ニコンFEのカメラ修理

11月恒例の「いい〇〇の日」
26日の今日はもちろん「いい風呂の日」です!
肌寒い季節になってきて
ちゃんと湯船にお湯をためて温まりたい季節ですよねぇ
でも私、今年の入院以来、ちゃんとお風呂に浸かってないのですよ
シャワーだけで済ませているということですが
何といっても足元がまだちょっとあやしいため
滑りやすい銭湯に行くのはためらってしまう状況で
(コロナ禍ということもありますが。。。)
さらに右半身温痛覚麻痺で温かいも熱いも
右半身はよくわからずシャワーの際も
温度調整にかなり慎重になっているのですよねぇ。。。
こんな状態だとお湯に浸かっても
あまり気持ちよくないかなぁ。。。という気もしますし。。。
でもそろそろ近所の銭湯には試しに行ってみようと思います!
それで感触が良かったら
あまり人のいなさそうな温泉でゆっくり過ごしてみたいですねぇ
お風呂も楽しみですが美味い酒に美味い飯。。。(笑)
そのためにも仕事を頑張らなくては。。。

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
ニコマートELシリーズを前身とする
ニコンの中級機です。
この頃のニコンはまず先進的な機能は中級機で採用してみて
実績を作りつつ市場の反応を見てから
高級機(F一桁機)に採用するという手法を取っていて
1980年発売のF3で電子制御を採用するためにも
ELやFEで電子制御や絞り優先AEの機能を
いろいろ試してだろうなと推測されます。
ELの時代はまだまだ電子制御に
不安定な要素も多少はあったと思いますが
FEになってからは非常に安定した品質になったと思います。
発売から40年以上経過した現在でも
電気的なトラブルは比較的少なく
どちらかといえば機械的なトラブルのほうが多いのは
(これも定期的な整備で防げる程度のもの)
さすがきちんと作られているな。。。と思います。
ただし、やはりF一桁機ほどの堅牢性ではないので
保存環境が悪かったり強いショックを受けた個体に関しては
修理不能な場合も当然ございます。
(F一桁機でもダメな場合はもちろんございますが。。。)

お預かりしているFEは一通りの動作はしています。
ただ全体的に妙にシャッタースピードが早めで
1/1000は1/2000~1/3000くらいの露光量になっており
1秒も0.6秒くらいで切れてしまいます。
さらに露出計もアンダー気味で
オートはさらにアンダーで2段近くアンダーになってしまっています。
それでもネガなら何とか写るでしょうが
ポジだと致命的に暗くなってしまうと思われます。
電気的な調整が全体的に必要な状態です。
加えて巻上に油切れの兆候が見られ
モルトもかなり劣化しています。
どちらにしてもリフレッシュしてあげなくてがならない時期に
差し掛かっているものと思われます。

外観は非常にキレイな個体です。
フィルムレールにはそれなりに使い込まれた感がありますので
ほとんど使われていな個体ではなく
そこそこ使ってはいますが非常に丁寧に扱われた個体だと思われます。
とはいえ、製造から40年もたつとさすがに内部に
汚れや劣化はそれなりに目立ちます。
電気的な調整は最後に行いますがその前に一通りの整備と清掃を行います。
シャッター羽根基部にも
劣化したモルト屑とかが入り込んでいたりするので
慎重に隅々まで清掃整備を行っていきます。

最終的な電気調整も終えると全く問題ない精度に仕上がりました。
スクリーンにはFM3A用の明るいスクリーンが装着されており
ピント合わせも快適です。
ちなみにこの明るいスクリーンを装着すると
当然ファインダー内も明るくなるので
露出計はほんのわずかにアンダー気味になります。
。。。とはいっても1/3段以下なので
通常の使用だと全く気にするほどではございません。
今回はそんなことは関係なく大きくアンダー気味にズレてしまっていたので
できる限り調整して問題ない精度に調整させていただきました。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。