日別アーカイブ: 2022年7月13日

ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「ナイスの日」だそうですよ。
「な(7)い(1)す(3)」(ナイス)と読む語呂合わせからですね。
ナイスなこと、素敵なことを見つける日だそうです。
「ナイス」って意外といろんな場面で使いますよねぇ
私は毎晩のようにカープの試合を見ながら
「おお~ナイスプレイ!!!」と言っていますが…
(その割には勝てません…(苦笑))
ナイスガイと言われるようにナイスな仕事をして
ナイスな飯を食ってナイスな毎日を過ごしたいものですよねぇ
まぁ今日もマイペースでがんばります(笑

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
頻繁に依頼のあるOM-1のブログで
「コンパクトな機械制御シャッター一眼レフ」というジャンルには
OM-1とこのペンタックスMXしか存在しないと
よく引き合いにも出しますが
その通りで貴重な軽量コンパクトな機械制御シャッター機です。
OM-1と同様にそのコンパクトな大きさを実現するために
各部にいろいろな工夫がされています。
それ故に整備性には少々難もあり
分解整備の難易度としては高いカメラかとも思います。
その上、OM-1と大きく違うのは
LED式の露出計を搭載している部分で
確率としては高くはないですが
LED制御部の電子部品のトラブルが起こると残念ながら
修理不能になることもございます。
されからOM-1もその傾向がありますが
部品の経年劣化もあり
そのコンパクトなサイズと引き換えに
華奢な部分が多いことも事実です。
現行モデルの頃は問題にならないレベルだったと思われますが
発売から45年以上経過する現在で社
しっかりメンテを行っていないと
特に高速シャッターは精度が出ていないものが多いと思います。

お預かりしているMXは
まず巻上レバーシャッターをチャージすると
ミラーが巻上江渡一緒に上がっていってしまい
そのままミラーアップとなってしまいます。
当然、ファインダーは真っ暗となってしまい
この状態で撮影を行うことは現実的ではありません。
シャッター自体はレリーズすると切れ
ミラーも戻ってきます。
ただ、やはりシャッターの精度は全体的に出ていません。
特に1/1000だと完全には開かない状態で
写真の一部が黒くなってしまうと思われます。
露出計も電池を入れても全く動かない状態です。
シャッター、ミラー駆動部、露出計周り
もちろんモルト等も含めて
全体的に整備の必要な状態です。

画像は一通り整備の完了した状態でのものです。
ミラーアップの原因はミラーダウンを保持する部品の固着が原因でした。
それ以外にもシャッター周りを含めあちこちで
動作が渋かったり粘っていたりしたり部分が多く見つかり
駆動部分は全て入念な清掃を行い最小限の注油を行いました。
露出計不動は電池室からの配線の腐食等が原因でした。
露出計本体及びLED制御部には問題はなく
そこは一安心でした。
後から気付いて少々愕然としましたが
レンズ直読絞り値がファインダー内で見えず
原因はファインダーに映し出している小さなプリズムの剥がれが原因でした。
これも補習を行って問題なく見えるように処置を行っています。
動きが落ち着くまで少々様子見している段階です。
この後で最終チェックを行い問題なければ完成となります。

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