ニコンFEのカメラ修理

あっという間に8月も終わりですね。
そんな8月31日は「野菜の日」だそうです。
野菜。。。うーん、食べなくちゃいけないのは
わかっているのですが。。。食べてないですねぇ。。。(汗)
生野菜も火の通った野菜もどちらも重要だと思うのですが。。。
いえ、キライなわけじゃないのですよ。
ただ、コンビニやお弁当屋さんばかり使っていると
なかなか口に入らないのが現状です。
今日の記念日のおかげで気づかせていただいたので
早速、今夜から少しでも野菜食べます(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
FEはこのブログで非常に登場回数の多いカメラです。
新品販売時にそれだけ売れていて今で入手しやすく
それ以上に適度なサイズで使いやすいということだと思います。
しかしながら当店でFEが多いのは
電子制御シャッター機で
メンテナンスを行っているところが少ない。。。ということもあると思います。
確かに電子基板の異常で修理不可能な個体は存在しますが
FEの場合、他機種に比べると電子基板関連のトラブルは
かなり少ないと思います。
さすがにデビューから40年経過するカメラなので
抵抗値の変化等による露出計、オート露出、シャッタースピードのズレ等は
未整備であればほぼ間違いなくあると思います。
それよりにしても機械的なトラブルのほうが圧倒的に多いと思います。
(油脂類の経年劣化で動きが悪いものがほとんどです)

今回は同じご依頼者の方から
シルバー、ブラック、2台のFEをお預かりしています。
どちらも普通に動作はしているのですが
細かく見ていくと先述した、各動作のズレや狂いが見られます。
加えてシャッターはどちらも少し前後のバランスが狂っています。
これは電子制御が問題ではなく
シャッター羽根の根元等に汚れがあるためだと思われます。
シルバーのほうは特にズレが大きく
高速シャッター時には明らかに露光ムラになると思われます。

毎回同じようなことを書きますが
いつファインダーを覗いてもFEの露出計は非常に
わかりやすくて良いですねぇ。。。
絞り値はレンズ上の絞り値を直読し
(Aiレンズ使用時のみ)
露出計の値は黒い指針で示され
現在のシャッター速度の設定は緑色の指針で示されます。
現在のSS値が露出計の値とどのくらいズレているか
一目でわかる仕様です。
これ実際に撮影で使っていると
「どのくらいズレているかが一目でわかる」というのは結構重要です。
普段、私が個人的に使っているF3なんかだと
ファインダー見ながら絞りリングあるいはSSダイヤルを回して
「え?まだアンダー?これでもアンダー?」なんてやっていることがありますが
FEの露出計だと一目でわかってしまうのですよねぇ
個人的な好みももちろんあるとは思いますが
FMやF3もこのタイプの露出計を載せてほしかったなぁ。。。と思います。
当時は「指針式の露出計は衝撃に弱い」なんて言われ
LED式が重宝されていたこともあったのですが
LEDそのものは指針より丈夫でも
LEDの制御回路は衝撃に強いとは思えないので
耐久性に関しては変わらないと思います。
今となってはLED式の露出計は壊れると
修理不能な場合がほとんどですし。。。。

ところで、さらに余談は続きますが
FEでオート露出を使うときの注意点です。
生産時期にもよるのですが
FEの前期モデルはオート露出時に
露出計指示が1/1000以上に振り切っているときに
(その絞りではオーバーになる)
そのままシャッターを切ると
シャッターは切れますが開きません。
つまり未露光になってしまうのです。
ミノルタXEあたりも同じような仕様ですね。
FEの場合、後期モデルの一部は
同様の場合で1/1000で切れるものもあるのですが
開かない仕様の個体の多いと思われますので
FEで絞り優先オート使用の際はご注意ください。

FEに関する余談ばかりになってしまいました。
これから本格的に2台一気に
各部点検整備一式に取り掛かります。

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