キヤノンデミのカメラ修理

今日は「かき揚げの日」だそうですよ。
うどんやそばに乗せて食べることが多いですよね。
でも麺類の上に乗せるとせっかくのサクサク感が
半減してしまうのがちょっともったいないような気も。。。
そういえば。。。「天ぷらそば」とか「天ぷらうどん」といえば
海老天が乗っているのが普通だと比較的最近まで思っていました。
(ちょっとうろ覚えなのだけど
たぶんこっち(関東)に来るまでそう思っていた気がします)
かき揚げにしろ海老天にしろ
やっぱり本当は揚げたてが美味しいですよねぇ。。。
たまに近所の某チェーン店のお蕎麦屋さんで
蕎麦を食べるのですが(基本的に冷たい蕎麦)
ちょっとさみしいからかき揚げをつけるのですね。
でも冷めててボソボソで玉葱の甘みもいまひとつで
いつも後悔します(苦笑)
かき揚げに限らずちゃんとした天ぷら屋さんで
目の前で揚げてもらった熱々の天ぷら食べたいですよねぇ。。。

さてさて

本日は「キヤノンデミ」のカメラ修理を行っています。
ハーフ判カメラといえば「オリンパスペン」や
「リコーオートハーフ」が圧倒的人気ですが
キヤノンデミもなかなか良いカメラです。
個人的にもかなり好きなカメラです。
1963年の発売で「デミ」は英語・フランス語で半分という意味です
贅沢にプリズムを使用した実像式ファインダーを装備し
ファインダーの位置もレンズの真上になるように工夫されています。
セイコーシャ製プログラムシャッターで
セレン光電池使用の露出計を装備します。
レンズはキヤノンレンズSH28mmF2.8です。
ハーフ判カメラというと巻上げが「写ルンです」と同じような
ギアを指の腹で回すものが多いのですが
デミはきちんと巻上レバーなのですね。
さらにその巻上げが非常に滑らかで気持ちよいのです。
プログラムシャッターなので絞りを積極的に
コントロールできるカメラではなく
EEではないので単純にシャッターを押すだけというほど
気軽なカメラでもないのですが
露出もピントもざっくり一度決めたら
後は撮るだけというスタイルでいけば相当軽快に撮れると思います。

お預かりしているデミは
露出計の指針に合わせるプログラムシャッター連動指針の
動きが悪く1/60・F11あたりから高速側に動かないようです。
加えてファインダー・レンズのクモリがかなり酷いです。
レンズのクモリはかなりの部分で除去することができ
結果的に非常にクリアになったのですが
ファインダーのクモリは残念ながら完全に除去とはいきませんでした。
デミのファインダーは先ほども書いたようにプリズムを使用した
非常に贅沢な造りのファインダーなのですが
接眼レンズの変質のよるクモリが非常に多く
現存する大半の個体のファインダーが曇ってしまっています。
変質によるクモリなので
清掃では完全に除去することはできません。
今回もできる限りの清掃でお預かり時よりは随分クリアですが
完全にクモリがないというレベルまでは達しておりません。
もちろん普通に撮影に使う分にはそれほど問題にならないレベルにはなりました。

プリズム自体及び対物レンズ側は非常に状態は良いのですが。。。。

他、詳しくチェックしていくと若干のシャッターの粘りや
露出計がかなりオーバーなことも発覚しているので
整備・調整をしていきます。
露出計はセレンがいくぶん劣化していることで
若干起電が弱いものと思われます。
セレンと露出計の間に入っている固定抵抗を
抵抗値の少し低いものに交換することで調整していきます。

一通り整備を行ってある程度組み上げた状態です。
この状態でピントチェック及び調整、露出計及び
プログラムシャッターの精度、露出計指針連動の確認をしていきます。

余談ですがデミのフィルムカウンターは2コマごとに
2つカウントアップしていくようになっています。
これもちょっとめずらしい構造ですね。

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