今日は6月4日ということで「虫の日」です。
子供の頃は刺される虫や噛まれる虫以外は
結構、何でも触ってたし捕まえたものですが
いつからか虫って触れなくなってしまいますよね。。。
今でも写真を撮っていて昆虫を見つけると
写真に撮るために追い掛け回しますが
捕まえようとか触ろうなんてこれっぽっちも思わなくなりました。
大人になったんだなぁ(笑)
さてさて
本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
フォトミックファインダーは全部で5種類ありますが
今回は一番最初に発売された
無印のフォトミックファインダーが装着されています。
非Aiで指針式の露出計を装備します。
LED式のフォトミックS、SB、ASはメンテナンス上
修理不能の場合もやはりありますので
無印やAi対応の「フォトミックA」あたりが個人的には好みです。
アイレベルファインダーもシンプルでカッコ良いですが
やはり露出計が使えるフォトミックは便利です。
さらに露出計云々よりもフォトミックファインダーを装着すると
SSも絞り値もファインダー内で確認することができるのですね。
こっちの方が利点かと思います。
Ai化されたフォトミックAやASだと絞り値はレンズに刻印された
絞り値を拡大してみることになるのですが
非Aiのフォトミックだとファインダー内に装備された絞り表示を
カニ爪との連動で表示を行います。
こちらのほうが表示も大きく明るくて見えやすいのですね。
そんな理由からフォトミックであれば無印が
個人的にはお勧めです。
今回、お預かりしているF2フォトミックは
露出計がどうにも不安定で指針が安定しません。
加えて、「T」露出が全効きません。普通に切れてしまいます。
F2の「T」露出は少々独特で
SSダイヤルとは別個にシャッターロックダイヤルでセットを行います。
基本的にSSダイヤル側はバルブにしておいて
シャッターロックダイヤルで「T」にしておき
シャッターをレリーズすれば開きっぱなしになり
ロックダイヤルを「T」から通常に戻せばシャッターが閉じます。
このときにセルフタイマーをセットしておけば
セルフのセット量によって2秒~10秒の
スローシャッターを切ることができます。
これはF2の大きな特徴ですね。
露出計不安定の原因はファインダー内にある
大きなリング状の摺動抵抗の汚れでした。
「T」に関しては「T」動作を制御している
アーム類の固着が原因でした。
それ以外にも全体的に動作部の動きはやはり悪く
シャッタースピードにも影響が出ていましたので
スローガバナやミラー駆動部、シャッター幕軸等々の
徹底的な清掃と注油を行っています。
巻上も含めて非常にスムーズに動作するようになりました。
同時期のライバルといえば「キヤノンF-1」ですが
F-1のようなスマートさやスタイリッシュさはF2にはありません
しかしながらこの無骨な塊感は何とも迫力あっていいですね!
アイレベルならシルバーもスマートでいいですが
フォトミックは黒が似合うような気もします。
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