オリンパストリップ35のカメラ修理

今日は「いいえがおの日」だそうですよ。
「いい(11)笑顔=にっこり(25)」ということですね。
いつもいい笑顔でいようとは思うのですが
なかなか世の中うまくいかないことも多く
ついついイライラしてムスっとしてしまうこともありますよねぇ
まぁそういうときこそ深呼吸して落ち着いて
穏やかに笑顔でいられるように取り組みたいと思います!
(これが意外と難しいのです。。。(苦笑))

さてさて

本日は「オリンパストリップ35」のカメラ修理を行っています。
セレン光電池を使用した露出計を内蔵し
その露出計の指針の位置によって
(露出計指針自体は内蔵されていて見えません)
SS(2速切替)・絞りを決定し自動露出で撮影するカメラです。
ピントは目測式ゾーンフォーカスです。
搭載されるレンズはD.ズイコー40mmF2.8で
使いやすくコンパクトな上に非常に写りも良く
評価も高いカメラです。
歴史あるオリンパス35シリーズの一員でもあり
小旅行に気軽に持って行けるカメラとの意から
「トリップ」と名付けられたそうです。
発売は1968年で同ジャンルで最大のライバルともいえる
コニカC35も同じ年に発売されています。
C35のキャッチフレーズが「じゃーに~コニカ」で
両社とも気軽に旅行に持っていけるカメラという
コンセプトまで同じでした。
スペックを確認したり外観を見ていると
この時期のカメラに詳しい方なら
お気づきになる方も多いかもしれませんが
この「トリップ35」は要は「ペンEES-2」のフルサイズ版です。
3点式ゾーンフォーカスも1/30・1/250切替の2速SSも共通です。
もちろんオリンパスお得意の「赤ベロ」があるのも共通で
光量不足の場合にはファインダー内に赤い警告板が出てきて
シャッターがロックされます。

お預かりしているトリップ35は
オート時に常に赤ベロが出てきてシャッターが切れません。
十分に明るいところにレンズを向けても同じなので
何らかの原因で露出計がほぼ動作していないものと思われます。
フラッシュモー土(SS1/30固定)だとシャッターは普通に切れるので
シャッターユニット・絞りユニットには
大きな問題はなさそうです。
ただし、レンズ・ファインダーには盛大にカビが生えています。
露出計が動かない原因として一番に考えられるのは
やはりセレン光電池の劣化による起電量不足です。
セレンを使ったカメラはこの時代非常に多くありますが
セレンの劣化によるトラブルを抱えているものが少なくありません。
で、その場合にはもはやセレンを交換するしか手段がないのですが
セレンはもうずいぶん前に生産が終わっており
交換するとしても中古良品のものを探すしかありません。
セレン光電池仕様のカメラは電池いらずで
非常に気軽に使えるのが利点ですが
今となってはトラブルの可能性も高い部分です。
今回もセレンの劣化を予想していたのですが
実際に分解してみるとセレンの起電力自体は多少の劣化はありますが
全く実用上問題のない良好な状態でした。
露出計不動の原因は今回は露出計本体内部の断線によるものでした。
どちらにしても交換で対応するのは同じなのですが
セレンなのか露出計自体のトラブルなのかは分解してみないとわかりません。

上カバーの左上に置いていあるのが
取り外した露出計本体です。
要はコイルを利用した電流計ですが
コイル部で断線してしまい全く動作しない状態でした。
もちろんこれは中古良品と交換して再調整いたします。
2速切替のSSと絞りを露出計の指針を
のこぎり状の歯で挟み込み露出を決定する
この時代に多く使われる手法ですが
この構造部を見ていると
修理を始めたばかりの頃にトリップでこの構造を勉強し
「なるほど~うまく考えられているもんだなぁ」と
感心したことをついこの間のように思い出します。
赤ベロの作動部も含めて基本的にはシンプルなのですが
非常に良く考えられていて効率の良い造りになっています。
ただしそれも長い年月の間に動きが悪くなっている場合も多いので
今回、しっかり清掃した上で調整して
今後余計なトラブルが起きないように整備していきます。

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