月別アーカイブ: 2022年8月

キヤノンⅣsbのカメラ修理

今日は8月8日です。
ゾロ目で語呂も良いということもあり
たくさんの記念日が制定されています。
「親孝行の日」、「かわらの日、屋根の日」
「ひげの日」、「ひょうたんの日」
「パチンコの日」。「プチプチの日」
「タコの日」、「笑いの日」、「デブの日」。。。等々。。。
そんな中に「そろばんの日」がありますねぇ
「そろばん」を弾く音「パチ(8)パチ(8)」と読む語呂合わせからですね
今は多分廃れてしまっているでしょうが
私が子供の頃は小学生の習い事の定番が「そろばん塾」でした。
私も小3から小学校卒業まで通って
全珠連の2級までは取りました…
学校が終わってから近所の小学生がそのそろばん塾に
集合するような感じだったので
学校ともまた違って楽しかったのをよく覚えています。
そろばんは計算力が向上するだけでなく
集中力や忍耐力も付き、算数学習はもとより、
日常生活や将来のためにも大いに役立つ力が身に付く…なんていわれています。
暗算はいまだにそろばんの玉が頭に浮かびますし
確かに集中力や忍耐力はそろばんのおかげでついたような気がします。
今、実際に玉を弾いたらうまく弾けなくてボロボロなんだろうなぁ(笑
いけん、当時のそろばんの先生の読み上げ算の「ねがいましては~♪」が
頭に浮かんできてはなれません(笑

さてさて

本日は「キヤノンⅣsb」のカメラ修理を行っています。
1952年発売のいわゆるバルナックタイプのカメラですが
キヤノンお得意の変倍一眼式ファインダーを備え
シャッタースピードも1/1000
さらに世界初のX接点によるスピードライト同調を実現し
「ついにライカを超えた」と当時言わしめたカメラです。
レンジファインダー時代のキヤノンを代表するカメラとも
言われることも多いようです。
確かにボディの精度や各機能も非常に高度に造りこまれていて
当時のキヤノンの技術の高さがよくわかる1台です。

しかしながらこの時代のフォーカルプレーンシャッター機は
キヤノン以外のメーカーも含めて
シャッター幕の劣化が激しく
とてもそのままで使えない状態のものが多いのも事実です。
今回お預かりしている「Ⅳsb」も外観は比較的キレイなのですが
先幕は大きく裂けていました。
光は当然漏れてきますしシャッターもまともに動作しない状態です。
何にせよ幕交換を行ってキチンと整備調整しないと
全く使い物にならない状態です。

画像は一通り整備が完了した状態のものです。
シャッター幕は交換し、幕軸・巻上機構も整備調整を行い
各シャッタースピードの精度も十分に出ていて
動きも非常にスムーズな状態になりました。
ファインダーもできる限りの清掃を行い
非常にクリアな状態になっています。
現在様子見もほぼ終えてこれから最終チェックを行っていきます。
このタイプのカメラは
幕交換や一通りの整備が大前提となることが多く
さらにフィルム装填の煩わしさもあり
使い始めるまでもそれなりにハードルが高いとはは思います。
加えて総金属製ボディとレンズは意外と重量もあります。
それでもサイズ自体はコンパクトで
小さくて精密なものを使っている…という実感が
非常に湧き上がるカメラで
撮影していて非常に満足度の高いカメラだとも思います。
個人的には50年代のカメラはこういうバルナックタイプや
二眼レフ、レンズ固定式レンジファインダー機、
スプリングカメラ、個性の溢れた美しいカメラが
たくさん存在していて非常に楽しいと思っています。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

オリンパスペンEESのカメラ修理

まだまだ夏真っ盛りですが
今日は「立秋」ですね。
さらに「月遅れ七夕」でもあり
8月7日ということで
語呂合わせで「花の日」、「鼻の日」、
「花火人の日」、「花やしきの日」、「話す日」等々
たくさんの記念日が制定されています。
そんな中に「バナナの日」がありますねぇ
やはり「バ(8)ナナ(7)」と読む語呂合わせです。
バナナって果物の中で一番の輸入量を誇るのですね。
甘くて美味しいですよねぇ~
子供の頃にちゃぶ台の隅に欠かさずバナナがひと房置いてあったなぁ
ちょっと小腹がすいたときやおやつ代わりに
置いてあるとついつい手が伸びるのですよねぇ
行動食としても優秀なので山に登るときにも
リュックの中に潰れないように必ず数本入れておいたものです。
手軽に食べるばかりではなくて
昔、郊外の幹線道路沿いに多くあったドライブインで
「バナナサンデー」って定番でしたよねぇ
これも子供の頃に好きで良くねだって食べた覚えが。。。
いや、意外とバナナにまつわる思い出話って多いかも。。。(笑
最近食べてないような気がするので
今日の仕事終わりにスーパーで買って帰りましょう…

さてさて

本日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
マニュアルの無印ペンやペンS、ペンDあたりも名機ですが
やはりペンシリーズの屋台骨を支えたのは
「ペンEEシリーズ」だと思います。
「買ったその日から、ボタンさえ押せばだれにでも写真が撮れるカメラ」という
コンセプトで開発されたカメラで大ヒットしたカメラです。
初代ペンEEからEE-3まで3代・25年にわたって
改良されながらも基本デザインを変えずに長期生産され
ペンシリーズの中でも最多・最長生産のロングセラーとなっています。
今回はその「ペンEEシリーズ」の派生モデルでもある
1962年に発売された「ペンEES」です。
シャッタースピードは1/30・1/250の2速切替で
ピントはいわゆるゾーンフォーカスで目測式です
ここだけが本流の「ペンEE」と異なる部分です。
ペンEEシリーズと言えばセレン光電池と連動した自動露出が
大きな特徴ですが内部露出計指針が振れない場合
(つまり光量不足)ファインダー内に赤いプレートが出て
シャッターロックする通称「赤ベロ」も有名ですね。
この「赤ベロ」があるおかげでこのタイプのカメラにありがちな
「レンズキャップをしたままシャッターを切ってしまう」という
ミスを防ぐことにもつながります。
ただし反対にフィルム装填時の空シャッターを
余計なものが写らないようにレンズキャップしたままで
行う方は(私もそう)露出オートを外して
フラッシュモードで強制的に切らないといけません
いろいろ制御させると融通は利かなくなるのはどれも一緒ですね(苦笑)

お預かりしている「ペンEES」は
まずシャッター羽根が開いたままで固着してしまっています。
さすがにこれでは全く撮影には使えません。
ペンEE系はシャッター羽根や絞り羽根の
固着・粘りの起こりやすいカメラなので
やはり長年使いっぱなしの個体には羽根清掃・調整が必要です。
加えて露出計は何とか動作はしているのですが
セレン光電池の起電量が劣化によって弱い上に
非常に不安定でとてもオートを制御できる状態ではありませんでした。
今回はセレン光電池を中古良品と交換することで対応いたします。

画像は一通りの整備が終わった段階でのものです。
一緒に写っているのは交換したセレン光電池です。
取り外した後にテスターであたってみても
やはり劣化が進んでいるようで
残念ながらもう使える状態ではないようです。
シャッター周り、オート制御の整備を入念に行い
精度的にももちろん問題なく
非常に快調に動作する状態になりました。
もちろんレンズ・ファインダーの清掃も行い
クリアな状態になっております。
少し動くが落ち着くまで様子見をしていましたが
これから最終チェックを行い
問題なければ完成となります。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスK1000のカメラ修理

今日は「広島平和記念日」ですね。
いわゆる「原爆の日」です。
私が生まれ育ったのは広島市内中心部から
30km弱離れた呉市で
一緒に住んでいたじいさんばあさんも
当時は呉にいましたが呉市内からも巨大なきのこ雲が見えたそうです。
戦時中や原爆の話は子供のころから
いろいろとじいさんばあさんに聞かされました。
ただ、ここで平和や戦争について書き始めると
収拾がつかなくなるので深くは触れませんが
なんだかんだありながらも普通に生活できていることに
感謝しつつ静かに祈りを捧げたいと思います。

さてさて

本日は「ペンタックスK1000」のカメラ修理を行っています。
モデル的には70年代半ばの「Kシリーズ」の一員になりますが
「K1000」の国内販売開始は1986年です。
国内ではこの頃にはペンタックス一眼レフは
MFの一眼レフシリーズとしては最後となる「Pシリーズ」の時代です。
もともと「K1000」は1976年あたりから当時の
「KM」からセルフタイマーとプレビュー機能を省いた機種として
輸出専用機として生産されていました。
しかしながら80年代になるとマルチモードAEカメラの全盛期となり
天文撮影や写真・美術系学生などから強い要望のあった
必要最低限の機能の機械制御シャッター式フルマニュアルカメラの需要に
応えるために国内発売が開始されたのだそうです。
1995年まで販売が続けられた隠れたロングセラー機です。
「KM」がベースなので中身の構造は「SPF」ということです。
細かい周辺部の構造や部品はかなり変更されていますが
基本的な構造はKマウント化されたSPFと言っていいと思います。

お預かりしている「K1000」は上カバーを始め
外装部品にプラスチックが多用されており
かなり後期のものではないかと思われます。
比較的新しい…ということですね。
シャッターや露出計に関しては精度はともかく
とりあえずは一通り動作しています。
ただ、やはり汚れや油切れの影響で動作は少し不安定です。
それよりも今回の「K1000」の一番の問題は
プリズム腐食です。
Kシリーズの一員なのでプリズム周りにぐるっと
モルトが貼られておりそれが原因となるプリズム腐食が
多いのですが今回はそこではなく
頂点部の蒸着剥がれが原因のプリズム腐食です。
そのためファインダーを覗くと
KシリーズやSP系に多い横方向の黒帯ではなく
視野中心部縦方向に大きなモヤモヤができてしまっています。
ど真ん中な上に幅も広いので
とても普通にピント合わせができる状況ではありません。
こうなると何はともあれプリズム交換で対処するしかありません。

マウントを見なければ「SPF」と見間違えそうです。
接眼レンズ周りには露出計用の2個のCdSに加え
「フォトスイッチ」用のCdSが鎮座しています。
内部モルトは相変わらず非常に多く使われていて
ファインダー内部はモルト屑だらけです。
モルト除去+交換はもちろんですが
ここからさらに分解を進めてシャッター・巻上・ミラー周りの
整備も一通り行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタフレックスのカメラ修理

今日は8月5日…語呂合わせの想像がつきやすい日ですね(笑
「ハコの日」、「ハンコの日」、「はしご車の日」
「箱そばの日」(これは小田急沿線の方じゃないとわかんないですよねぇ)
「発酵の日」。。。等々が語呂合わせにまつわる記念日ですが
そんな中に「奴(やっこ)の日」なんてのもあります。
奴(やっこ)はもちろん正方形に切られた
奴豆腐(やっこどうふ)のことですね。
この季節なら冷ややっこですよねぇ~
ご飯のおかずとしても最高ですね!
豆腐と白米のほのかな甘みが合わさって
何とも美味しいですよねぇ
おかずとしてだけではなく
日本酒・焼酎のお供としても最強です!
真夏は冷ややっこのことが多いですが
個人的には木綿豆腐の湯豆腐が一番ですかねぇ
真夏でも夜だと湯豆腐にしたくなります…
豆腐の甘みが強調されてさらに美味しいのですよねぇ
あぁ。。。今夜はもう湯豆腐決定だな(笑

さてさて

本日は「ミノルタフレックス」のカメラ修理を行っています。
「ミノルタフレックス」は同じモデル名でも
モデルチェンジを重ねていおりろなモデルが存在し
最初のミノルタフレックスは1937年発売で
「国産初の二眼レフカメラ」と言われることも多いです。
(正確には国産初はプリンスフレックスだという説が有力です)
今回お預かりしているミノルタフレックスは
ミノルタフレックスとしては最終機となる「Ⅲ」で
1954年発売です。
シャッタースピードと絞りは後のオートコードと同様に
ビューレンズ上部の窓に集中表示されるようになりました。
これがあると撮影ポジションのまま
露出値が確認できるので本当に便利なのです。
レンズはビューレンズがビューロッコール75mmF3.2
テイクレンズはロッコール75mmF3.5です。
シャッターは当時の最高級シャッターである
セイコーシャラピッドで最高速は1/500
セルフコッキングこそ非搭載ですが
フィルム装填はセミオートマットで
機能・スペックともに当時の最高級機と言えると思います。
この「ミノルタフレックスⅢ」が出る前年には
「ミノルタフレックスⅡB」の普及版となる
「ミノルタコード」がデビューしていて
「Ⅲ」登場の翌年には
「ミノルタコードオートマット」、
「ミノルタオートコードⅠ」が発売されます。
50年代半ばは「二眼レフブーム」の真っただ中なので
次々と新しいモデルが各メーカーから出てきている時代ですね。

お預かりしている「ミノルタフレックスⅢ」は
残念ながらシャッターが全く切れない状況です。
でも何かが破損している…という状態ではなく
定番の「シャッター羽根固着」かと思われます。
羽根に付着した油分や汚れなどによって
シャッター羽根が貼り付いていしまい動けなくなる状態です。
ビューレンズ、テイクレンズともに
それなりの小キズやクモリ・カビが見受けられます。
ミノルタ二眼レフ定番ともいえる
テイクレンズ後玉ユニット最前部(絞り羽根のすぐ後)の
コーティング劣化はやはりこの「Ⅲ」でも見られますが
それほど撮影に影響するほど酷いものではないようです。
コーティングの剥げ・劣化はもはや修復は不可能ですが
できる限りの清掃を行います。
二眼レフ定番のファインダーミラーのクモリも酷く
ここは」ミラー交換で対処します。
ファインダーはできる限りの清掃を行いますが
問題レベルにはクリアになると思われます。

50年代の二眼レフは高級感や趣があって
本当に眺めているだけでも楽しいですね…
まだ現状を確認した程度の状態で
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
おそらくかなり長い間眠っていた個体かと思われますが
これを機会にまだまだ現役で
撮影にバリバリ使っていっていただければと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンFのカメラ修理

今日は「ハサミの日」だそうですよ。
この記念日、本来は美容・理容・洋裁で使うハサミ供養を
行う記念日なのですが
それとは別に「文具はさみの日」も制定されています。
こちらもほうが身近な方も多いかもしれませんね。
私も仕事柄、精密ハサミも文具ハサミも使いますし
他にも用途に合わせて何種類ものカッターや小刀、ニッパーも使いますし
刃物は毎日身近に触れるものです。
ところで、よく「馬鹿と鋏は使いよう」とか
「弘法筆を選ばず」とか
道具の良し悪しは関係なくて
それを使う技術の問題かのように言われますが
これ…ある意味では合っていますが
拡大解釈すると間違いになってしまいます。
特に切れない刃物は使いようでどうにもなるものではなく
無理に使っているとケガをしたり対象を壊してしまうことになります。
ある程度のきちんとした道具をきちんとした技術で使うことが
正しい作業を行う大前提だと思います。
器用さだけで道具の悪さをカバーしようとすると
そのうち痛い目に合います(苦笑)
必要以上に良い道具が必要だとは思いませんが
それよりも道具は消耗品と割り切って小まめに変えるほうが大事かと…
刃物だけでなくドライバーもそうですが
そこそこの品質のものを(そりゃ高価な品質の良いものがいいですが)
切れ味や食い込みが悪くなったと感じた時点で
とっとと交換することが大事だと思います。
いいものを使っているから長く使える…という部分もありますが
道具はパフォーマンスが落ちたら潔く見切ることも大事です。
話がだいぶ逸れました。。。
そんな感じで今日も道具には気を配りながら作業を行います!

さてさて

今日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
先程の話とは矛盾しますが
カメラを「撮影する道具」とするならば
この「F」あたりはメンテナンスを行いながら
いつまでも使えるもののひとつだと思います。
もちろん油脂類やモルト、植毛紙等は消耗品なので
定期的に交換を行う必要がありますが
機械的な部分はこれでもかといわんばかりの
オーバークオリティな部品で構成されており
油切れを起こさずに通常の使い方をしている限り
いわゆる「壊れる」ということはないと思います。
もちろん細かい精度の狂い等は少しずつ起こってきますので
定期的に調整は必要です。
あ、ただ…ガラスプリズムの銀蒸着だけは
経年劣化に勝てないようです。
接眼部周りのモルトに影響される腐食は防ぐことはできますが
プリズム頂点部等の腐食はいかんせん防ぐことは難しく
個体差がもちろんありますが
蒸着が剥がれたプリズムはもう交換部品もございません。
(再蒸着という手段もありますが
当店では行っておりません)

お預かりしている「F」は後期モデルです。
一通り動作はしている状態で
シャッタスピード等も幕軸の清掃と若干の調整で
問題ない精度を確保できそうです。
ボディと一緒にフォトミックFTNファインダーと
アイレベルファインダーをお預かりしています。
フォトミックFTNファインダーの露出計はほぼ動いていない状態で
ここは残念ながら修理不能となります。
プリズムには接眼部モルト由来と思われる
腐食が確認できここはできる限りこれ以上広がらないように
できる限りの処置を行っていきます。
アイレベルファインダーの方は大きなプリズムの腐食もなく
良い状態です。ただ内部のモルト等がどうなっているか
判らない状況なのでこちらも分解して
一通りの整備清掃を行っていきます。

ブラックの「F」は精悍でカッコ良いですねぇ
塊感がギュッと凝縮された感じで
何とも精密感が強調されているような気がします。
まだ現状を確認しただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

オリンパスオートアイ2のカメラ修理

今日から8月です!夏真っ盛りですね!
月の始まりの1日ということもあって
今日は色里緒菜記念日が制定されています。
そんな中に「水の日」、「島の日」、「パインの日」なんてのもあり
何とも夏らしくていいですねぇ
あぁ良く冷えたカットパインでも買ってこようかな…(笑
「島の日」に関連しますが
島は日本に6,852島あり、日本で一番島の数が多いのは長崎県で
971の島があるそうです
(海上保安庁調べ 外周100メートル以上を島と定義)
日本で2番目に島が多いのは鹿児島県で605島、3番目は北海道で508島です。
ちなみに私も生まれ育った広島県の島の数は142島で全国11番目
東京都は伊豆諸島や小笠原諸島を含むため意外と多く
330島で6番目となります。
海に囲まれた島は夏が似合いますし、ちょっと涼しそうにも感じますが
照り返しもキツくてこれがまた暑いのですよねぇ
やはり避暑地は標高2000m超えの高原がいいですねぇ

さてさて

本日は「オリンパスオートアイ2」のカメラ修理を行っています。
1962年に発売されたカメラです。
この時期のオリンパスは「ペンシリーズ」で
ハーフカメラの印象が強烈なものの
35mm判のレンズ固定式カメラは比較的地味目なものが多い印象です。
今回のオートアイは「2」ですが
1960年に最初の「オートアイ」が発売されています。
量産型カメラとしては初の本格的オート露出を搭載したカメラと言われていて
その機構やファインダー内絞り表示に独特の特徴のある
なかなか楽しいカメラなのです。
しかしながら、この「オートアイ」の発売の翌年に
キヤノンから社会現象ともなる化け物カメラ「キヤノネット」が発売されます
スペックや使いやすさ、価格でもオートアイはキヤノネットに
大きく後れをとる形になり
オートアイのセールスは非常に苦しいものとなってしまいます。
そこで改良を加えて再登場したのが「オートアイ2」です。
しかしながらそれでもキヤノネットの牙城を崩すことはできませんでした。
この「オートアイ2」もセールス的にはかなり苦しいものがあったようです。

搭載されるレンズは初代オートアイより少し広角寄りとなり
明るくもなったD.Zuiko4.3cmF2.5が搭載されます。
基本的にはセレン光電池を利用した露出計と連動し
シャッタースピード優先オートで撮るカメラですが
マニュアル露出も可能です。
「2」ではそのマニュアル時の絞りリングが幅広のものに変更され
操作性もアップしているのですが初代もそうですが
鏡胴側に絞り値の刻印はなく
ファインダー内でしか絞り値の確認ができません。
シャッターユニットはコパル製で最高速は1/500です。
レンズ外周にセレンっぽいリングがありますが
これは単なる装飾でセレンはファインダー採光窓横に配置されます。
ファインダー内のクルクル回る絞り値表示は初代と同様です。

まだ現状を確認しただけでこれから本格的に作業に取り掛かります。
セレンがダメだとどうにも対応できないのですが
やはり露出計は不動です。
その他にも距離計二重像のズレがあり
シャッターはスローガバナが固着しています。
ご依頼者とは受付時に打ち合わせ済みですが
露出計はセレンがダメであれば残念ながら現状のままで
他、できる限りの整備を行う…ということになっています。
オートアイ系はセレンがダメなものが大半のような気がします。

キヤノネットよりは少しコンパクトで
使っていて楽しい部分も多く
なかなかスタイリッシュだとは思うのですが
当時を比べてみると、意外と価格差があったのがやはり敗因かもしれません。
ただ今となっては現存数は圧倒的にオートアイの方が少なく
非常に新鮮に感じますね。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。