キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「カレンダーの日」なのだそうですよ。
12月にも入りましたし
来年のカレンダーの準備も必要ですね。
私のお店の壁掛けカレンダーは
毎年恒例のカープカレンダーで
もちろん来年のものも入手済みです。
その月よりも来月のカレンダーを見たことも多いため
昨年から2枚使って今月と翌月を表示するようにしています。
つまり既に来年1月のカレンダーもかけてあるのですね!
写真を撮る人であればオリジナルのカレンダーも
作ってみたいと考える方も多いでしょうね
私も昔は自分の写真で卓上カレンダー作りました。
今は。。。いや、自分が撮った写真よりも
飾りたいものが多くって。。。(苦笑)
実は密かについ先日話題にもなっていた
宮崎美子さんのカレンダーも予約しているので
クリスマス過ぎには届くはず。。。楽しみだ。。。
いや、さすがにお店には飾りませんよ(笑)

さてさて

本日はキヤノンF-1のカメラ修理を行っています。
一眼レフで正直なところ完全に出遅れた感のあったキヤノンが
社運をかけて開発したプロ用最高級一眼レフです。
このカメラが発売されたことにより
この分野では完全に独り勝ちとなっていたニコンに追いつき
ここから何十年も続くニコン・キヤノン2大メーカーによる
壮絶なシェア争いが始まっていくわけです。
発売は1971年、ライバルであるニコンの
当時のフラッグシップはF2です。
露出計を内蔵しつつも非常にスマートなデザインとされ
キヤノン=スタイリッシュなカメラというイメージが
F-1で出来上がったような気がします。
対するニコンは露出計内蔵モデルとなると
F2フォトミックですが
F-1とは正反対の非常に武骨なデザインです。
いや、これはこれで非常に魅力的ではあるのですが
見事に正反対なイメージでまたそれぞれのメーカーのイメージを
そのまま表していて今見比べても非常に面白いですね。

お預かりしているF-1は
シャッター幕の走行が少々不安定なようで
それに関連してたまにミラーアップしたままになってしまいます。
以前にも書きましたが横走りシャッター機で
ミラーアップが起こる症状は
ミラー駆動が原因のこともたまにありますが
大半のものが後幕の走行不良により
シャッター幕走行完了時にミラーダウンレバーを
うまく蹴れないことが原因であることが多いのです。
今回もミラー駆動部の清掃整備ももちろん行いますが
直接の原因は幕軸の汚れ等による幕走行不良かと推測されます。
それとは別の問題でスローガバナの動きも悪いようです。
固着とかしたりではないですが
例えば1棒のシャッターの時に
1秒シャッターが閉まった後
ガバナはロックが外れて瞬時に戻らなくてはいけないのですが
シャッター作動時と同じように
「ジーッ」とゼンマイ音をたてて帰っていきます。
これもガバナの動きが悪いために起こる現象です。

画像のレンズは当店のテスト用レンズです。
幕軸、スローガバナ、巻上機構部、SS機構部等々
動作する部分は一通りの整備を行った上で再調整しました。
もちろんファインダー清掃、露出計調整も行っています。
SSの精度も含めてお預かり時よりずいぶん改善しています。
動きが全体的に軽やかになったと思います。
F-1だけではなく当時の各メーカーのフラッグシップモデルは
そのメーカーの持つ技術を惜しげもなく詰め込んだものばかりで
非常に造りの良いものばかりです。
しかしながら定期的なメンテナンスを行わないと
経年劣化には勝てず本来の動きを失っていくことになります。
今回のF-!もこれで当分安心して使っていただけると思います。

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