キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「9/2」ということで
「宝くじの日」、「くつの日」ということですよ。
どちらも語呂合わせですね。
宝くじ。。。高額当選すると人生変わるかもしれませんね。。。
でも、実は私、買ったことないのです。
あの当選確率を考えるととても手を出す気になれません。
でも買わなきゃ絶対に当たらないですからねぇ。。。
宝くじはともかく、靴は大事ですね。
一昨年新調した登山靴の活躍の場が最近ないですが
合ってない靴で登山に出かけると
大げさでなく命に関わります。
登山靴でなくても普段履く靴もしっかりサイズの合ったものでないと
知らないうちに身体にストレスがかかってしまいますものね。
サラリーマン時代には靴にかなり拘った時期もあるのですが。。。
街歩き用のちゃんとした靴、手に入れなくちゃ。。。

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
現在ではキヤノンといえばデジカメでももちろん
トップクラスのメーカーですが
プリンタやコピー機、電卓、業務用ディスプレイ等々
総合情報機器メーカーとしての印象を強く持っている方も
多いのではないかと思います。
実際、カメラの売上げはキヤノン全体の1割程度しかないという
話も聞いたことがありますが
元々、キヤノンは熱狂的なカメラ好きが作った
「精機光学研究所」が母体となっています。
その後、社名も「キヤノンカメラ株式会社」となり
1969年には現在の社名でもある「キヤノン株式会社」となります。
そんな生粋の光学機器メーカーであるキヤノンでしたが
1940年代から1950年代にかけて
レンズシャッター機やレンジファインダー機では
トップクラスのメーカーだったものの
一眼レフの分野ではかなり遅れている状況でした。
そんな中、最初のフラッグシップ一眼レフとして
満を持して登場したのが「キヤノンF-1」です。
キヤノン初のプロフェッショナル向け一眼レフでもあります。
発売当時のキャッチコピーに
「向こう10年間は不変」という名言が付いていましたが
それほど、「もう改良の余地はない」という自信の表れだったと思います。
実際に小さなマイナーチェンジはありましたが
「ニューF-1」が発売される81年まで
10年間、基本的な部分は変化なく生産され続けました。

前置きが随分長くなってしまいました。。。(汗)
お預かりしているF-1は
まずプリズム腐食が発生しています。
縦方向に滲み出てくるような腐食です。
F-1もプリズムの腐食がある個体が多くなってきたような気がします。
今回は中古良品と交換で対応いたしますが
既に部品取りとしてはキレイなプリズムは確保の難しい状況です。
他は一通りは動作している状況だったのですが
スローシャッター時にシャッターが切れた後も
「ジー」という作動音が残ってしまう状況です。
スローガバナの油切れも原因のひとつでしたが
幕ブレーキの状態がかなり酷く
これも原因のひとつではないかと思われます。
F-1はこの幕ブレーキが素材的にあまり丈夫ではなく
劣化が酷くなると各シャッタースピードが大きく狂ったり
1/60秒前後のシャッタースピードでバウンドが起きたりします。
今回は幕ブレーキを交換することで対処しています。
他、露出計が不安定なことや、高速シャッターでの露光ムラ等々
細かく見ていくといろいろトラブルは抱えている現状で
一通りの各部点検整備一式で対応していきます。

レンズは当店のテスト用レンズです。
いつ見てもF-1はカッコ良いですよね。。。
写真ではわかりにくいですが
「Canon」のロゴの下のほうに
「U.S Navy」の刻印が入っています。
F-1だけではないのですが(AE-1等もあるらしい)
米海軍で採用されたモデルの証です。
いったいどんな写真を写してきたのでしょうね。
そう考えながら眺めているだけでも
ちょっとわくわくしてきますね。

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