたこともありその程度は様々です。
電子制御とはいえ完成度は高く
電子部品関連のトラブルは少ないほうではありますが
やはりシャッター制御のできない個体は修理不可能の場合も多いです。

お預かりしている「X-700」は
しばらくの間、使われずにしまい込まれていたものかと思われます。
モルトはとにかく全滅で粉状にボロボロになってしまっています。
それがファインダー内にも入り込み
ファインダーを覗くとモルト屑だらけです。
ファインダー内はまだ良いのですがこれが駆動部に入り込むと
トラブルの原因にもなってしまいます。
シャッターは一通り動作しており、オート制御もできてはいるのですが
シャッタースピードの精度には少々問題有りです。
マニュアルで設定するとダイヤル設定で一通り変化もするのですが
全体的にSSが開き過ぎで1/1000設定でも1/400くらい露光してしまいます。
よくあるパターンとしては幕軸の動きが悪くて
後幕の幕速が遅く視野の後半で開き気味という場合が多いですが
今回は幕速のバランスは問題なく露光ムラはありません。
幕速自体も遅いわけではありません。
制御が全体的にSS遅めになっているという感じです。
電気的な問題なのかマグネットの吸着に問題があるのかと思われます。
これ以上はこれから詳しく分解しながら確認していかないとわかりません。

まだ取り掛かり始めですが
ユニット構造の横走りシャッターの全貌が確認できるところまで
これから分解していきます。
まずはマグネットの清掃と確認から行っていきます。
並行して機械駆動部の整備も一通り行っていきます。
制御していないわけではないので原因は何であれ
しっかり改善はできるかと思います。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日はこれといった記念日のない日です…
今日に限らず12月の記念日って意外と少ないのですよね
やはりクリスマスと年末にすべて持っていかれているのですかね?
それでは…と過去の12/18の出来事を調べてみると
1997年12月18日に東京湾アクアラインが開通していますね。
私がこっち(関東)に移住してくるより少し前の話です。
こっちに来てクルマ持っていた頃に何度も通るチャンスはあったはずなのに
実は自分の運転ではいまだに通ったことがないのです…(苦笑)
ほんとこっちに来てからは意外と出不精なんですよねぇ…
実はごくごく最近(ほんの数か月前)、知人の運転で
「海ほたる」まで行ったのが初アクアラインでした。
で、「海ほたる」いいですね!
ただのパーキングエリアではなくてここ自体が目的地でも
充分に満足できるスポットでした。
実際にそういうニーズがあるからなのか
アクアラインは海ほたるでUターンして
戻ることもできるようになっているのですね。
(Uターン時に専用料金所をいったん通過します
料金は対岸に行く場合と同額のようです)
川崎方面からだと海ほたるまでは海底トンネルなので
眺望も何もないですが海ほたるではたくさんある展望台から
様々方向を望むことができ、なかなか壮観です。
おみやげやさんや食べ物屋さんもいろいろあって充実しています。
ここでその時に食べた「あさり丼」とあさりたっぷりの「貝汁」は
本当に美味しかったです。ちょっとお高いですが…
また行ってみたいですがクルマ持ってないのでいつになるやら…(笑

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
ニコンF2のボディに露出計内臓のフォトミックファインダーを
組み合わせたモデルです。
先代の「F」ではフォトミックファインダーは
途中から追加された形であり
スタイリング的にも機能的にも「とってつけた感」を
どうしても感じてしまいがちでしたが
「F2」では最初からフォトミックファインダー付きモデルが
アイレベル以上に主力になると意識されて作られていると思われます。
多少の頭でっかち感はありますが
それでもFフォトミックに比べれば随分一体感もあり
ある意味独特の無骨さはニコンらしくて良いと思います。
F時代にはファインダー側にあった電池室は
ボディ底部に配置されメンテナンス性も向上しています。
そしてF2フォトミックではF時代にはなかった
ファインダー内SS・絞り表示も搭載され
アイレベルに比べても非常に使いやすい仕様となっています。
F一桁機ならではの交換式ファインダーはF2発売以降
いろいろな種類のものが追加発売されフォトミックファインダーだけでも
5種類のモノが存在します。

お預かりしている「フォトミック」はアイレベルと同時に発売された
最もベーシックなタイプのフォトミックファインダーです。
整備する立場としては後に出る「LED式露出計」のタイプだと
修理不可能な場合も多いのですが
指針式のこのタイプのフォトミックやフォトミックAは
ブラシ式の摺動抵抗に大きな劣化等を抱えていない限りは
大抵の場合は修理整備可能かとは思われます。
今回のフォトミックは露出計に関しては一通りは動作しているものの
その摺動抵抗の汚れが影響しているとみられる不安定さがあることと
精度的にも調整が必要な状況です。
トラブルの多い本体側の電池室には大きな問題はない様子ですが
シャッターは精度的にかなり問題があり
高速Ssの精度は出ておらず1/2000に関してはほぼ開いていない状態です。
低速は今度はスローガバナーに粘りがあって
息絶え絶えに動いているような状況です。
いずれも機械的な動きの悪さから来ているもので
一通りの整備で改善されるものと思われます。

この時代のニコン機は全てそうですが
特にF一桁機はメンテナンスを行いながら
長く使うことを前提に造られているカメラです。
そのため整備性はもちろん良く
非常によく考えられた部分に調整機構があり
隅々まで目が行き届くようになっています。
その上で一桁機ならではの丈夫な部品が組み合わされているので
余程過酷な環境にさらされていない限りは
登場から50年以上経った現在でも十分な精度を確保することができます。
とはいえ、古い機械は内部で何が起こっているのか
わからない部分もあるので今回も慎重に取り掛かっていきます。

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ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「電話創業の日」だそうですよ。
1890(明治23)年のこの日に
東京市内と横浜市内の間で日本初の電話事業が開始し
千代田区に設置された電話交換局が営業を始めたそうです。
当時の加入電話は東京155台・横浜44台で
電話交換手は女子7人・夜間専門の男子2人が対応したのだそうです。
当時の電話料金は定額料金で東京が40円・横浜35円。
この時代には1円で米が15kg買えたため
今の値段にすれば40円は24万円くらいに相当し
当時の電話はとても高価なサービスだったことが分かります。
今から133年前のできごとですね。
今や個人需要では固定電話より携帯電話が当たり前で
通話料金をそれほど意識しない場面が多くなってきてることを
考えると時代の違いを強烈に感じますね。
確かに133年前まで行かなくても私が中学生くらいだった
40年前と比べても今の通信状況は
その頃の想像を超える世界だと思います。
黒電話でダイヤルを回して「親が出たらどうしよう…」と
ドキドキしながら電話をかけていた頃が懐かしいですねぇ(笑

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
国産二眼レフの最高峰と言われることも多い名機です。
オートコード自体は1955年の発売で
その後、小変更を繰り返しながらいくつかのモデルが発売されます。
そして今回お預かりしている「オートコードⅢ」が
1965年に発売され、このカメラがミノルタ二眼レフの
最終モデルとなります。
前身の「ミノルタコード」からピント合わせは
レンズボード下部のレバー式となり
クイックで綿密なピント合わせが可能になり
「ミノルタコードオートマット」から
フィルム送りは通常とは逆の上から下へ巻く方式になり
フィルムの平面性を高めています。
そして「オートコード」にモデルチェンジされた際には
上記の特徴を引き継ぎつ絞り・SSの露出情報を
ビューレンズ上に集中表示する方式となり
さらに使いやすさを高めています。
レンズは共通してテッサータイプのロッコール75mmF3.5を搭載しますが
1965年に「オートコードCDS」と「Ⅲ」が出た際に
新ガラス・新コーティングを採用した「ニューロッコール」に変更されています。
…という感じでやはり今回の「Ⅲ」が
ミノルタ二眼レフの集大成と言えるモデルではないかと思います。

お預かりしている「オートコードⅢ」は
まずご依頼者様からご指摘をいただいているのは
「ピントレバーが重い」というところです。
実際にゆっくり動かしてみようとしましたが
思っていた以上に重いです。
「これはマズそうだ」と思い、
それ以上この状態で動かすのはすぐにやめました。
…というのもこのミノルタ独特のピントレバー
金属疲労で脆くなっているモノも多く
重い状態で無理に動かしていると
突然、パキンと折れてしまうことが多いのです。
そのためオークション等でも
ピントレバーの折れたオートコードをよく見かけます。
本来の軽く動かせる状態であればそうそう折れることはないと思いますが
今回もそうですがヘリコイドのグリスがかたまりかけていて
ピントレバーが重い、あるいは動かない状態の個体は多いと思われます。
そしてその状態で無理して動かしていると
ピントレバーは割と簡単に折れてしまいます。
破損のためピントレバー交換となると
中古だとしても部品を入手することが大変困難なため
当店では修理不可能となってしまいます。

まだ現状をチェックしているような段階で
具体的な作業はこれからです。
シャッターは全速動作はしていますが
やはり若干の羽根粘りもあるようです。
機械的駆動各部の整備を含めて全体的な清掃整備を行っていきます。
もちろんヘリコイドグリスは古いものをいったん落として
新しくグリスを入れていきます。
どのタイプのものもそうですが
オートコードはやはり質感も含めて高級感あるデザインです。
こうして眺めているだけでもなんだか楽しくなってきますね。

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ヤシカエレクトロ35CCのカメラ修理

今日は「観光バス記念日」だそうですよ。
1925(大正14)年のこの日に
東京乗合自動車により日本初の定期観光バスである
「ユーランバス」の運行が開始されたそうです。
日本初の定期観光バスだったそうですが
路線バス扱いであり、途中の下車観光地から乗車した場合の
運賃も定められていたといいます。
当初のコースは「皇居前~銀座~上野」だったそうです。
おおよそ100年前ですね。銀座や上野の風景も今とは
全く異なるものだったでしょうね。
バスに関連する記念日は年に何回かありますが
その話題が出るたびにまだ幼い頃に
数回だけ乗った記憶がかすかにある「ボンネットバス」
それも呉市営バスの青白のボンネットバスに
もう一度乗ってみたいという感情が湧いてきます(笑
いまや「呉市営バス」はなくなってしまってますが
市のイベントでたまに稼働しているのですよね…
スケジュールが合わなくてなかなか実現しませんが
来年こそはそういうイベントがあれば何とか乗ってみたいものです。

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35CC」のカメラ修理を行っています。
「エレクトロ35シリーズ」は1960年代~70年代の
ヤシカを代表するコンパクトカメラのシリーズです。
当初から長時間露光に有利な電子制御シャッターを備え
「ろうそく1本の光でも写る」カメラを目指して作られたカメラです。
一部のモデルに例外はありますが
初代から最終の「GX」まで一貫した共通項があります。
「電子制御シャッター・コパルエレク搭載」
「少ない光量でもSSを確保しやすい大口径レンズ搭載」
「電子制御シャッターを生かした絞り優先オート搭載」
「連動距離計搭載」
ざっとそんなところでしょうか…
唯一超小型機である「MC」だけはこれに当てはまらない部分がると思います。
今回の「CC」はそんなエレクトロのラインナップの中で
唯一の35mmレンズ搭載機です。
載せられるレンズはカラーヤシノン35mmF1.8です。
組み合わされるシャッターユニット・コパルエレクは
この機種のための専用設計であり2枚羽根構成となっています。
絞りも2枚羽根で絞り形状も独特のひし形になるので
やはりボケ味を楽しむための大口径ではなく
この時代ならではの暗所でSSを稼ぐための大口径レンズということですね。
絞り優先オート機なので開放で楽しむことはできますが
ちょっと注意が必要なのはこCC搭載のコパルエレクは
最高速1/250なのでシチュエーションがかなり限定されるかとは思います。
とはいえ広角レンズを搭載したこの類のコンパクト自体が
なかなか貴重な存在なので個人的にも非常に好きなカメラです。

お預かりしている「CC」はよくある電池室のダメージも少なく
電池を入れてバッテリ-チェックを押せば煌々とカウンター部が光り
そのあたりには問題はないのですが
肝心のシャッターが切れません。
巻上げてレリーズボタンを押してもうんともすんともいいません。
ただレリーズを押すと再び巻上は可能です。
他のレンズシャッター機でこういう症状だと大部分が
羽根の汚れや油脂による羽根の固着を疑うのですが
コパルエレクに関して通常の使用では
いわゆる羽根粘りはほとんど起こらないことがわかっています。
後からわかりましたが今回も羽根の粘りが原因ではなく
レリーズ機構とシャッターユニットのリンクが上手く
動作しないことが原因でした。
心配される電子制御部分には大きな問題はなさそうですが
かなり動作が不安定なので接点やマグネットの清掃等が必要な状態です。
いわゆる露出計表示はなくエレクトロシリーズ独特の
赤矢印と黄矢印で露出(絞り)の設定を教えてくれる構造です。
シャッターは切れなくてもこのあたりは制御はできてそうですが
残念ながら黄色矢印は玉切れで点灯しないようです。

電気的な部分以外にもレンズ・ファインダーには
それなりに汚れやカビがあり距離計もズレています。
電気的な部分と機械的な部分、それぞれこれから
一通りの分解整備を行っていきます。
整備性自体はこの類のカメラとしては悪くないですが
なにせ70年代初めの電子制御機なので
配線も非常に多くハンダの劣化等もあるので
当然ながら手間は非常にかかるカメラです。
とにかく集中して丁寧に作業を行っていきます。

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ニコンFMのカメラ修理

今日はピンとくるような記念日がないですねぇ
記念日ではないですが今夜から明日の未明にかけて
「ふたご座流星群」がピークを迎えますね。
夏の「ペルセウス座流星群」と並んで
安定して毎年観測される流星群ですね。
数を見ようと思うとやはり日付の変わる夜半過ぎから
明け方になりますよね。
空気も澄んでいて天候と場所に恵まれれば
天体観察には絶好の季節ですが
なにせ寒いので防寒だけはしっかりとしなくてはいけませんね。
私は近年寒いのにはとことん弱いので無理ですねぇ(笑
「ふたご座流星群」とは関係ないかもしれませんが
昨夜の22:05頃、日課のウォーキング中に東の空に
めちゃくちゃ大きな青白い火球を偶然見ることができました。
痕がかすかに残るほどでした。
あんなに明るいのはヒサビサに見ました。
短い願い事なら三度言えたかもしれません(笑
いきなりのできごとだったので
「あっ!」と声が出ただけでしたが…惜しいことをしたかも…

さてさて

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
1977年発売の中級機です。
キャッチフレーズは「コンパクト・ニコン」です。
それまでのニコマートFT系の後継機ともいえますが
ニコマートに比べると洗練され適度にコンパクトになりました。
レンズとの露出計絞り連動はAi方式とされ
ここだけでもニコマート時代のガチャガチャとは
時代の進化を感じます。
(ニコマート時代にもFT3・EL2はAi方式)
ただし、それまでの非Aiレンズユーザーにも配慮し
Ai連動爪は折りたたむことができ
非AIレンズも装着可能です。
当然ながら開放測光は不可ですが絞込み測光であれば
露出計も使用可能です。
ちなみに後継のFM2ではAi連動爪は固定となり
非Aiレンズは装着そのものが不可になっています。
機能的にもファインダー内に設定SSが表示されるようになり
Aiレンズの刻印の直読窓も装備され
ファインダー内で絞り値も確認できます。
露出計もLED化され進歩しましたが
好みにもよりますがここはFE系のような
指針式にしてほしかったような気もします。

お預かりしている「FM」は
かなり長い間使われずに眠っていた個体かと思われます。
ご依頼者様のおじいさまが使っていたカメラとのことです。
基本的に丈夫なカメラなので
さすがにシャッターは切ることができ
電池もきちんとん抜いてあったので
電池室へのダメージもなく露出計も作動しています。
ただ露出計は接触不良で少々不安定で
指示する値も少しズレてしまっています。
シャッターも一通り全速動作はするのですが
高速SSは精度的に問題があり
低速はガバナ―が粘っていてこちらも精度的問題有りです。
そして内部・フィルム室も含めて
当然ながらモルトは全滅でボロボロに劣化しています。
やはり不安なく撮影に使用するためには
一通りの整備が必要な状態です。

まだ取り掛かり始めですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
電子制御機で兄弟機でもあるFEと比較されることも多いFMですが
機械制御シャッター機ということで
プリズム周りの基盤等はシンプルです。
しかしながら整備性だけに絞ってみてみると
意外とFEのほうが分解整備は容易だったりします。
糸連動で動作するファインダー内SS表示や
非常にデリケートなLED式露出計周りが
分解整備していく上で非常に手のかかる箇所になってしまっています。
構造自体はシンプルではあるのですが
なかなか一筋縄にはいかないカメラだと思います。
特に露出計周りは非常に神経を使うカメラです。
これから集中して細心の注意を払って整備に取り掛かっていきます。

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ニコンFのカメラ修理

今日は「百円玉記念日」だそうですよ。
1957(昭和32)年のこの日に
日本で初めて百円硬貨が発行されたことが由来となっています。
当時の百円硬貨は戦後初めての銀貨だったそうです。
現行の百円硬貨は1967(昭和42)年発行で
素材は銀から白銅(銅75%・ニッケル25%)に変更されています。
私よりも年上なのですね(笑
でも現行の一円、十円、五十円は現行になってから
もっと長い年月が経っています。
五百円硬貨は比較的頻繁にモデルチェンジされていますね。
現行の百円玉に描かれているのは
日本を代表する桜の山桜(ヤマザクラ)です。
百円玉って響きがなんだか他の硬貨よりも耳に心地よく感じます。
小学生低学年の頃の私のお小遣いが週に百円で
毎週水曜日にばあさんから百円玉を1枚もらっていたのですね。
そしてそれを握りしめて近所の駄菓子屋さんへ向かうというのがパターンでした。
そのせいもあってか「百円玉」という響きに
何だか特別なものを感じてしまいます。
今や百円だとお菓子もろくに買えませんよねぇ(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れた伝説の名機ですね。
ニコン初の一眼レフモデルであり
ニコンFマウント初搭載のカメラでもあります。
ベースとしてはそれまでの主力製品であり
トップモデルであったレンジファインダー機
「ニコンSP」の構造を引き継ぎ
SPのボディを左右に二分割してその間に
ミラーボックスを挟んだような構造となっています。
SP時代からそうですがプロ用として酷使されることを
前提として設計されていて
各部品の精度も非常に高い上にオーバークオリティ過ぎでは?と
言いたくなるほどの強靭な部品で各部が構成されています。
故によほどの酷い環境でない限り
致命的な破損、故障の非常に少ないカメラとしても知られ
難しい状況・環境でも最低でもシャッターは切れて
フィルムは巻き戻せる…といったことが
最優先に作られているカメラかと思います。
とはいえ、さすがに発売開始から60年以上経過したカメラであり
ペンタプリズムを蒸着はさすがに剥離しているものが多いですが
強靭な各駆動部の部品は
相変わらずの丈夫さを持ち続けているものが多いと思われます。
ただ、さすがに未整備の状態では
その各部品が正常に動けないような
状態になっている個体が多いかと思われ
とりあえずはシャッターは作動していても
SS精度等も含めて本来の動きを取り戻すためには
一通りの整備が必要なカメラかと思います。

お預かりしている「F」も一通りは動作しているのですが
巻上にスムーズさはなくレバーの戻りも悪い状態です。
シャッターも動作はしていますが精度的にはよろしくなく
測定器でSSをチェックしても高速は精度不良が見られ
低速ではガバナ―の粘りが見られます。
特に何かが破損しているとかいう状況ではありませんが
やはり本来の動きを取り戻すためには
一通りの整備が必要な状況です。

整備を行いながら長く使っていくことを
前提にされているカメラでもあり
当然ながら整備性もよく考えられていています。
画像には写っていませんが組み合わせている
ファインダーはアイレベルファインダーで
さすがにプリズムには腐食が多少見られますが
それほど撮影に問題になるほどの大きさ・酷さでもありません。
もちろんボディ側の整備が終わった後に
ファインダー側もできる限りの清掃整備を行います。
ご依頼者様は発売当時にこの「F」を手に入れて
使うことは少なくなったとはいえ
ずっとこの「F」を大切に持ち続けているそうです。
今回、リフレッシュさせて再び気持ちよく撮影に
使っていただけるように入念に整備を行っていきます。

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