オリンパスOM-1のカメラ修理

そういえばこの時期は
東京・横浜ではお盆なのですね。
いわゆる「新盆」ですね。
旧暦のお盆の日付をそのまま新暦に当てはめたものです。
首都圏に来るまではお盆といえば
8月13日~16日だと思いこんでいたので
これを知ったときにはちょっとしたカルチャーショックでした(笑)
8月13日~16日のお盆は
新盆(7/13~7/16)だと農作業の忙しい時期に重なるので
月遅れのお盆として8/13~8/16にしてゆっくり過ごしたということです。
全国的にはこれが主流ですね。
もちろん旧暦のお盆(旧暦の7/13~7/16、現在の8/20前後)に
お盆の行事を行っているところもあるようです。
日付の話をしていると新暦・旧暦に関わる話も多いですが
お盆期間も地方によってまちまちでなかなか難しいですね。

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
最近、OM-1の修理が多いですね。。。
もちろん元々人気の高いカメラなので
修理依頼の多いカメラではあるのですが。。。
非常に効率的に作られていて
これまでにはない軽量コンパクトさを実現した偉大なカメラです。
しかしながらさすがにその軽量コンパクトさと引き換えに
幾分、華奢な部分があるのも事実だと思います。

OM-1は巻上関連のトラブルが比較的多いと思います。
今回、お預かりしているOM-1も巻上が全くできません。
巻上レバーが回せるのですが手応えが全くなくスカスカです。
レバーを動かしてもスプロケットもシャッター幕も全く動きません。
シャッター幕は巻上途中の中途半端な位置で止まっており
OM系の修理でよく話題になる底部三連ギアのタイミングも
おかしな位置になっています。
まず底部3連ギアを一旦取り外しシャッター幕の位置をリセットし
3連ギアの位置関係を正しくして組みなおします。
これでスプロケットを強制的に手で回せば
シャッターチャージができるようになりました。
しかしながらまだ巻上レバーはスカスカなままです。
巻上軸のギアの破損のようで軸交換しないとダメなようです。

写真に写っているのが交換された巻上軸です。
軸を交換した段階で何とかシャッターは切れるようになりましたが
おそらくシャッターが切れなくなってから
長い間そのままだったようで
高速シャッターのバランスは崩れておりスローシャッターは
粘り気味です。このあたりはいつものことですが
動作部分の清掃と若干の調整で対処いたしました。
加えて定番のプリズム腐食もありましたので
プリズムを交換、付属の50mmF1.4のレンズは
カビやクモリが酷くできる限りの清掃を行いました。

ちょっと余談ですが
このOM用G.ズイコー50mmF1.4は
一部レンズ枠(後玉・中玉)が接着剤でガッチリ固定されていて
分解に毎回苦労するレンズです。
今回も中玉を外すのに1時間少々かかりました(苦笑)

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