今から47年前のこの日(1970年5月11日)、
日本山岳会エベレスト登山隊の
松浦寿夫さんと植村直己さんが
日本人初のエベレスト登頂に成功しました。
デスゾーンといわれる8000m超の世界。。。
いろいろ話には聞きますが、想像を超えるような世界なんでしょうね。
私は国内の3000m級、それも夏山で十分満足ですが
やはり世界最高峰の世界はやはりあこがれますね。
さてさて
本日は「ペンタックスMEスーパー」のカメラ修理を行っています。
1979年の発売開始で、3年前に発売してる絞り優先AE専用機の「ME」に
1/2000のシャッターとマニュアル露出を搭載したカメラです。
シャッターは電子制御縦走りのセイコーMFCを搭載します。
ファインダースクリーンにもクリアーブライトマットが採用され
非常に明るくピントの掴みやすいファインダーとなっています。
電子制御ならではのプッシュボタン式のシャッター速度設定となっており
少々好みが分かれるところだとは思いますが
なかなか使いやすいとは思います。
非常によく売れたカメラで現存する個体数も多いせいだとは思いますが
意外と過小評価されがちなカメラだと思われます。
かなり完成度は高いカメラだと個人的には思います。
過小評価されがちな原因のひとつは
市場に出ている未整備のMEスーパーの多くは
ミラーボックス周りにトラブルを抱えていることが多く
そのせいで「壊れやすい」というイメージが定着しているせいもあるかと思います。
ミラーボックスのトラブルというのは可動部分にショックを緩和するための
ゴムブッシュが取り付けてあるのですが
これが経年劣化で溶け出して粘着質となり
動きを妨げてしまうものです。
これが原因で症状となって表れるのは
「ミラーアップしたままになってしまう」、「ミラーチャージ(巻上)ができない」
「チャージされているはずなのにレリーズができない」
「巻上が滑る感じでチャージができない」等々がございます。
今回、お預かりのMEスーパーも
チャージは完了しているのにレリーズができない
(シャッターボタンは押せるが切れない)といった症状です。
これもミラーボックスの動作不良により
実際はミラーチャージができていないことが原因です。
案の定、ミラー駆動部のゴムブッシュ3箇所は
見事なまでにグズグズに劣化し粘着質となり動きを妨げていました。
ME系のカメラ全てに当てはまるトラブルですが
もちろん修理は可能です。
他、ウィークポイントが何箇所かありますので
シャッターユニット周りからトラブル予防も含めて
点検整備を行っていきます。
電子制御シャッター機ですが
比較的、電子部品関連のトラブルは少ないカメラです。
(最近は分解品でフレキが切れているものをたまに見かけますが。。。)
しっかり整備すれば快適に使えるとても良いカメラですよ。
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