オリンパスペンEESのカメラ修理

まだまだ夏真っ盛りですが
今日は「立秋」ですね。
さらに「月遅れ七夕」でもあり
8月7日ということで
語呂合わせで「花の日」、「鼻の日」、
「花火人の日」、「花やしきの日」、「話す日」等々
たくさんの記念日が制定されています。
そんな中に「バナナの日」がありますねぇ
やはり「バ(8)ナナ(7)」と読む語呂合わせです。
バナナって果物の中で一番の輸入量を誇るのですね。
甘くて美味しいですよねぇ~
子供の頃にちゃぶ台の隅に欠かさずバナナがひと房置いてあったなぁ
ちょっと小腹がすいたときやおやつ代わりに
置いてあるとついつい手が伸びるのですよねぇ
行動食としても優秀なので山に登るときにも
リュックの中に潰れないように必ず数本入れておいたものです。
手軽に食べるばかりではなくて
昔、郊外の幹線道路沿いに多くあったドライブインで
「バナナサンデー」って定番でしたよねぇ
これも子供の頃に好きで良くねだって食べた覚えが。。。
いや、意外とバナナにまつわる思い出話って多いかも。。。(笑
最近食べてないような気がするので
今日の仕事終わりにスーパーで買って帰りましょう…

さてさて

本日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
マニュアルの無印ペンやペンS、ペンDあたりも名機ですが
やはりペンシリーズの屋台骨を支えたのは
「ペンEEシリーズ」だと思います。
「買ったその日から、ボタンさえ押せばだれにでも写真が撮れるカメラ」という
コンセプトで開発されたカメラで大ヒットしたカメラです。
初代ペンEEからEE-3まで3代・25年にわたって
改良されながらも基本デザインを変えずに長期生産され
ペンシリーズの中でも最多・最長生産のロングセラーとなっています。
今回はその「ペンEEシリーズ」の派生モデルでもある
1962年に発売された「ペンEES」です。
シャッタースピードは1/30・1/250の2速切替で
ピントはいわゆるゾーンフォーカスで目測式です
ここだけが本流の「ペンEE」と異なる部分です。
ペンEEシリーズと言えばセレン光電池と連動した自動露出が
大きな特徴ですが内部露出計指針が振れない場合
(つまり光量不足)ファインダー内に赤いプレートが出て
シャッターロックする通称「赤ベロ」も有名ですね。
この「赤ベロ」があるおかげでこのタイプのカメラにありがちな
「レンズキャップをしたままシャッターを切ってしまう」という
ミスを防ぐことにもつながります。
ただし反対にフィルム装填時の空シャッターを
余計なものが写らないようにレンズキャップしたままで
行う方は(私もそう)露出オートを外して
フラッシュモードで強制的に切らないといけません
いろいろ制御させると融通は利かなくなるのはどれも一緒ですね(苦笑)

お預かりしている「ペンEES」は
まずシャッター羽根が開いたままで固着してしまっています。
さすがにこれでは全く撮影には使えません。
ペンEE系はシャッター羽根や絞り羽根の
固着・粘りの起こりやすいカメラなので
やはり長年使いっぱなしの個体には羽根清掃・調整が必要です。
加えて露出計は何とか動作はしているのですが
セレン光電池の起電量が劣化によって弱い上に
非常に不安定でとてもオートを制御できる状態ではありませんでした。
今回はセレン光電池を中古良品と交換することで対応いたします。

画像は一通りの整備が終わった段階でのものです。
一緒に写っているのは交換したセレン光電池です。
取り外した後にテスターであたってみても
やはり劣化が進んでいるようで
残念ながらもう使える状態ではないようです。
シャッター周り、オート制御の整備を入念に行い
精度的にももちろん問題なく
非常に快調に動作する状態になりました。
もちろんレンズ・ファインダーの清掃も行い
クリアな状態になっております。
少し動くが落ち着くまで様子見をしていましたが
これから最終チェックを行い
問題なければ完成となります。

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