フジカST705のカメラ修理

今日は「FMの日」だそうですよ
「F」がアルファベットの6番目
「M」が13番目であることから
FMの日とされているそうです。
ここでいう「FM」はラジオのFM放送のことですよ
「ニコンFM」だったり「コニカFM」のことではありません(笑
大人になってからも特にクルマで外回りなんてしていると
移動中に「FM放送」ばかり聴いてましたねぇ
こっちは放送局の数が多くて楽しいです。
私が最初にラジオを聴き始めた頃にはまずはAM放送で
好きなアイドルが出ているラジオドラマだったり
オールナイトニッポンとかから聴き始めたのですが
トークやリスナーからのはがき等
バラエティを楽しむのは「AM放送」で
FM放送は「ヒット曲を録音(エアチェック)するための放送」でした
(あくまで当時の個人的見解です)
当時は私の住む広島ではFM放送は「NHK-FM」1局のみで
(中学生の頃にHFMの放送が始まりました)
それも数少ない邦楽ヒット曲を
ノーカットで流してくれるのは
平日12時の「ひるの歌謡曲」と
平日午後6時の「ゆうべのひととき」だけだったのですよねぇ
「ひるの歌謡曲はさすがにリアルタイムでチェックできないから
最初の頃はじいさんに録音を頼んだりして
そのうちオーディオタイマーで録るようになり
午後6時からはラジオの前にかじりついて一生懸命録音していました
未だにその頃のテープはちゃんと保存してあって
一部テープは伸びたものもありますが9割がたは今でも聴くことができます。
まぁその前にしっかりデジタル変換もしていますが。。。
それに比べると今はいろいろ簡単ですよねぇ
いや、逆に情報溢れすぎでキリがなくて大変かな。。。(苦笑)

さてさて

本日は「フジカST705」のカメラ修理を行っています。
「ST705?701ではなくて?」と思われた方は
フジカSTシリーズに詳しい方ですよね
「ST705」は1977年に発売された輸出専用機です。
ベースとなっているのは「ST701」ですが
「701」の発売は1970年なのでかなり後に発売されたモデルです。
さすがに「701」のように絞込測光専用機ではなく
基本的にはM42マウント機ですが
フジ独自の「STマウントレンズ」
(独自の開放測光機構を組み込んだM42マウント)を使用して
開放測光を実現しています。
ペンタックスのSMCタクマーもそうですが
時代の流れとして「開放測光」に対応しなくてはならないのですが
そうなるとどうしても絞り情報伝達機構がレンズ側に必要になってしまうので
独自の「変形M42マウント」になってしまうのですよね
まれに開放測光対応のM42マウントを持つカメラに
海外製のM42マウントを付けると絞り伝達用のピンが噛みこんだりして
トラブルになる場合もあるそうです。
本当は単純にねじ込むだけの本来のM42マウントであれば
ユニバーサルマウントとしての汎用性は高いのでしょうが
そのあたりは悩ましいところですね。
話がそれました。。。ということでST705は開放測光にも対応し
露出計は801のようなLED式ではなく701同様の指針式です。
シャッタースピードは最高速1/1500
やはりST701の改良版と考えたほうがしっくりきますね。

ご依頼者様はSTシリーズやフジノンレンズを
何台も所有されている方で
他にもSTシリーズや他のカメラを当店で
整備していただいているお客様です。
今回のST705も一通り動いてはいるのですが
しっかり安心して使える状態にしてほしいということで
お預かりしています。
外観も非常にキレイな個体ですが
さすがに発売されて40年以上経過する個体です。
シャッタスピードの測定をしてみると
高速域を中心にかなり先幕・後幕のバランスが崩れていて
精度が出ているとは言えない状態です。
露出計もそれなりに狂いはあるようです。
やはり全体的に内部清掃整備・注油が必要な状態です。

後ろに写っているのは輸出仕様のST705をベースに
ワインダー対応となったST705Wです。(1978年発売)
こちらはシャッターはST705と同様の状態ですが
さらにそれに加えてミラー駆動部が粘り気味で
ミラーがゆっくりとしか動けない状態でした。
もちろん修理を行い現在は全く問題ない状態になっています。
手前のST705に装着されているレンズは
写りの評価の非常に高いEBCフジノン55mmF1.8レンズです。
絞りの粘り等のトラブルを抱えている状態だったので
こちらも修理の上、レンズ清掃も行っています。
こうして並べてみると全て黒一色で精悍ですね
意外と軽量コンパクトで使い心地も良いカメラです。
ただし多少華奢な部分もあるので
あまり荒っぽい使い方は避けた方が良いカメラだと思います
(生産後数十年経っている古い機械は全てそうですが。。。)

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