キヤノンFTbのカメラ修理

昨夜(正確には満月となった12/4 0:47)は
今年、月の見かけ上の大きさが最大となる
スーパームーンだったようですね。
いつからこの呼び方するようになったのかな。。。
まぁ、言うほど大きさが違って見えるわけではないのですが
この季節の月は大きさに関係なくキレイですよね!
次の次の満月(2018年1月31日)は皆既月食ですよ
そっちもまた楽しみですね!

さてさて

本日は「キヤノンFTb」のカメラ修理を行っています。
ちょうど1週間くらい前にもFTbの修理を行いましたが
今でも人気が高いカメラですね。
発売開始は1971年ですが今回お預かりしているFTbは
マイナーチェンジ後の後期モデルです。
マイナーチェンジが行われたのは1973年です。
主な変更箇所は巻上レバーやシャッターボタン、
セルフタイマーレバーの形状ですが
最大の改良点はファインダー内に
シャッター速度表示が追加になった点だと思います。
(ただこれのせいで分解の難易度があがりました(苦笑))

お預かりしているFTbですが
まずバッテリーチェックの反応が全くありません。
露出計もかなり不安定なので
SW部の接触不良だと思われます。
シャッタースピードが高速でムラがあり
スローガバナは粘りが出ています。
。。。とここまでは預かり時からわかっていた点です。

整備を始めるにあたり
もうお少し現状チェックをしていくと
明らかにファインダー上でのピントがおかしい。。。
レンズの指標上で1.5mあたりで既に無限遠が出てしまっています。
おまけにファインダー上部と下部でピントに位置が異なります。
十中八九ミラーだな。。。とは思ったのですが
パッと見にはミラーがぞんなにズレている感じはありません。
もちろん、フィルム面からチェックするとピントは正しく出ています。
FTbのミラーはミラー受けに接着剤で留められた上に
上1箇所、下2箇所のツメで固定されています。
よく観察してみると上のツメの上にミラーが乗り上げているようです。
下のツメを外してみるとミラーがころんと外れてしまいました。
接着が完全に取れて上のツメに乗り上げていたのですね。
これではピントは出ないはずです。

ミラーの調整、接着は後回しにして
(接着すると数日はシャッターを切れないため)
先にシャッター・巻上げ周り、ミラー駆動部、露出計の整備を行います。

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