ペンタックスMV1のカメラ修理

今日は「日記の日」なのだそうです。
1942年(昭和17年)のこの日に
アンネ・フランクが『アンネの日記』を
書き始めたことが由来となっています。
まぁ、ここも日記みたいもの(カメラ修理日記?)ですが
小学生とか中学生の頃に
「よし今日から日記を書こう!」とよく思い立っては
日記帳を買ってくるのですが
まぁ見事なまでに毎回三日坊主で終わりました(笑)
手書きで日記を書き続けるって
本当に根気が必要ですねぇ…だいたいその頃の私って
飽き性で「熱しやすく冷めやすい」典型的なB型気性だったので
日記なんて無理に決まっています(笑
ここがなんだかんだでほぼ毎日続いているのは
「仕事の一環だから」
「手書きではないから」
「不特定多数の方に読んでもらえているから」
この3点があるからでしょうね
いくら大人になって多少のこらえ性と飽き性は封じられているとはいえ
手書きで基本的には誰にも見せることのない
「自分のための日記」は無理でしょうねぇ
おまけにこの歳になると毎日毎日変わったことは起きませんし(苦笑)
カープの試合の結果と感想だけで毎日終わりそうです(笑)
それならSNSで十分ですねぇ
。。。というわけで
今後も手書きの日記をつけるなんてことはなさそうです。。。

さてさて

本日は「ペンタックスMV1」のカメラ修理を行っています。
1979年発売のカメラです。
3年前の1976年に「ME」と「MX」でスタートした「Mシリーズ」ですが
追加される機種もなく
2本立てでペンタックス一眼レフ機の支えていました。
それぞれ対照的なモデルでどちらも人気が高く
販売的には成功してたのではないかと思われます。
そんな中、MEをベースにさらにシンプルな普及機とした
「MV1」がデビューします。
この3か月後には同じく「ME」をベースとし
もうワンランク上のクラスとなった「MEスーパー」も登場します。
Mシリーズが始まって3年…ちょうどテコ入れの時期だったのですね。
で、今回の「MV1」ですが
結構思い切ったコストダウンも行っており
各社エントリーモデル(絞り優先オート専用機でボディ価格4万円)の
対抗馬としてデビューしたカメラとなります。
上カバーはプラスチックとなり
ファインダー内表示も3色シグナル表示のシンプルなものに変わりました。
内部もいろいろ見ていくと簡素化された部分は多くあるのですが
機械的なベースはMEなので巻上やシャッター音は
MEと同じく小気味よく気持ちの良いものです。
プラスチックを多用したことによりMEよりさらに軽く仕上がっています。
個人的にはシンプルで潔いカメラで好印象のイメージです。

ただし、エントリー機でお求めやすいクラスということで
現存台数は多いのですが手荒く扱わられたものも多いのですね。
その上、やたらと電池を入れっぱなしでそのまま放置されている
可能性も高いカメラだと思います。
お預かりしている「MV1」はブラック塗装で
外装はかなりキレイなほうで
あまり使われていないのかな…という印象です
機械式シャッター「X100」や「B」は快調に動作していて
ME系らしい小気味よい動作音をさせており
定番トラブルでもあるミラーアップ等もございません。
ただし…電池を入れても電源が全く入りません。
電池室は確かに蓋側ネジ部にそれなりに汚れはありますが
導通しないほどではなさそうです。
端子側は十分キレイには見えるのですが。。。
実際に分解してみると電池室裏のハンダ部分は
緑青もかなり付いており完全に劣化していました。
リード線はかろうじて付いているものの
ピンセットで軽くつまむとボロンと取れてしまいました。
やはり電池入れたままでかなり長い間放置していたと思われます。
液漏れ等はなかったのでしょうが電池から出るガスで
端子や配線が腐食してしまうのです。
端子に繋がれているリード線自体もやはり腐食していて
基板までのリード線は丸っと交換です。
不幸中の幸いは基板までは腐食が進んでいなかったことです。

リード線の交換で電源は生き返ったのですが
仮組して動作確認するとどうも電源が安定しません。
レリーズSW部にも接触不良がありそうです。
そこは清掃で対処できる部分なので
この後、各部の整備を行う過程で一緒に整備清掃していきます
もちろん定番トラブルの多いミラー駆動部も
しっかり整備していきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。