日別アーカイブ: 2018年6月28日

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日はネタに丁度良い記念日がないのですが。。。
毎月28日は「にわとりの日」だそうですね。
先日もここで書いたような気がしますが
焼きたての骨付き鶏モモ肉が食べたいなぁ。。。(笑)
そのためだけにオーブンが欲しくなってきました。。。

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
OM-1も現在でも非常に人気が高く
修理依頼も多いカメラです。
機械制御シャッター機で軽量コンパクト、
加えて使い心地の良いもの。。。というと
OM-1しか選択肢がないかとも思います。
内部を見るとコンパクトに仕上げるために
いろいろ工夫がしてあるのがよくわかります。
そのため若干、デリケートな部分もありますが
非常によく考えられて作られているカメラです。

お預かりしているOM-1は
高速シャッターがかなり不安定です。
露光量も不安定ですが例えば1/1000の場合で
幕の走り始めは1/1000のスリットで走り始めますが
走り終わり時には1/3000くらいのスリットになってしまっています。
ご依頼者様のお話によると
当店に持ち込む直前に撮影したフィルムで
未露光のコマが多発していたようで
もしかしたら高速シャッターは閉じたまま走ってしまうのかもしれません。
加えて露出計は動作しているものの
値は正しい値の+3段~+5段を指示してしまうようです。
露出計の針の振れが全く足りないようです。

分解してみてわかりましたが
底部電池室から上カバー直下の電源SWに繋がる
リード線が腐食していました。
かろうじて電流は流れるもののここで相当ロスしているようです。
電池室端子部のハンダ付けも腐食で断線寸前でした。
電池室は一見、キレイなのですが。。。

さらに今回はファインダースクリーンの交換も行います。
ミラー側からゴシゴシ擦ったのか
あるいはアルコール等で拭いてしまったのか
スクリーン表面がキズだらけです。
当店在庫の中古スクリーンでなるべくキズの少ないものと交換します。
余談ですが一眼レフのスクリーンはやわらかいプラスチック製です。
下手に触ると簡単にキズがついてしまうので
ファインダースクリーン上にゴミが見えるからといって
気軽に触るのは避けたほうがよろしいかとは思います。
エアブロー程度にとどめておいていただければと思います。

写真は一通り整備が完了して組み上げた状態です。
いつものことですが少し時間をおいてから最終調整を行います。

OM-1のシャリシャリした軽快な巻上と
上品なシャッター音はいつ聞いても心地よいですね。
写真の写りそのものには関係ありませんが
より気持ちよく撮影できるという点ではこういう部分も大切ですね。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。